とある日のトレード解説(1)

お久しぶりです。ホント読者の皆さんからは忘れ去られてしまうレベルで、随分とブログを更新してませんでした。

仕事が忙しいのに加え、今まで使ってた画像編集ソフトが新しいPCでは使えないという状況となり、新たに記事を更新する気が全く失せてまして・・・

ただ、今日は仕事がお休み。なので、さっき見つけたフリーの画像編集ソフトの練習がてら、先日やったトレードの解説でもしてみようかと思ってます。

今までこのブログでは、環境認識からエントリーの考え方など、トレードをやるうえでの方法論は、随分とお話ししてきたと思います。

なので今日は、それを踏まえたうえで、実際のトレードにおける実例解説みたいなのにしていこうかな、と。

このブログの常連読者さん達にとっては、今まで学習したことの総合復習だと思って読み進めてもらえたらと思います。

ということで、早速ですが本題に入っていきましょう。

解説するのは、2023年8月21日のゴールド(XAU/USD)です。

それでは、始まり始まり~!!

環境認識から現状認識へ

まずは、週足の環境認識から

このブログでは、「環境認識から現状認識へ」ということを、事あるごとにお話ししています。

そこに例外はありません。

ということで、まずはゴールドの週足から環境認識していきましょう。

もうパッと見でレンジですね。並行レンジです。

まぁ、上図赤丸の部分でオーバーシュートしてますから、ここで振り回された人は結構いるんじゃないかなー、というのが印象的です。

で、今はどんな状況かというと、

並行レンジを下にオーバーシュートしてから再びレンジ内に値を戻した後は、ジグザグと波を描きながらも勢い良く上昇を続け、レンジ上限に到達。そして今度は、再び下降を始めたかに見える状況ですね。(緑色で描いた波を参考に)

では、この後の展開は?

レンジだから、波を描きながら素直にレンジ下限に向かって下降していく・・・

とは限らないんでしたよね。

覚えてますか?( ̄ー ̄)ニヤリ

このブログでは何度か説明していますが、平行レンジというものを教科書的な図で解説すると、

上図の様に描かれることがほとんどです。

が、現実の相場はこんな風に規則正しく、「レンジ上限に当たったら素直に下へ向かい、レンジ下限に当たったら再びレンジ上限に向かって素直に上へと進む・・・」なんてことは、滅多にありません。

レンジの内部では、不規則な値動きになりやすいんですよ。

レンジ上限に到達して反転しても、素直に下に向かわずにグジャグジャな値動きになったり、ようやくレンジ下限に到達して反転上昇し始めたと思ったら再度レンジ下限を試してみたり、レンジを抜けたと思ったら再びレンジ内に戻ってみたり(オーバーシュート)・・・

ゴールドの週足をもう一度見てみましょうか。

並行レンジの最初の部分を見てください。

レンジ上限に到達した後は、ジグザグと波を描いてレンジ下限まで下降していますが、その後は素直にレンジ上限に向かってませんよね。レンジ半ばまで行った後は再び下を目指して下降し、再度レンジ下限で下値を試した後は素直に上に向かわず、グチャグチャとした値動きを続けているのが、見て取れると思います。

なので、緑色で描いた波が、レンジ上限に到達した後は素直に下に向かってくるとは断定できないんですよ。

レンジとは、そういうものです。

では、このレンジの特徴を頭の片隅の置いたまま、次に緑色で描いた波を日足チャートに落とし込んで見ていくことにしましょう。

日足を見てみよう

日足チャートを覗いてみると、週足で描いた波の様子は、下の図の様になってました。

レンジ下限を一旦オーバーシュートした価格は、上昇トレンドを形成してレンジ上限に到達。その後は反転して下降トレンドを形成し出しているのが分かると思います。

じゃあ、このまま日足レベルでの下降トレンドは続くのか?

それは、分かりません。

確かに日足レベルで見た場合、上昇トレンド最後の押し目(直近低値)を価格は下抜いています。なので、ダウ理論においては上昇トレンドは終了し、下降トレンドが始まったと判断できます。

ですが、そもそも週足では並行レンジ。つまり、値動きは不規則だったんですよね。

しかも、週足レベルで波を見ると、日足で見た上昇トレンド最後の押し目は消えてしまっているんですよ。もう一回週足を見て、確認してみてください。

上昇波動の押し目安値を価格はまだ下抜いていないのが分かりますよね。

であれば、

  • 週足は、並行レンジで値動きは不規則な状況
  • 日足は、下降トレンド開始?

ということになり、数日以上のスパンで見た場合、今のこの価格の下落傾向の継続性は決して高いと言えません。

とてもじゃないけど、数日間ポジションを保有するスイング・トレードを売りで攻める気にはなれません。

もっと短い時間軸、つまりデイトレード以下の短時間トレードじゃないと怖いよなぁ・・・

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

ということで、長く保有するにしても数時間程度のトレードをすることだけを考えて、チャートを分析していくことにします。

では、直近の状況を探るために、もう1度日足チャートを覗いてみましょう。

今度は、日足の大きな流れを見る必要はありません。直近の波とロウソク足を見ていきます。観察しやすいようにロウソク足を大きくして表示してみました。

まずは、四角Bと四角Aの間に並んでいるロウソク足1本1本に注目してみてください。いずれのロウソク足も、前日の高値低値を切り下げ続けているのが分かると思います。

つまり、この期間の相場を日中足(4時間足や1時間足)で見た場合、比較的綺麗な下降トレンドを描いているであろうことが、容易に想像できるわけです。

ところが、直近の2日間、つまり四角Aで囲った2本のロウソク足を見てください。最後のロウソク足は安値を更新できず、むしろ切り上げて終わっています(いわゆるハラミ足)。最終日には買い勢力がやや力を増してきたような気配を感じさせます。

さらにこのAで囲った2本のロウソク足。1本目は、実体は陰線ですが小さいコマ足。そして2本目は実体がほとんどなく、下降傾向にあるくせに下ヒゲの小さな十字線になってます。

これは「迷い十字」。上に行こうか下に行こうか迷っている状態を示しています。

要するにこの2本のロウソク足からは、直近2日間では売り勢力と買い勢力が拮抗してきているのが、見て取れるわけです。

つまり、ここ2日間の日中足は、レンジだったということ。

であれば、

「今日もレンジかな?それともこのレンジを破ってくるかな?」

と考えるのが妥当な判断でしょう。

お~、なんだか見えてきましたねぇ・・・

ということで、さらに小さな時間軸を見ていきながら、現状認識を続けていくことにしましょう。

(いつもの通り、先の状態が見えない様に解説時点より後のロウソク足は画像処理で消してます。が、今気が付いたんですが、RSIの方は処理し忘れてました。これ以降の画像は全てRSIだけ先の部分が見えてしまってますが、予めご了承ください)

4時間足は、どんな感じ?

