シンプルにトレードしてみよう、再び
今回は、パターンラインと200SMA、そして分かりやすいレジサポだけでトレードする具体例を挙げる、その2回目。
前回は・・・
ポンド円日足200SMAにタッチしたところで利確して、終わりました。
日足レベルの200SMAはかなり荒ぶる可能性があるので、この後はノーポジで様子見することにしたんでしたよね。
ということで、今回はここからの続き。
先の日足を1時間足で見るとこんな感じです。
日足200SMAのある辺りを緑色のラインで示してみました。
4時間足チャネルを上抜けて急上昇した後、日足200SMA付近まで到達しています。
では、その後の様子を見てみましょう。下図は同様に1時間足。
日足200SMAで一旦止められましたが、上抜けましたね。
しかし、荒ぶる可能性は大です。解説した通り、この付近でトレードする際には、レンジ戦略を意識しなければいけません。安易なトレンド・フォローは禁物です。
もう少し様子を見ましょうか。
案の定、戻ってきましたね。
で、この場面を15分足で見ると、
一応、こんな感じのラインが引けます。トレードするしないは別として、1つの基準として見ながら、この後を観察していきます。
日足200SMAに上昇を阻まれてますねぇ。試しに引いた上昇チャネル下限ラインもブレイク後にはレジスタンスとなって、ロールリバーサルしている様に見えます。
ただ、価格は荒ぶると考えると、ここで売りを仕掛けた場合、大きく獲れるかもしれませんが、直近低値辺りで小さく切り返してくる可能性も否めません。
なので、こういったトレードは、今回のトレードの主旨から外れるので、ここはスルーしときますか。
では、経過を見ていきましょう。
直近低値を越えて、割と下げましたねぇ。直近低値を下回ってます。
で、価格の下落がどこで止められたかというと・・・
上図は4時間足。赤丸の高値で引いたラインで止められてますね。
このポイント、日足でも確認できる高値ですが、1時間足だとチャート左側からはみ出して見えないくらいの過去のポイントです。
やはり、大きな時間軸で動く連中が主導しているのかな?と。
ということで、警戒しながら1時間足を見てみます。
クシが引けますね。一応これを越えたら、買いで入ってみようかなと。もちろん、レンジとして考えてるんで、目標は直近高値(ライン引いときました)。でも、乱高下の可能性も考えて、いつでも逃げれる準備を。
15分足でタイミングを計ります。
クシに価格が近づいてきましたねぇ。
そろそろかな?
ということで、入るタイミングを待ち構えます。
越えたけど、値動き速過ぎ。
一応このトレードでは、15分足確定でエントリーとエグジットをすることにしてるんですが、これだと既に日足200SMAのところまで到達しており、目標値からもあとわずか。
ということで、ここでのトレードは見送りです。
次のチャンスが来るまで様子見します。
上の目標ラインを達成した後は、反転下落。
一応、クシを引いてみましたが、そこを割った後は日足200SMAの代用として引いた緑色の水平線で高値は止められています。
絶好の売り場面と思えますが・・・ここからどう判断しましょう?
15分足200SMAを見ると上昇してますね。そして、サポートとなっている水平線に近づきつつあります。
であれば、今度はこの15分足200SMAとサポートの水平線を目指して下落を強めるんじゃないかと。
それでは、売りエントリーしてみます。144.581円。
で、結果は・・・
水平線を一旦越えた後、15分足200SMAにタッチするかしないかのところで止められ、再度水平線上部に戻してロウソク足は終わっています。
ここで利確します。144.159円で、+42pips。
で、レンジ戦略なので、このままドテン買いします。
本来なら反転確認をとってからの買いエントリーですが、荒れる可能性の中を入る(つまり高リスクをとる)かわりに、損失幅を抑えるために、出来るだけ低いところで買いたいので、ここでエントリーします。
ちょっと、トレードの主旨から外れそうなエントリーですが、ご勘弁を。
で、荒れる可能性を考えて、レンジ上限まで引っ張らずに、日足200SMA代用の緑ラインに到達したら、いつでも逃げれる準備をしておきます。
では、その後の様子を見ていきましょう。
いつでも逃げれる準備を・・・
と言いつつ、すみません。欲張ってしまい利確し遅れました。
上図赤丸でドテン買いした後、緑丸1では日足200SMA代用の緑ラインには到達せず、直前で切り返してしまいます。
本来なら、「到達した」と割り切って利確すべき場所なんですが、ちょっと欲が出てしまい、損切りしても良いやという覚悟で見守ることに。
すると、15分足200SMAで反転上昇(緑丸2)し、3まで伸びました。
そしたら、更に欲が出ちゃったんですねぇ。レンジ上限まで欲しいな、と。
ところが、その後は結構乱雑な値動き。緑丸4のポイントで15分足200SMAに支えられて反転上昇しますが、もう5の辺りでは、お祈りトレード状態です。ダメじゃん。
5から反転下落した価格は、15分足200SMAを下回ったところで終値を付けます。次の足でも200SMAを越えられなかったので、諦めて6でエグジット。+32pipsほどで終了です。
欲をはらなければ、少なくとも50pips、上手く逃げたら80pips以上は獲れてた場面。
自分で「荒ぶるぞ」と言っておきながら、値動きよりも自分の心理に振り回されてしまいました。
これ、実際にお金かけてトレードしていたら、むしろ高値で逃げてた場面だったかもしれません。
メンタルが揺さぶられると、常に損するわけじゃないんですね。ビビったおかげで、欲張らずに、逆に得して逃げられることもあるんです。
僕は、繰り返し言ってますが、「メンタルが・・・」と自分のメンタルの弱さを持ち出すのは、勝てる様になってからです。勝てる人は、メンタルが揺さぶられてもトータルでは勝ちます。スポーツやゲームと一緒です。
(詳しくは、「ルールを守れないという人へ」をご覧ください)
さて、話がそれました。
その後の展開を見ていきましょう。
価格はレンジ下限の水平線を一旦下に越えるも直ぐに戻しました(オーバーシュート)。その次のロウソク足は、ラインでピタリと止められています。
ということで、やはりレンジ取引で、買いますね。ちょっと遅れましたが、144.332円でエントリー。
で、今度は欲に振り回されない様に注意して、その後の経過を見ます。
今回は15分足200SMAが下向きになってきているところで価格が止められました。この後、上がるかもしれませんし、反転下落をするかもしれません。
しかし、欲張るのは厳禁です。だって相場つきは、乱高下ですから。
なので、先ほどミスったことを繰り返さない様に、ここでエグジットします。144.450円なので、+11pips程。薄利撤退ですね。
では、その次を見ていきましょう。
エグジットして正解だったようです。
今度は今までサポートしてたラインを下にブレイクしました。次の足もこのラインを上抜けずに更に下落です。
よしっ!ここで売りエントリー!
ってなりそうですが、小さい足ばかり見ていると近視眼的になります。
ここで一旦、大きな時間軸である日足チャートを見てみましょうか。
日足200SMAは右肩下がりですし、そこに抑えられてロウソク足はまさに反転下落を始めたかの様に見えます。
しかし、200SMAでの荒ぶり方は、それほど単純ではないはず。200SMAにて市場参加者のほとんどが同じ方向に同意している場合は、もっと素直に反転します。
とうことで、簡単に下落し出したとは、ちょっと思えない。
なので、もうちょっと冷静にこの内部構造を1時間足でズームアップしてみます。
荒ぶる日足200SMAを前にして、レンジ内取引の戦略からレンジブレイク戦略へと切り替えるのはまだ早計だと思うので、一応の目安として、上図の様なチャネルラインを引いてみました。
ここからショートしても、目安のチャネル下限までは割と近いので、このまま経過観察していきます。
気持ちが良いくらいに、ラインにタッチした後は反転上昇し、価格は再び水平線の上側に戻ってきました。
僕はこの値動きを
「水平線を大きくオーバーシュートした」
と見ます。サポートラインを一旦大きく下抜けたが再び勢いよく戻ったと。
大切なことですが、
チャートで示される出来事は、複合的に見るんですよ。
下降チャネルは機能している、しかし同時に平行レンジ(レクタングル・フォーメーション)も機能していると。
で、僕のブログを良く読んでいる方は分かると思いますが、オーバーシュートとは、いわゆる「ダマシ」というやつです。
下抜けた際に売ってしまったまま捕まっている連中も多いわけで、彼らの損切りにより、このダマシは強い上昇圧力となります。つまり、
オーバーシュートが大きければ大きいほど、その反対方向に強い値動きを生み出す
ということで、これからは強く上に向かうと判断して、ここで買います。144.232円でエントリーです。
では、その後の経過を見ていきましょう。
チャネル上限で頭抑えられましたね。この部分を15分足で見てみます。
ここで決済するかしないか悩む場面です。
単純にチャネルとして考えたら、ここは利確すべき場面です。
しかし、平行レンジとして一旦下の水平線をオーバーシュートして戻ってきたと考えるならば、レンジ上限の水平線まで価格は目指すはずです。
さらに言ってしまえば、ここで見ている下降チャネルは、上昇トレンド中に出来ています。つまり・・・
上昇トレンド中の下降チャネルは、トレンドの継続を示唆する上昇フラッグのケースが非常に高いわけで。
つまり、持っていた方が吉かと。
ということで、利確せずに経過観察します。反転下落するなら、そこで決済です。
実を言うと、それ以外にもこの下降チャネルをブレイクするであろう根拠があります。
フォーメーションと移動平均線と価格との関係性を見た場合、このパターンはチャネル上限をブレイクする確率がかなり高いんですよ。
でもその見方は、ちょっと高度というか、また別の話になりますので、今回はそんな知識はないという前提で話を進めています。
では、このチャネル上限ラインを抜けるのか反転下落するのかを、15分足で観察します。
チャネル上限ラインと200SMAに挟まれて価格は揉み合ってますよね。
確か前回お話したと思いますが、
引いたラインとMAの間では疑似レンジ(疑似フォーメーション)を形成することが多い
んですよね。
で、今現在は、価格はこの疑似レンジを価格は抜けた様です。
では、その後はどうなったでしょうか?