では、時間軸を日足から日中足へと移します。まずは4時間足を見てみましょう。

下降チャネルを描いて、綺麗に下落を続けてるのが分かりますね。日足チャートで考えた通りです。

ただ、ちょっとこのチャネルラインについて、ここで補足しておきますね。

僕はブログやX(旧Twitter)において、

「斜めラインは面倒くさいよ」

と、事あるごとに言ってると思います。

斜めに引くラインというのは、同じ局面であっても、それぞれの解釈で如何様にも引くことができます。そして、引き方によって様々に違った印象を持ってしまうんですよ。

でもそれって、実際のトレードでは大きな弊害を招いてしまうわけで。

これについて話し出すと、完全に話がそれるんで割愛しますが、今回のケースでいうと、例えば先のチャネルラインを以下のような感じで引いてしまうと・・・

恐らく多くの人が、

「チャネル上限に当たってはじき返されてるから、このまま下落だね。」

っていう風に見えてしまいがちになるんですね。

チャートを分析する上での認識の甘さやスキル不足というのは、勝てない人を更に負けに追い込むことになります。

で、斜めライン(特にトレンドライン)というのは、それを加速させる大きな要因の1つです。

なので、斜めラインを引いてトレードをしようとする際は、十分に注意が必要です。

もちろん、今回のトレードではチャネルを用いてトレードするわけではないので、チャネル・ラインについては厳密に考えなくても良いです。

では、話を戻しましょう。

トレード方針を決める

では、この辺りでこの日のトレード方針を大雑把にでも決めておくとしましょうか。

もう1度、4時間足チャートを見ておきましょう。

見ての通り、価格はチャネルを形成しながら下落しているわけですが、直近数十時間の値動きを見ると、日足チャートで見た様に、高値も低値も越えられずに保ち合い状態にあるわけです。

では、ここから今日一日は、どんな相場つきになるでしょうか?

まぁね、色々考えられますよ。

  • このままレンジが続いて横滑りでチャネルから外れていく
  • レンジを下抜けて再度下落がはじまり、下降トレンドが継続する
  • これは下降トレンド終了の兆しで、レンジを上抜けて上昇トレンドがはじまる

もちろん、レンジがどの程度の期間続くのかも分かりません。この日のうちにレンジは破られるかもしれませんし、何日もレンジが続くかもしれません。

買い勢力や売り勢力が、どの程度の勢いに変化するのなかんて、それこそ知る由もありません。

でもまぁ、別に未来のことなんて分かる必要なんてないんですけどね。事実についていけば良いだけですから。

そう、それがトレードというもの。

繰り返し言いますが、勝てない人にありがちなのは、「予想」や「予測」をして相場の方向性を当てようとすることです。

そうではなく、大切なのは、事実に従ってついていくこと。そして、その事実に従って行動できるために、予想や予測をするのではなく、あらゆる事態に対応できるように「想定」をしておくこと。

これがトレーダーの仕事です。

では、現在の事実とは何でしょう?

ここ2日間は保ち合い状態にあるわけですから、現在の事実は「レンジ」です。

ということは、この日に想定できる値動きとしは、

  • 上値下値を試しながら、ずっとレンジ内を動き回る
  • レンジを上にブレイクする
  • レンジを下にブレイクする

の3つです。お馴染みですね。

レンジに対するトレード方針は、もうご存じの通り3パターン。

  • レンジ内取引(レンジ上限で反転したら売り、レンジ下限で反転したら買い)
  • レンジ上限を上にブレイクしたら、買い
  • レンジ下限を下にブレイクしたら、売り

このブログの常連読者の方はもう、耳タコ状態ですね。

では、ここからは実際のトレードをより現実的にするために、1時間足に時間を落として観察することにします。

レンジの上限下限を具体化する

以下の図が1時間足です。

下降チャネルの中を綺麗に下降していってますが、直近の2日間(ざっくりとですが、前日分が緑の四角で囲った範囲、前々日分が水色の四角で囲った範囲)を見ると、やっぱり高値も低値も越えられない保ち合い状態が続いているのが分かります。

で、今日はその保ち合いを想定したトレードをするわけですが、実際にトレードするためには、そのレンジの上限と下限を具体的にしておかなくちゃいけません。

ということで、1時間足をもう一度じっくり見てください。

目先、赤い水平線で囲った範囲がレンジの上限下限と想定できますね。

また、このレンジ初日には赤い水平線をオーバーシュートしてますから、念のためにその価格(緑色の細い水平線)を超えるまではまだレンジの可能性があることも想定しておきます。

もちろん、他にも想定できますよ。

2つの赤丸で囲った高値と2つの紫丸で囲った低値を結んだ三角保ち合いとか。

ただ、細かい解説は省略しますが、この場合の局面だと三角保ち合いを想定しても、値動きの激しさからオーバーシュートを繰り返してしまい、結果として三角保ち合いの体をなさないことが多くなるんですね。

だから三角保ち合いのつもりでトレードすると、損切を連発しやすくなります。この相場つきにおいては、三角保ち合いの想定は実際のトレードには向いてないんですね。

なので、三角持ち合いのパターンは想定から外してトレードすることにします。

1時間足を分析

さぁ、これから相場はどんな値動きをしていくのか、1時間足を観察してきましょう。

下の図は1時間足チャートを見やすいように、ロウソク足を拡大して表示したものです。

既にお話しした通り、赤く囲った範囲内がレンジであると想定。ただしオーバーシュートした形跡があるので黒い水平線までは警戒領域としています。

またレンジ内でも青い水平線が上値抵抗線になるのかな、ということも忘れずに想定しておきましょう。

なぜこの想定が必要かというと、売り方目線でいえば、まだ下降トレンドは継続中だからです。

僕が「レンジだ」と思っていても、それはあくまで僕の見方でしかなく、4時間足や1時間足を見ている売り方からしてみれば、今の状況はまだ「下降トレンド継続中」なんですよ。

なので、下降トレンドの戻り高値であるこの青い水平線の価格付近まできたら、強い売りが発生する可能性は、容易に想定できますよね。

ということで、僕が想定したレンジ範囲内においても、この青色の水平線は結構重要な上値抵抗線となり得ます。

さて、以上で具体的なレンジの上限下限は定まりました。

ここからは、トレードチャンスを待ち構えます。

エントリーのタイミングを狙おう

1時間足を監視

で、1時間足を監視していると、早々に強めの陰線が発生しました。

ただこれ、見ての通り、レンジ下限で止められてるんですよね。

ということで、トレード・チャンスが到来!

既に方針を固めていた通り、

  • レンジ下限から反転したら買い
  • レンジを明確にブレイクしたら売り

を狙っていくことにします。

では、反転確認もしくはブレイク確認をとるために、ここからは5分足チャートを観察して、エントリーのタイミングを計っていくことにします。

5分足でトリガーを引く

さて、ここまで記事を書いておいて言うのもなんですが、正直なところ、画像処理で何度も先の値動きを隠していくことが面倒になってしまいました。

ということで、ここからのチャート画像では、一気にこの後の展開をお見せすることにします。

ただ、いきなり5分足チャートに切り替えると、何が何だか分からなくなるので、とりあえず1時間足チャートでその後の展開を確認しておきましょう。

まずは、先ほどのレンジ下限に到達した際の1時間足チャートをもう1度。

で、その後の1時間足チャートでの展開が下の図です。

結局のところ、想定したレンジ内を動き回ってただけでしたね。

で、この後は再び上昇して再度青色の水平線のところまで到達するんですが、そこまでを15分足で見ると、以下の様になります。

結果としてこの日1日は、想定した赤い枠のレンジよりも狭い範囲での値動きを繰り返しています。図で表すと、上限を青色の水平線とした緑色の枠で囲ったレンジですね。

で、この局面を5分足チャートにしたのが、次に示す画像になります。

では、この5分足チャートを使って、実際のエントリーとエグジットの解説をしていきたいと思います。

まず、1時間足で見た赤線のレンジ下限に到達した場面が、赤丸1の箇所です。

ここから、レンジを下にブレイクするのか反転上昇していくのかを、5分足で観察していくわけですが・・・

レンジ下限に到達して下ヒゲをつけているロウソク足が確認できますよね。レンジ下限で価格は止められ、反発しています。

しかし、ここでの買いエントリーはダメです。「反発した」という証拠はあっても、「反転した」という証拠にはなっていません。(もちろん、超短時間のスキャルピングなら買いエントリーは可)

反転確認をとる必要があります。

で、この反転確認は過去に何度も解説している通り、各自が何度も検証と練習を重ねて熟達したテクニカルを用いる必要があるので、誰もがピンポイントで同じとなるわけではありません。

ただ、大体のテクニカルにおいては、緑丸aの中のどこかで反転確認がとれていると思います。このチャート図だけで判断しても、プライス・アクション及びRSIによって、緑丸aの内(赤丸1で下ヒゲをつけた次の陽線ロウソク足が確定したポイント)で反転確認がとれ、このタイミングで買いエントリーすることになります。

では、次にどこでエグジットするか?

ストップ(損切の位置)は、当然のごとくレンジ下限の少し下に置くとしても、利益を出してエグジットする場合は、どのポイントでポジションを手放したら良いのでしょうか?

忘れていけないのは、4時間足や1時間足で見た場合、まだ下降トレンドは継続中だということです。ですから、青色の水平線の辺りでは強めの売りが発生しやすいわけです。

なので、長々とポジションを握ったままというのは、危険行為です。

机上の空論で言えば、緑丸cでエグジットするのが理想なんですが、売りの入りやすい環境であることを知っていれば、最初に青色の水平線近くまで上昇した直後に強めの売りが入ったと確認できる陰線の終値(緑丸b)でのエグジットが精一杯なところかな、と思います。それ以上握っておくのは、メンタルが持たないかと。

で、実際の僕は、画像に印つけるの忘れてたんですが、赤丸2に至る前で逃げてます。上図にある200SMA(赤色の移動平均線)に到達して2回上値を試したところで、エグジットしてます。

でもまぁ、これでもRR比(リスク・リワード比)は、1:3なので上出来ですよ。(強がり)

いや、この時はYouTubeで動画観ながらSNS覗いたりと色々と忙しくて、チャートをガン見してるしてる暇なんてなかったから、この辺でサクッと利益を頂いて、ネットに集中たかっただけです。(さらに強がり)

べっ、別に握力強けりゃトレード上手いってわけじゃねーんだよ!(真実だけど、強がり)

ということで、先に進みましょう。

で、次のエントリーですが・・・

買いポジションを決済する理想のポイントというのは、逆に言えば売りエントリーするための理想的なポジションであるとも言えます。

ということで、緑丸cが次の売りポイントになります。

赤丸2、3、4を見てください。青色のレジスタンスまで到達せずに押し戻されています。高値を更新してもそれは極わずかですよね。これはこの価格帯で繰り返し売りが入っているという証です。

であれば、ここから下落へと反転確認のとれる緑丸cが売りエントリーのポイントになるのは、セオリー通りです。ロウソク足が強めの陰線をつけ、RSIでも反転確認できているのが分かると思います。(繰り返し言いますが、反転確認は各自が熟達したテクニカルを用いてください)

ただ、ここで1つ問題が・・・

STOPの位置は、上値抵抗線となる青色の水平線より上に置かなくちゃいけません。正確に言えば、前日にこの青色レジスタンスをオーバーシュートしているロウソク足(上図左側)の高値より少し上に置くことになります。

ってことは、損失想定幅はそれほど小さくはないわけで。

でも、赤丸1から2までの強い上昇波動を見る限り、下の方では強い買いが入ってきそうで、やっぱり長くポジション握ってるのは危険なんですよね。

つまり、トレードするにしてもRR比が、あまりよろしくないわけで・・・

ということで僕は、ここはより短いスキャルピングでトレードすることにしました。緑丸Cまで待たずに、それより2本手前のロウソク足の安値を下抜いた瞬間にエントリー。STOPは一応赤丸4のすぐ上に置きましたが、実際の損切はもっと早めにやる予定。

で、結果としては、エントリー直後に強めの陰線をつけてダダ下がりしてくれたので、幸運な展開となりました。そして、緑丸Cから3本目の陰線の終値で速攻エグジットして利食うことができました。(RSIもちょうど30%ラインにタッチしたところだったので)

ラッキー!

( ̄∇+ ̄)vキラーン

やっぱ、日頃の行いが善いと、幸運の女神は微笑んでくれるんですね。

さて、僕がエグジットした後も価格は少し下落をしていますが、その後からは比較的小さな揉み合いが続いています。緑色の四角で囲った部分がそれです。

やや形が煩雑ですが、基本的にはレクタングル・フォーメーション(並行レンジ)です。赤丸5と赤丸6の部分で、上下にオーバーシュートをしていますので、フォーメーションの区別は慣れないと難しいかもしれませんね。

で、実際の僕はこの揉み合いが始まったあたりから、チャートから離れてトレードを一旦休止しています。いつまでもトレードするためにチャートを見続けるって、非効率ですから。

(もちろん、学習のためにチャートを見続けるのはOKですよ)

再びチャートを見始めたのは、赤丸7でレンジ・ブレイクする10分ほど前になります。

やっぱり僕は運が良い。ブレイク直前でチャートを見始めることが出来たので、赤丸7のポイントで、すかさず買いエントリー!!

 

というのは、嘘です。

( ̄ー ̄)ニヤリ

 

確かに、ブレイク直前でチャートを見始めたのは事実ですが、僕はここで買いエントリーしていません。見送っています。

なぜ?

このブログの常連さんなら、きっと分かるはず。

 

そう、赤丸7でレンジ上限を価格が越えたとはいえ、これが本当のブレイクなのかオーバーシュートなのかは、この時点で判断できなかったからです。

赤丸5でオーバーシュートしてるだけじゃなく、その前にも2回ほどヒゲをつけて一瞬レンジ上限を抜けてますよね?

つまり、赤丸7でレンジを上抜けたからと言っても、オーバーシュートで再びレンジ内に戻ってしまう可能性は捨てきれないわけで。

そこで、「完全にブレイクしたぞ」という証を、テクニカルによって確認する必要が出てくるわけです。

ブレイク確認をするための代表格は、「ロールリバーサル」です。ロールリバーサルの解説を図にしたものが、これです。

しかし、ブレイク後にチャートを見守っていても、結果的にはロールリバーサルせずに、そのまま勢いよくっ直線に上昇してしまったんですよ。

だから、エントリーは見送りです。(RR比も考慮に入れての判断です)

もちろん、チャート見始めて10分程度でブレイクしたわけですから、事前に次のブレイクが本物になるかどうかを他の方法で分析する余裕は、ありませんでした。

が、そうであってもなくても、このブレイクが本物かどうかの事実確認がとれない以上、エントリーはするべきではないんですよ。

どんなに価格が伸びようとも、ここは見送って正解の場面なんです。

これまた繰り返し言いますが、トレードで負け続ける人というのは、エントリー出来なかった局面から価格がグングンと上昇するのを見て、

「あ~~!エントリーできなかったよ~~!勿体ない~~!!」

と欲望で歪み切った感情を丸出しにして、嘆き悲しみます。

インジケーターを張り巡らし、テクニカル・トレーダーを気取っているくせに、テクニカルとは無縁なところ、つまりスケベ根性と勿体ないお化けだけと向き合って、一喜一憂してるんです。

 

バカなの?