平行レンジ(レクタングル・フォーメーション)の上限ラインに到達しました。
さて、ここからが再び悩みどころ。利確すべきか?まだ保有すべきか?
教科書通りなら、一旦利確です。
ただ、今回は平行レンジ下限を一旦下で大きくオーバーシュートしてからレンジ上限に到達したわけです。
なので、この平行レンジ上限を上抜けることも高い確率であるわけで。
しかも、上昇トレンド継続を示唆する上昇フラッグを上抜けたわけです。つまり、トレンドが再開したと。
ということで、僕はここで利確しないことにしました。
この上昇局面で切り上げている下値に斜めラインを引いて、そこを割り込んだらエグジットするということにして、経過観察をします。
では、見ていきましょう。
なんか、意外に簡単に抜けちゃいました。しかも、かなり強めに。
それでは、そのまま経過観察をしていきます。
まぁ、解説しなくとも見りゃ分かるだろってレベルで上昇トレンドを形成しています。
しかし、どの辺りまで価格は上昇するんでしょうか?
今回のトレードではパターンラインと200SMA、そしてパターンライン以外は極力用いない前提ですから、ちょっとどこにラインが引けそうかを見てみます。
すると、1時間足も4時間足も、目安になる様なポイントが見当たりません。日足まで拡大してみないと、ポイントは分からない様です。
ということで、日足を見てみると・・・
日足レベルで下降チャネルを形成しています。今、価格はチャネル上限ラインの2本の線の間(以降、ゾーンと呼びます)に入ったあたりです。
また、水平線ですが、ここでも単なる線ではなく2本の線を引いてゾーンとして捉えます。
見て分かる通り、この水平線より上の価格帯では、過去に何度も揉み合っています。なので、この揉み合いの低値にはブレが大きいので、単に線で捉えるよりゾーンで捉えた方が、安直な判断を避けることが出来ます。
ということで、日足200SMAを抜けた今現在では、新たなる危険ゾーンに突入したと見るべきでしょうかね。
なので、ここから価格がどう振る舞うかを観察して、利確のタイミングを計っていこうかと思います。
では、その後の経過を見ていきましょう。下図は1時間足です。
緩やかに下降しているライン(歪んで見える線)が日足チャネル上限の内側のラインです。
陽線で突き抜けた後、次の足で下値を試しますが反発。しかし、更に次の線ではその反発が否定され、ライン下で終わりました。チャネル上限のゾーンに押し戻された形ですかね。
怖いので、ここで利確します。146.166円で、+193pips程ですかね。
さて、ここからどうなるでしょうか?15分足で見てみましょう。
以前に引いた斜めラインがトレンドラインとして機能しています。ラインにタッチして反発しかかっていますね。
15分足200SMAは緩やかに上がってきており、そこから乖離しつつも価格の流れと200SMAは沿って進んでいる様子。こういった場合のトレンドは、比較的長く続く可能性が高いんでしたよね。
しかし、買っても直ぐ上には先ほど上昇を阻んだ日足チャネルの上限ゾーンが待ち構えています。
なので、トレンドラインで本当に反発したかは、もう少し様子を見て判断したいところですが、出来るだけ低いところで買って損失幅を減らし利益幅は増やしておきたいので、ここでエントリーします。145.771円です。
さて、結果は?