 

あ・・・今、心の声がちょっと漏れてしまいました。

でもまぁ、これって本当のことですからね。僕も負け続けていた10年間、ずっとそんなトレーダーだったわけですし。(黒歴史)

勝てるようになるためには、そんなおバカな自分とは、決別する必要があるんです。

 

さて、お話が長くなり過ぎました。

この続きは、次回に持ち越しということで、今日はこの辺でお終いにしておきましょう。

久しぶりのブログ更新でしたが、このブログを良く知っている人にとっては、今までこのブログでお話ししていたことの総合的な復習といった内容になったと思います。

皆さんのトレード上達の一助となれば、幸いです。

それじゃあ、また。

 

 

ミネルバの梟

お久しぶりです。前回のブログ記事から、早5か月が経ってしまいました。まぁ、僕だって何かと忙しいんですよ。

で、今回のお話なんですが・・・ちょっと趣向が違います。

実は今から20年ほど前、僕はピッチピチの30代だったわけですが、当時ビジネス系のメルマガを発行していたことがあります。で、今回はその時に書いた1つのお話を、時を経て再び公開しようと思っています。

トレードを始めた理由や今の生活は、人それぞれだと思いますが、それでも皆さんの心のどこかに引っかかるものがあるんじゃないかって、そう思って公開することにしました(一部再加筆編集)。

それでは、始まり始まり~!

ミネルバの梟

あくせくと働いて、また1日が過ぎていきます。

そして仕事を終え、一息ついた頃・・・それは夕暮れ時かもしれませんし、真夜中かもしれません。

アナタは、ふと物思いにふけったりします。

「俺はこんなところで、何をやっているんだろう・・・」
「私はずっとこのままで良いんだろうか・・・」

なんてね。

独りでボ~ッと考え込むこともあるでしょうし、頭を抱えて悩むこともあるかもしれません。居酒屋で仕事仲間と、愚痴を垂れあったりするかもしれません。

でも、そうやって朝を向かえると、アナタはまた仕事へと向かいます。

 

でね、

 

きっと、それで良いんだと思います。

一歩踏み出すことも勇気ですし、踏み止まることも同じく勇気です。小さな小さな、そして大切な勇気です。

途方に暮れたって頭を抱えたって、アナタはきっと今日も仕事をしているでしょうし、明日もまた仕事に向かうはずです。

きっと、1日を生きているはずです。

だから、それで良いんです。

新たな道にチャレンジすることも、今のささやかな暮らしを守ることも、戸惑いつつも今の生活を繰り返すことも、

どれも等しくアナタの人生です。

アナタはアナタでいて、それがアナタの人生です。アナタが今そこにいて、今そこで生きていることそのものが、大切なんです。

 

そしてね、

 

終わってもいない人生の結果なんて、今この瞬間に生きている自分にわかるはずがありません。

ミネルヴァの梟は夕暮れに飛び立ちます。

注釈

「ミネルヴァの梟は夕暮れに飛び立つ」

これは、弁証法で有名な哲学者ヘーゲルの言葉です。

梟(フクロウ)とは、知性の象徴です。黄昏時に人は、知的に哲学的にモノゴトを考えてしまう、センチな気分になってしまう。

そんな意味がこの言葉にはあります。

が、この言葉には、他にも色々と解釈があるんですね。例えば・・・

晩年になって知性や技芸が花開く。
分かったつもりになっても、最後になってみないと何もわからない。

そんな風にも解釈されます。

成功したつもりでいても、ダメな人生を歩んでいると思っていても、終わってみなければアナタの人生なんて誰も分からない。アナタ自身にだって評価はできない。

それが現実です。

 

だからね、

 

浮かれ続ける必要もなければ、嘆き続ける必要もありません。

アナタが今いるその場所、アナタが今いるこの瞬間、そしてアナタが今まさに踏み出そうとしているその一歩一歩を、

大切に大切にして、生きてください。

 

どの時間軸を選択すべきか? ~MTFの考え方

さて今回は、マルチ・タイム・フレーム(MTF)について、お話します。

トレードをする場合、1つの時間軸しか見ない人ってほとんどいないと思います。通常は複数の時間足を見てトレードをすることが、一般的です。

もちろん、このブログの中でも、複数の時間軸を見てトレードすることは、幾度となく解説してきましたよね。

しかし実際のところ、

「じゃあ、一体どの時間足を使ってトレードするのが一番良いの?」

なんて思う人って、結構いると思うんですよねぇ。

ということで今回はちょっと趣向を変えて、時間軸をどの様にして選択すべきかのお話をしていこうかと思います。

それでは、始まり始まり~!

MTFについて

トレードやっている以上、「MTF」って言葉くらいは知っている人が多いと思います。

なので、MTFという意味については、スルーしちゃおうと思ったんですが・・・

やっぱりねぇ、一応言葉の定義はある程度シッカリさせておかないと、話す側と聞く側での理解に誤差が生まれやすいと思うんですよ。

なので、ちょっとだけお話させてもらいます。

MTFとは

僕の感覚で言うと、このMTFっていうのは元々、

「複数の時間足チャートを同時に表示して、分析やトレードをすること」

と理解していたんですが、

最近では、同時に複数の時間足チャートを表示してなくても、複数の時間軸を使って分析していればそれは「MTF分析」になるみたいですね。

また、表示したチャートの時間軸に、違う時間軸で分析された結果を表示するインジケーター(例えば、1時間足の20SMAを5分足に表示する様なインジケーター)のことを「MTFインジケーター」という様です。

このブログにおけるMTFについて

ただ僕から言わせてもらうと、複数の時間足を用いて分析することは当然のことであり、それをわざわざ、

「MTF分析」

とか言って、何か特別な分析方法かの様に扱うのは、ちょっと疑問視しています。

僕がこのブログで幾度となくお話してきた「現状認識」というのは、大きな時間軸から小さな時間軸へと落として混んでいく作業のことです。

そう、複数の時間足を用いて分析するのは、「分析方法」ではなく、「作業手順」でしかないんですよ。

なので、このブログ(少なくとも今回の記事)において「MTF」といった場合は、

「複数の時間足チャートを同時に表示して、分析やトレードをすること」

としてお話していくことにします。要は、表示方法のことだと思って話を読み進めていってください。

MTFか、単一表示か?

チャート表示の方法としては、

  • MTFとして、複数の時間足を同時に表示するタイプ
  • 1つの時間足だけ表示して、必要に応じて違う時間足に切り替えながらチャートを見る単一表示タイプ

の2つがあり、どちらのタイプも一長一短があります。

MTFは、各時間軸の一覧性には優れますが、複数の時間軸が同時に見れるため、自分がどの波に乗ろうとしているのかブレやすくなります。

単一表示は、必要に応じて画面を切り替える煩雑さと、表示していない上位足の状況はある程度記憶しておく必要性はありますが、見ている時間足は基本的に1つに固定されていますから、トレードがブレにくくなります。

詳しい内容は、既に「目先の値動きに振り舞わされないためのチャート表示術」にてお話していますので、省略しますが、

この2つのタイプにはどちらも一長一短があるため、どちらが優秀かとは決められないのが実際のところです。どちらを選択するかは、各トレーダーの好みやスタイル、また認知の仕方の違いによって変わってくることになります。

しかしいずれにせよ、この2つ表示方法の違いは単に、複数の時間軸を常に表示しているのかどうかの問題であり、複数の時間足を見ることには変わりがありません。

ということで、「どの時間軸を選択すべきか?」というのは、MTFにせよ単一表示にせよ、同じ課題となってきます。

これ以降は便宜上、チャートの表示方法がMTFであることを前提にお話していきますが、単一表示を用いるにせよ、時間軸を選択する考え方は同じですから、同様に参考にしてください。

時間足選択の基本

では、実際にチャート分析したりトレードしたりする際に、どの時間軸を選択すべきかの基本的な考え方を、まずはお話していきましょう。

ポジション保有期間と時間足の関係

トレードとは、発生する波の一部を切り取る作業です。別の言い方をすれば、波に乗る作業とも言えます。

ですから肝心なのは、

「どの波に乗るのか?」

ということになります。1時間足の波に乗るのか、日足の波に乗るのか?それとも5分足の波に乗るのか、4時間足の波に乗るのか?

デイトレードであれば、その日のうちにポジションを閉じてしまうわけですから、1日の中で発生する波に乗ることになります。

であれば、1日にロウソク足1本しか形成しない日足チャートが形成する波に乗ろうとして、デイトレすることはありませんよね。(この辺りの詳しい解説が欲しい人は、「日足5SMA分析シリーズ」をご覧ください)

デイトレであれば、4時間足とか1時間足とか15分足とか、日足未満の時間足の中で発生する波に乗ることになります。

では、デイトレの場合は、どの時間足が適切か?

デイトレードのポジション保有時間は、相場つきや各トレードスタイルにもよりますが、平均3時間程度と言われています。

なので、一般には1時間足を見て、そこで発生する波を切り取ろうとすることが多くなるわけです。

上図の様に、1時間足チャートで見て取れる波の1辺(オレンジ色の矢印)を切り取ろうとするのが、デイトレということになります。

しかし、同じデイトレでも、複数の市場に渡る様な長時間のデイトレもあります。丸1日ポジションを保有していたり、順調に価格が伸びているのであれば、日をまたぐこともあるかもしれません。

その様に、やや長めのデイトレから、数日間保有するようなスイング・トレードをするのであれば、1時間足を用いるより、4時間足を使うことの方が多くなるでしょう。

上図と同じ局面であっても、4時間足で波を切り取ろうとしたら、

こんな感じになるわけで。

ポジションを長めに持つのであれば、1時間足を見て判断するよりも、4時間足を見てその波に乗ろうとする方が、複雑さを排除し、シンプルにトレードできることが多くなります。

要するに、ポジション保有時間によって、切り取る波は違ってくるわけですから、当然それに適する時間足も変わってくるということです。

もちろん、もっと長く保有するトレードスタイルであれば、見る波は日足だったりしてきますし、スキャルピングであれば1時間足よりももっと短い分足の波を切り取りに行くことになるでしょう。

ポジション保有時間によって、自分にとっての最適な時間軸を知ることは大切です。

基本的に、ポジションの保有時間によって、選択する時間軸は変わってきますので、まずはその点をきちんと踏まえておきましょう。

セットアップ画面とトリガー画面

どの波を獲りに行くのか?

が、メインとなる時間足になるわけですが、その時間足は別の言い方をすると、「セットアップの時間軸」になります。

ただ、実際にエントリーする際に、トリガーを引く時間軸はセットアップの時間軸とは同じとは限りません。

(セットアップとトリガーについては、「エントリーの背景」を参照して下さい)

もちろん、セットアップとトリガーが同じではダメということはありません。

ただ、より効率良くエントリーするという意味で考えると、セットアップの時間軸よりも、より短い時間軸を利用した方が、タイミングをとりやすいという現実があります。

なので、メインとするセットアップ用の時間軸とセットアップ用の時間軸の2つを利用することが、裁量トレーダーにとっては実践的な方法の1つになります。

で、個人的な意見かもしれませんが、端的に結論を言うと、

  • セットアップの時間軸を4時間足とする場合、トリガーの時間軸は15分足
  • セットアップの時間軸を1時間足とする場合、トリガーの時間軸は5分足

とするのが、比較的相性が良い様に思います。

それはなぜか?

今の段階でそれを断定するには材料が乏しいのですが、恐らくそれはペアの比率が原因になっていると思います。この比率については後ほど詳しく説明しますので、そちらを参考にしてください。

相場つきと時間足の関係

仮にポジションを保有する時間が同じであっても、ボラティリティや値動きの激しさ等によってメインとする時間時間軸も変わってきます。

普段1時間足をメインにして取引していても、4時間足の方が状況を把握しやすい相場つきもありますし、逆に時間軸を30分や15分足に下げた方が把握しやすいケースもあります。

また、トリガーにおいても値動きが激しければ激しいほど、時間足が大きいとタイミングをとりづらくなったりします。

高ボラな状況下でトレードする場合、その値動きはあっという間に数十pips動いたりしますから、普段トリガーは15分足で事足りている人でも、1分足を用いないと間に合わないというケースもあります。

何があっても時間軸は固定しなければならないわけではなく、相場つきによって柔軟に対応する姿勢が大切です。

ただ、どの様な場合であっても、どの時間軸のどの波に乗るのかは、明確にしておくことが必要です。お忘れなく。

各時間軸をそれぞれ見る意味を考える

大きな時間足を見る頻度は?

仮にデイトレードをするとして、セットアップに用いる時間軸が1時間足だとしましょう。

この場合、メインとなる時間軸は1時間足となるため、この1時間足はチャートを見ている間は常に監視対象となります。

では、その上の時間足はどうでしょう?

その上の時間足は、環境認識に用いることになりますので、見ることは見るでしょうが、常に見続ける必要性は乏しくなります。

4時間足の場合、エントリーしてからエグジットするまでに2~3時間程度なら、ポジション保有中には1度も見ることがないかもしれません。

そうでなくとも、4時間足はメイン時間軸である1時間足に比べ、常に見続ける必要は少ないはずです。1日に何度か見ればそれで全然OK!ということは、多々あるでしょう。

日足だって1日でロウソク足1本更新するだけですから、1日に何度も何度も繰り返し見る必要はありません。

週足なんて1週間でロウソク足1本ですから、見る頻度は週に1回、多くても3回程度になるでしょうし、月足なんてもっと少なくなります。

であれば、メイン時間軸よりも上の時間足チャートは、MTFにおいて常に表示する必要性は乏しいと言えます。

上の時間軸を表示する必要性

だだ、それであればわざわざMTFにしておく必要性はなく、先ほどお話した単一表示で十分事足りるはずです。

MTFでメイン時間軸よりも上の時間足を常に表示しておく利点は、いくつかあります。

認識の過ちを防ぐ

記憶力の良い方なら、例えばポンド円の1時間足をずっと見ていても、それより上(4時間足や日足、週足など)の相場状況は、覚えているかもしれません。

しかし、結構忘れるんですよ。

ポンド円のトレードをしようとしているのに、日足や4時間足の状況は忘れてしまっていたりとか。

複数の通貨ペアを取引している場合なら、さらに過ちが増えます。ポンド円の日足の状況とポンドドルの日足の状況を誤って逆に覚えていたりとかね。

これ、僕の様に歳をとればとるほど、その記憶間違いや物忘れは頻繁に起こることになります。

であれば、その様なミスを防ぐためにも、MTFにおいてはメイン時間軸よりも上の時間足も常に表示しておくのが得策と言えます。

もちろん、上の時間軸は複数表示しておく必要はありません。

先ほどもお話した様に、大きな時間足になればなるほど、見る頻度は少なくなりますから、例えば1時間足をメインにトレードする場合、1つ上の時間軸は4時間足だけ表示し、確認したい時だけ4時間足チャートだけを適宜、週足や日足に切り替えることで十分なはずです。