上図は1時間足です。
見てみると、価格は水平線ゾーンに到達する直前に止められた感があります。
これ、大きな時間軸で引いたラインに共通する「アバウト感」だと判断すると、やっぱゾーンで止められたと思ってもOKなんじゃないかと。で、高値を付けた後の足はハラミ足で終わってるので、ちょっと怖い気がします。
ということで、高値低値は更新し続けていますが、心臓に悪いので、ここで一旦逃げるとします。146.641円ですので、+87pipsの利益。
(すみません。ラインと200SMA以外にロウソク足のパターンも用いて判断しちゃってましたね。でも、簡単なロウソク足のパターンでの判断なので、ここは見逃しておいてください、ゴメンなさい。)
ではその後を見てみましょう。15分足です。
ちょっとゴチャゴチャしてきたので、チャートに補足を入れておきました。
日足レジサポ・ゾーンの直前で止められた価格は、徐々に価格を切り下げていきます。もし、ポジション持ってたら、あまり良い気分がしない時間がずっと続く場面です。
しかし、日足チャネル上限ゾーンの内側のラインとトレンドラインが出会ったところで価格は反発を始めます。
パターンライン(クシ)を引いて待ち構え、そこを上抜けたところ買いエントリーしました。146.542円です。
では、荒ぶる可能性を頭の片隅に置きながら、恐る恐る経過観察していきます。
すると・・・
下図は分かりやすい様に日足です。
日足レジサポ・ゾーンに突入し、そのゾーンの上限が日足チャネル上限ゾーンの上限と出会ったところで、価格は見事到達しています。
これを15分足で見ると・・・
抜けた後に、次の足でチャネルとレジサポのゾーン内に戻されました。包み足ですね。ここで一旦利確したい気持ちです。
ただ、先ほども言った通り、日足レベルで引いたラインはアバウトです。これを「ピタリと止められた」と判断して良いものなのかどうか・・・
また、これも先ほど言いましたが、現在価格は上昇トレンドを描いており、それは15分足200SMAと距離を保ちつつ両者は沿う様にして上昇を続けています。この場合のトレンドは、主流となるトレンドであり比較的長く続くんでしたよね。
なので、もう少し粘ってみようかと。
判断材料は、とりあえずラインと200SMAだけなので、既に引いてあるトレンドラインを延長し、このラインと200SMAを割り込むかを見ていこうかと。
ちなみに斜めラインは、ちょっとした角度の違いでラインを伸ばせば伸ばすほど誤差が生じやすいので、微調整し直しながら、経過観察していきます。
日足の2つのゾーン内に再び潜り込み、一瞬トレンドラインも抜けたかなと思ったんですが、200SMAには届かず切り返し。
下図を見れば分かる様に、1時間足では、トレンドラインを抜けきらずに終値で戻しています。
ということで、このまま経過を見ていきます。
で、その後はこんな感じ。下図は1時間足です。
順調ですね。では、もう少し様子を見ていきましょうか。
トレンドラインを割り込んできました。この辺りの状況を15分足で見てみると、
一旦トレンドラインを割り込みますが、200SMAには届かずに反転。トレンドラインが今度はレジスタンスとなって上昇を阻みますが、次のトライでトレンドラインを再度上抜けます。
しかし、たいして上昇もせずに再びトレンドラインを割り込んでいます。上昇力が弱くなってる感じ。200SMAも角度を下げ始めてるかなぁ?という印象です。
ということで、ここで利確します。148.022円なので、+148pipsの利益です。
さて、前回から2回に渡ってやっているこの模擬トレード、この辺で終わりにしようかと思います。本当は3回に渡ってやろうと思ってたんですが・・・
というのも、僕は重大なミスを犯してしまったからです。
この模擬トレードを始める時は、あまり意識していなかったんですが・・・
価格が上昇を始めた時にどの程度まで伸びるかを見るために、先ほど日足を拡大してラインを引きましたよね?以下の図です。
僕はこの日足チャートを俯瞰して見てしまった時点で、この後の展開が割と分かってしまったんです。
つまり、僕はこのチャート図から後の展開がどうなるかを、ほぼ覚えているんですよ。ちょっと、模擬トレードを開始した時期が、今現在から近すぎたみたいです。
まぁ、これは模擬トレードで、
「こういった局面では、こういった状況判断すれば良いんですよ」
という具体例を挙げているだけなので、僕が次の展開を分かっていても解説上は問題ないとは思うんですが・・・
ちょっと、リアリティーに欠けるんじゃね?それって、つまらなくね?