上図の様な時間配分でMTF表示にした場合、4時間足チャートだけをその都度切り替えて使います。

環境認識から現状認識に落とし込む際、4時間足までは1つのチャート画面で行なう・・・という様な使い方になります。

メイン時間軸で把握できないチャートポイントを常に把握

相場つきやチャートの表示範囲によっては、重要なポイントが1時間足のチャート範囲内では表示されないため、4時間足も常に監視対象にしておきたいケースもあります。

例えば、下の図を見てください。

1時間足、15分足、5分足には同じ価格帯に水平線が引いてあります。もちろん、この水平線はチャートポイントであることを表しているわけですが・・・

どのチャートを見ても、何を根拠にこの水平線を引いたのかが、全く分かりません。

なぜならば、ラインを引いた根拠となるポイントが、これらのチャートで表示されている範囲から、はみ出てしまっているからです。

しかし、上の時間軸を表示していれば、

見ての通り、どのポイントを根拠にしてラインを引いたのかが、一目瞭然となるわけです。

以上の様に、見る頻度が少ないとはいえ、メインよりも上の時間軸をMTFに表示しておくことは、大きなメリットがあります。

小さな時間足を見る頻度は?

では、メイン時間足よりも小さな時間軸はどうでしょうか?

メインとなる時間足の波を切り取る作業をするわけですから、それ以下の時間軸を見る必要は基本的にはありません。

しかし既にお話した通り、トリガーを引く場合は、メイン時間足よりも小さな時間足を用いるのは、有効な手段です。

(もちろん、セットアップとトリガーが同じ時間足であっても問題ありません)

なので、分足も見ることは当然ありますし、常に表示しておくことで、素早い対応が可能になることは言うまでもありません。

ただ、しかし・・・

トリガー画面として分足が必要になるのは、メイン時間足のチャートが、チャートポイントに到達した時にだけです。

常に表示し続ける必要性は、非常に乏しいんですよ。

ところが、世の中の勝てないトレーダーは、目先の値動きばかりが気になって気になって気になって気になって気になって気になって仕方がなく、15分足じゃ不安で5分足を見て、それでも不安で1分足なんかをガン見しつづけたりします。

で、メイン・チャートのことなんて全く目に入らずに小さな分足が、バイ~ンと伸びたら

「勿体ない!」

と思って飛び乗ったりするんですよ。

で、目先の値動きだけに振り回されて、分析とかそういった物とは無縁のところで無様なトレードを繰り返します。

なので、そういった人はむしろ分足なんて表示しておかない方が良いんですよ。メイン時間足チャートで価格が適切なポイントに近づいた時だけ表示する。そっちの方が、何かと吉とでます。

まぁ、そうは言ってもMTF表示していたら、常に分足も表示することになるでしょうから、そういった場合は、分足だけやたらと小さな画面にしておく等の工夫をすれば良いと思います。

なお、以前にそういった人に向けたチャート表示方法を「目先の値動きに振り回されないためのチャート表示術」で紹介しています。もちろん、これは単なる一例でしかないので、この表示方法が正解というわけではありませんが、この記事を参考に各自が自分に最も適した表示方法を考えてみてください。

時間比率を考える

では、実際にどの時間軸を選択して見ていくべきかを、ここから具体的に考えていきましょう。

果たしてそれは見やすいのか?

MTFで割と見かけるのが、日足・1時間足・5分足という3分割でチャートを見るやり方です。

下図は、その時間配列とそこに20SMAを表示したものです。

では、この「日足」「1時間足」「5分足」という時間配分で、現状認識はきちんと出来るのでしょうか?

ちょっと考えてみましょう。

現状認識の実際(1)」でも既にお話している様に、きちんと環境認識から現状認識へと落とし込む作業をする人は、きちんと波を見ます。

1時間足で見る波は、日足ではどの波の部分で、5分足では今どこの波群なのだろうか?

ということを、きちんと見てトレード判断を下すはずです。

しかし、この日足・1時間足・5分足という時間配分は、その確認作業が有効なんでしょうか?もう一度、先のチャートを見てみましょう。

まぁ、出来るっちゃ出来ますね。

ただ、上図は上昇傾向がハッキリとした「分かりやすい」相場つきなので、この時間配分でも現状認識は比較的簡単でしょうが、

これがもう少し複雑な相場つきになってしまうと、ちょっと現状認識がしづらくなったりするんですね。

人によっては、上図であってもきちんと認識できない人、結構いると思いますよ。分かってる気になって、何一つ分かっちゃいないというのは、勝てない人の典型的な思考回路ですから。

で、正直なところ僕からすると、現状認識を行なうにあたってこの時間配分は、「これがギリギリなラインかなぁ~」という印象です。

なぜ、これがギリギリなのかというと、要するに各時間足の比率の問題です。

1時間足は日足を24倍に拡大したチャート、5分足は1時間足を12倍にしたチャートになります。

日足1本の内部構造を24倍の拡大鏡で見たものが1時間足であり、1時間足1本の内部構造を12倍の虫眼鏡で見たものが5分足ということになります。

で、この比率の大きさが、各時間軸を見比べるのを分かりづらくしているんですよ。

まぁ、1時間足と5分足では比率が12倍なので、まだ分かりやすいと思いますが、日足と1時間足では24倍の差がありますから、実際にトレードしていると分からない場面が多々出てきます。

これについて、もう少し詳しく考えていきましょう。

自分の見やすい比率を見つけよう

各時間足同士の比率って、大き過ぎても小さ過ぎても、見づらくなります。

まずは、日足と1時間足のチャートを見比べてみましょうか。

上図を見て、1時間足全体で表示されている局面は、日足においては一体どの部分に相当するのか、分かりますかね?

詳しく見れば分かるんですが、ぱっと見は分かりづらいはずです。

実際は、下図の赤い四角で囲った部分になります。

大雑把に言えば当たってたとしても、実際は思っていたのと若干ズレて認識していた人の方が、多いんじゃないでしょうか?

24倍という大きな比率は、正確に現状を把握するには向いていると言えないんですね。

それでは、もう1つ。この図の1時間足に記した青い丸の部分って、日足だとどのロウソク足の中の出来事だと思いますか?

これもじっくり見れば、恐らくこの辺かなぁ?というのは大体想像がつくと思いますが、しかし、

「恐らくこの辺かなぁ?」

というのは、想像した感想を述べているレベルの話で、「分析」というレベルではないですよね。

要するに、時間足同士の比率が24倍の差があるって、分析をするには、ちょっと曖昧になりがちなんですよ。

では、こっちの図を見てみましょうか。

4時間足と15分足ですが、こちらの比率は先ほどから比べるとぐっと下がって、16倍の差です。

この位の比率であれば、15分足全体で表示されている局面が4時間足ではどの部分か、ぱっと見でも比較的見比べやすくなっていると思います。

では次に、1時間足と5分足を見比べてみましょう。

こちらは、更に下がって12倍の比率なので、より比較が鮮明です。

上図1時間足の今の局面は保ち合い状態ですが、その保ち合い状態をより具体的に見たものが5分足であり、かなり具体的にハッキリと現状を把握することが可能になります。

では、次に比率を一気に小さくしたものを見てみましょうか。

次の図は、4時間足と1時間足です。

比率はわずか4倍です。

先ほどの10倍以上の比率に比べ、コチラの方がはるかに鮮明に・・・

と言いたいところなんですが、実は倍率が小さすぎても、比較しづらかったりするんですよ。

両者が同じトレンドで似た様な波を作っていると、どの波とどの波が合致するのか、勘違いしやすくなるんですね。

上図の丸で囲った部分の様に、両チャートでは似た感じで波が出来ているので、ぱっと見で比較すると、ちょっと混乱しやすいんですね。

実際の同一局面は以下の様になります。同じ色同士が対応した局面になります。

想像したものと実際ではズレてしまいやすいのが分かるかと思います。

また、さらに小さ過ぎる比率を用いてしまうと、相場つきによっては混乱するどころか、むしろ

「無理に比較しなくても良いんじゃ?」

となったりもします。ちょっと見てみましょうか。

上図は15分足と5分足で、比率は3倍ですが、これなんて見ると、15分足と5分足をわざわざ比較して見る必要はなさそうです。

以上から分かる通り、各時間軸を見ることで現状認識をしようとする場合、各時間足同士の比率は、大き過ぎても小さ過ぎても良くないんですね。

まずはこの点を注意して、各時間軸の選択をすべきということになります。

ただ、ここでもう1点、注意すべきことが。

小さな比率同士の場合、ずっと見続けいれば、要領は掴めるので混乱はなくってくるんですよ。

しかし、例えば3種類や4種類の時間軸を比較する際に、

「AとBの比率は4倍、でもBとCの比率は24倍で、CとDの比率は15倍」

みたいな感じで、比率がバラバラなもの同士を用いていると、より混乱や勘違いが多くなります。

つか、混乱していたり勘違いしていることに気づければまだ良い方で、気づかずに過ちを犯し続けていたら、それこそ最悪です。

ですから、複数の時間軸を見ていく時は、出来るだけ近い倍率のものを用いて見ていくことが大切になります。

では、具体的にどの時間軸を見ていくべきかというのを、実例として2つほど挙げて説明していこうと思います。

MTFの実例その1

下の図は、4時間足・1時間足・15分足・5分足を同時表示したものです。

この時間割りを利用している人って、結構多いんじゃないでしょうか。僕もこの時間割りは良く使っていますしね。

では、この時間割りを解説しますね。

大きな時間軸から順に目線をずらしていくと、その比率は、4倍→4倍→3倍とほぼ似た様な比率で各時間軸を比較することができます。

更に、目線を「4時間足から15分足」「1時間足から5分足」と横にずらした場合の比率は、16倍と12倍で、これまた近い比率同士です。

丁寧に現状認識をしていく場合は、4時間→1時間足→15分足→5分足と順に観察してトレードすることが出来ます。

しかし、常にこの細かさ、丁寧さが仇となる可能性もあります。相場つきが複雑な場合、逆に情報が多いと混乱しやすくなるんですね。

で、その場合は、このMTFの時間軸全てに目を通さなくとも、単に目線を横にずらすだけの見方をしていけば良いんですね。

つまり、

  • 4時間足の中の波に乗りたいのであれば、4時間足と15分足の横並びのチャートを見て判断
  • 1時間足の中の波に乗りたいのであれば、1時間足と5分足の横並びのチャートを見て判断

という使い方ができるわけです。比較する時間足の比率が16倍と12倍であるから、ギリギリそれが可能になるわけです。

MTFの実例その2

次に紹介するのは、比較的マイナーな表示の仕方かもしれません。使う時間足は、日足・4時間足・30分足・5分足です。

世界で最も多く見られているチャートの時間軸は、日足と1時間足と言われていますが、この場合は、敢えて1時間足を見るという選択を捨てて、30分足を見るというやり方です。

ここには、大きく2つの理由があります。

実は僕、結構な昔の話になりますが、佐野裕氏の「マエストロFX」という教材で勉強していたことがあるんですが、その中で佐野氏は主軸として30分足を利用していました。

理由は2つあって、30分足を使うことで

  • 各時間同士の比率を6~8倍にすることが出来る
  • 30分で区切ることで、市場開始時間や指標発表時間を区別できる

というものです。

で、上図の時間配分も、その有効性に着目した時間割です。以下に説明していきますね。

1.時間比率を6~8倍にするメリット

佐野氏は、各比率を6~8倍にすると見やすくなると解説していたんですが、実際僕もそう思っています。

先ほど、16倍・12倍といったやや大きめの倍率、4倍・3倍といった小さめの倍率を解説しましたが、この6~8倍というのは、そのちょうど中間あたりに位置する倍率です。

つまり、10倍以上になると見比べづらくなったり、4倍以下になると混乱しやすかった点をこの程度の比率の場合は、排除してくれます。

この比率を用いることが、比較対象としては一番見やすいんじゃないかな~と、佐野氏の受け売りに留まらず、僕個人もそう思っています。

この場合、日足・4時間足で俯瞰した状態の相場を観察することになり、30分足がメインの時間軸となります。

タイミングをとるのは、30分足をそのまま使うか、把握しづらかったら5分足を用いるという使い方になりますね。

2.30分単位で区切るメリット

1時間足は多くの市場参加者が見ているので、これを切り捨ててしまうのは、僕個人としてもちょっと苦々しい思いをするんですが、実は30分単位でロウソク足を表示していくメリットも大きいんですね。

相場の世界では、市場開始時間が10時30分など30分を境にして始まったり、指標発表時間が22時30分と、30分を境にして行われることが、結構あるわけですよね。

しかし、1時間足を用いた場合、それを境にした値動きの様子は1本のロウソクの中に隠れてしまいます。

しかし、30分足を用いることで、市場開始前と後、指標発表前と後の動きを把握することが出来る様になるわけです。

これって、分析する上では、結構なメリットでもあるわけですよね。避けるよりもむしろ、積極的に活用していきたいメリットでもあるわけです。

とまぁ、以上が佐野氏の解説から僕自身が納得している内容なんですが、実は僕自身30分足を使うメリットはもう1つ2つあると思ってます。それは・・・

3.ボラティリティによる見づらさからの回避

これ、経験ある方は納得すると思うんですが、ボラティリティの大きさによって、1時間足や15分足が使いづらい時が、結構あるんですよ。

小さなボラが続いていると、1時間足でもチャートいっぱいに不安定な値動きが表示され、4時間足レベルで俯瞰しないと見づらい場合が度々ありますが、その時に4時間足からの細かい動きを15分足で捉えようとすると、これまた把握しづらい時があったりします。

逆にボラが大きな場合は、1時間足よりももう少し下の時間軸で相場を把握したい時もあるんですが、これが15分足だとやや小さ過ぎたり。

こういったケースは、意外にも多くあって(もちろん、通貨ペアなど取り扱う商品によって違いますが)、その際は30分足を用いると、割とスッキリと見やすい環境を整えてくれたりします。

まぁ、常に30分足が最も見やすいというわけでもありませんが、実際使って見ると30分足の見やすさというのがシックリくるという人は、多いと思います。

4.環境認識に対する比重が大きくなる

先のMTF、4時間足・1時間足・15分足・5分足という時間割の場合、セットアップ画面が4時間足になったり1時間足になったり、果ては15分足になったりと、目線がぶれやすくなります。同様にトリガーも15分足なのか5分足なのか、その判断は不安定です。