と、この記事を書いてて思ってしまうわけで。
ということで、残念ながら、模擬トレードはここで終了させてもらいますね。
気付いてほしいこと
検証とリアルとの狭間で
最後の局面に関しては、次の展開を知っていたとはいえ、なんだかんだ言って今回の模擬トレードでは、1度も損切りをしていません。つまり、全勝。
じゃあ、リアルのトレードでも同じような結果になるのか?
いえいえ、そんな風には上手くはいきません。
僕はそれほどの達人ではありません。今回は、トレード回数が少ないために、たまたま連勝が重なっただけです。
しかも、それだけではなく、検証とリアルとの間には、大きな狭間があるんですよ。
そのうちの最も大きな狭間は、「時間」の違い。
検証ツールを使ってトレードをすると、実際の相場とは流れる時間のスピードが違います。
普段の生活では、一日中チャートを眺めながら永遠に集中し続け、的確な判断を繰り返すというのは、無理です。
しかし、検証トレードでは、それが可能です。
現実の日常生活の中では、
- チャート画面を開いたら、既にエントリーポイントを過ぎていたとか
- まだエントリーポイントに来るまでしばらくかかりそうだけど、これから用事があってとか
- まだ利益の乗ったポジション持っていたいけど、もう寝なくちゃいけないだとか
そんな理由で、的確な場面で的確にトレードできるとは限りません。
疲れていれば判断も狂うでしょうし、家事や仕事に気をとられてついウッカリなんてこともあるでしょう。僕なんて、日常茶飯事です。
しかし、検証でのトレードは、時間のスピードを上げて短時間で多くの時間分の値動きを観察でき、疲れたら一旦その時間を止めることが出来るわけです。
つまり、裁量トレーダーにとっての検証トレードとは、最高の環境で最高のパフォーマンスを演じる出来る場所ということ。
ましてや、リアルなトレードは、欲望に振り回されて、冷静に判断できないことも多々あります。
なので、
裁量トレーダーのリアル・トレードにおけるパフォーマンスは、検証トレードのパフォーマンスに比べて、結構劣る。
そう思っておくべきです。
もっと言えば、裁量トレーダーの検証・練習トレードは、その段階でかなりの好成績を収められないと、実際のトレードで良い結果を残すことは難しいんですよ。
そういった意味でも、検証・練習トレードはとても大切な作業ということになります。
検証と練習の大切さ
気が付いた方もいるかと思いますが、今回のこの模擬トレードにおいて、俗に言われている「手法」らしきものは、あまり出てきていないと思います。
ほぼ、ラインと200SMAを用いての「状況判断」を主体にトレードしています。
しかし、この記事をご覧の方は、
「きちんとしたポイントで的確な状況判断をすれば、十分有効なトレードができるんだな」
と気付いてもらえたんじゃないかな、と。
で、この状況判断が大切なんですよ。
確かに、的確なコースに的確なボールを投げる技術は必要です。
しかし、的確な状況判断が出来なければ、
「今、そのコースにボールを投げちゃ、打たれちゃうでしょ!」
みたいに、的確な技術があっても、勝てるわけではありません。
- きちんとした場面(状況判断)で
- きちんとしたコースを選択(状況判断)して
- きちんと投げる(技術)
これが出来て、初めて優秀な選手になれるわけです。
で、そんな優秀な選手になるためには、やっぱり練習。検証と練習を繰り返すことでしか、状況判断力と技術を養えません。
これを機会に、検証と練習に皆さんが励んでくれたら、僕としては何よりです。
模擬トレードを終えて、個人的感想
今回の模擬トレード、僕にとっては結構な縛りでした。パターンラインとレジサポ、そして200SMAだけ(後半では、それ以外のテクニカルも少し使いましたが)でトレードしているわけですから。
普段の僕のトレードは、今回の模擬トレードとは結構程遠いです。テクニカルはもっと使いますし、もっと細かく獲りに行きます。
エントリーの仕方も、もっとエグイです。出来るだけ損切り幅を小さくして入ろうとしますし、損切りもその分ガンガンするつもりで、トレードしています。
それから比べると、今回の模擬トレードは、かなり保守的だったなと。
でも、こういった保守的なトレードの方が、パフォーマンスは結果として良くなるんじゃないのかな?
と感じることが多々ありました。
なので、普段のトレードに対する姿勢とは全く違った試みをやったことで、今後の僕のトレードの改善点も見つかった様です。
アウトプットは、他人のためじゃなく、自分のため。
そんな気分を味わえました。
ということで、今回はこの辺でお開きということで。
それじゃあ、また。