しかし、時間割を日足・4時間足・30分足・5分足とする場合、デイトレードであれば基本30分足がセットアップ画面、5分足がトリガー画面となります。

その場合、表示してある日足と4時間足は環境認識から現状認識に至る過程を常に見ることになりますから、チャートを眺める際に、環境認識に対する比重が大きくなることに繋がります。

つまり、俯瞰した状態から相場を見ることに繋がりやすく、目先の値動きに振り回される比率は、逆に小さくなっていく可能性が高くなるわけです。

もちろん、目先の値動きに一喜一憂する人は、どんな表示方法にしようが小さな時間足ばかりをガン見してしまいますから、無意味と言えばそうなんでしょうが、

そんな自分を修正するための「意識づけ」

として考えても、この時間割りは有効な表示方法になるかもしれません。

結論

さて、ここまで見てきた様に、MTFにおいてどの時間軸を使うべきか考えるうえで、大切なポイントが見えてきたと思います。まとめると

  • メインとする時間軸は、ポジション保有時間により変わる
  • メインとする時間軸は、どの波を切り取ろうとするかによって変わる
  • メインとする時間軸は、ボラティリティや相場つきによって変えた方が良いケースも多々ある
  • 比率は、大き過ぎても小さ過ぎても見づらくなる
  • 比率がバラバラのものを複数見ると、混乱しやすくなる

以上の点を踏まえて、時間足は選択すべきということになり、その例として

  • 4時間足・1時間足・15分足・5分足を表示するやり方
  • 日足・4時間足・30分足・5分足を表示するやり方

の2つを紹介してみました。

いずれにせよ、各トレーダーのトレードスタイルや認知の仕方はバラバラです。「絶対にこうすべき!」というやり方は、ありません。

誰かにとって最良でも、アナタにとっては不適切だということは十分考えられます。

なので、やっぱり自分のトレードスタイルは、自分で模索し続けることが大切になるんですよ。

僕だって、絶えず模索し続けています。

まだ若かったころは、1画面に1つの時間足チャートだけを表示して、適宜切り替えながらトレードしていましたが、記憶力の衰えた今はMTFを用いる機会が多くなっています。

表示の仕方も、色々変遷しながら、今は4時間足・1時間足・15分足・5分足というMTFに落ち着いていますが、もちろん今後その時の自分に合ったよりやりやすい表示方法に変わってるかもしれません。

相場は絶えずその表情を変え、また僕らトレーダー自身も絶えず変わっていきます。常に模索し続ける姿勢は、スポーツ選手や勝負師となんら変わりはありません。

誰かのやり方をそのままマネしたら一流のトレーダーになれるなんてアホな考え方は、ぜひ止めて頂きたいと思います。

MTFにおいて使えるインジ

さて、最後におまけです。MTFを用いる際に、使っておいた方が良いインジケーターを、2つご紹介します。

複数の時間足に同時にラインを引いてくれるインジ

MTFにした場合、同じラインを複数引かなくちゃならない手間が生じます。

4時間足チャートにラインを引いても、その他の時間足チャートにラインが引かれることはないので、1時間足チャートにも同じラインを引き、分足にも同じラインを引いていく・・・という面倒な作業が付きまとうのがMTFの欠点です。

しかし、世の中は便利になったもので、1つのチャート画面にラインを引いたら、その他のチャート画面にも自動的にラインを引いてくれるインジケータというものが存在します。

いくつかあると思うので、各自が好みの物を使ったらよいと思いますが、一応僕が使っているのは

「SynchroChart_Line」

という無料インジケータです。

※こちらのページからダウンロードできます→https://www.fxnav.net/mt4navi/synchro_chart_line/

で、このインジを使う場合の設定ですが、「パラメーターの入力」タブの「同期する時間足を指定」の値を下図の様に、

「下位足限定で同期」に切り替えた方が、何かと便利です。

例えば1時間足で引いたラインが4時間足や日足などのより大きな時間足に反映されると、大きな時間足はラインでゴチャゴチャして見づらくなります。

なので、この様に設定することで、ラインを引いた時間足よりも大きな時間足にはラインが反映されず、ラインを引いた時間足よりも小さな時間足だけにラインが自動的に反映される様にすることが可能になります。

具体的に言うと、例えば4時間足・1時間足・15分足・5分足のMTFを用いてる場合、

1時間足チャートで引いたラインはそれ以下の分足全てに自動的にラインが引かれますが4時間足チャートにはラインは反映されません。

また、5分足でチャートパターンを形成した際に、5分足にパターンラインを引いたとしても、それ以上の15分足や1時間足、4時間足にはラインは引かれないため、チャートがラインで見づらくなることはありません。

MTFの場合、ライン引きをするトレーダーはこの手のインジがあるとないとでは、効率が全く違ってきますので、ぜひ導入をお勧めします。

もちろん、ラインを複数のチャートにシンクロさせるインジは他にもありますので、僕が紹介したもの以外で自分が使いやすいものがあれば、そちらを使ってください。

複数の時間足の通貨ペアを同時に変更してくれるインジ

MTFを利用する人は多くの場合、1つの通貨ペアを1つのモニターいっぱいに表示して使っていると思います。

つまり、1つのモニターには1つの通貨ペアしか表示できないわけで。

となると、例えば今見ているのがドル円で、これをユーロドルに切り替えたい場合は、MTFで表示している複数のチャートを1つ1つ、ユーロドルに切り替えていかなくちゃいけません。

面倒臭せーっ!

( ̄へ  ̄ 凸

ということで、1回のアクションで開いているチャート全てを同じ通貨ペアに一括で切り替えることができるインジを用いると、非常に便利になります。

切り替え方法は、ボタン式などインジによって色々あります。

僕は、ボタン式にするとチャート上に各通貨ペアのボタンが複数ならんでゴチャゴチャするのが嫌なので、

「all_charts_change」

という無料インジを使わせてもらっています。

※このインジのダウンロードはこちらのページから→https://www.fxnav.net/mt4navi/all_charts_change/

このインジは、通貨ペアだけでなく時間軸も一括変換できるものです。

MTFにおいては、通貨ペアのみを一括返還するので、このインジの設定は下図の様に、

「パラメーターの入力」タブから「通貨ペアを同じにする」を「true」に変更して使います。

で、通貨ペアの切り替え方ですが・・・

MT4に表示した「気配値」の通貨ペアの中から、表示したい通貨ペアをチャートのどれか1つにドラッグ&ドロップするだけです。

上の図は、MTFにおいてポンド円を表示していたものですが、図の様にユーロドルの通貨ペアをどれか1つのチャートにドラッグ&ドロップすると、下図の様に全てのチャートがユーロドルに切り替わります。

もちろん、通貨ペアの切り替え方法には一長一短があります。ボタン式の方が扱いやすいと思う方は、その手のインジを探して使ってください。

大切なのは、各自がやりやすいものを選択することです。

 

・・・とまぁ、今回はMTFにおける考え方をお話しました。

繰り返し言いますが、誰かがこうしているからといって、それがアナタにとっての絶対となるわけではありません。

もちろん、最初はどうしてよいか分からないので、ここで紹介した例を用いて使ってみるのは全然OKです。

ただ、利用している間に不自由さを感じたりしたら、新たに模索すれば良いわけですし、もっと良いアイデアが浮かんだら、積極的にそれを試してみてください。

繰り返し言いますが、各自が自分の認知の得手不得手、また自分の成長に応じて、その都度自分の最適解を模索し続けることが大切なんですよ。

それじゃあ、また。