ルールを守れないという人へ

ルールが守れない理由

僕だって昔は

先日、Twitterでも呟いたんですが、

「そういえば僕は今、トレードするのにルールとかほとんど意識してない」

ということに、ふと気が付きました。

もちろん、ルールを意識していないというのは、ルールがないというわけじゃありません。ルールを意識しなくとも、ルールに沿ったトレードが出来ているということです。

ただまぁ、仕事にしろスポーツにしろボードゲームにしろ、こういうのってトレード以外の世界じゃ当たり前のことなんですけどね。

なぜかトレードの世界だけが

「ルールが守れないっ!」

と騒いでいます。不思議ですねぇ。

とは言いつつ、僕だって勝てない頃は、やっぱりルールが守れない人でした。

例えば、以前の僕は

  • 環境認識をきちんとやる
  • 上位足と同じ方向にトレードすること
  • シグナルが出ていないのにエントリーしてはいけない
  • 負けを取り返そうとムキになってトレードをしない
  • ポジションを持っている間は席を離れてはいけない

なんてルール(実際は、もっと細かい)を、紙に書いて見えるところに貼っていたりしたんですが、

正直言って、全然守れない。

そして、それを自分のメンタルの弱さのせいにして自分を責める。そんなことを、ずっと繰り返していました。

でも、そんな真っ暗闇の中を抜けた今、振り返ってみると

「随分と、馬鹿だったな」

って、そう思うんですよ。

そんなルール、守れるわけないじゃん。つか、守れる方がどうかしてるでしょ。

ってな感じで。

ということで、今日のお話は、トレード・ルールが守れなくて頭を悩まさせている人に、お贈りします。

3種類のルールが守れない人

僕は、ルールが守れないという人には、3種類のタイプがあると思っています。その3種類とは

  1. 欲しがるだけの人
  2. 努力の方向性が間違っている人
  3. 作業工程が明確でない人

という感じになるでしょうか。では、具体的にお話しますね。

1.欲しがるだけの人

誰だって、お金は欲しいし、自由も欲しい。あれもしたいし、これもしたい。でも、あれはやりたくないし、それとは関わりたくない、って気持ちがあります。

だから、「お金もあるし自由もある」という人になりたい。

でも、なりたいだけ。

なるためにしなくちゃいけないことは、やりたくはない。

「確かに、そんなワガママな奴いそう」

なんて他人事のように思うかもしれませんが、結構誰にでも心の中にそんな自分がいるものです。

これ、ダイエットに例えてみると分かりやすいかな。

痩せたい、スタイル良くなりたい、という「なりたい自分」はいても、そのためにダイエットを頑張り続ける人って、少ないじゃないですか。

痩せたい、でも痩せるための努力はしたくない。

だから、楽して痩せられる商品や方法ばかりを追い求める。

しかし、こういった気持ちを心に抱えている人は、努力どころか、楽なことですら続けられないんですよ。

ただ朝にバナナ食べるだけのダイエットも続けられないし、座ってスイッチを入れるだけのダイエットマシンすら物置台になり果ててしまう。

なぜ?

だって、そもそもやる気がないから。

なりたい、でもやりたくない。

ただそれだけのことなんですよ。

で、トレードでもこれと同じ様な人が沢山います。

トレードで稼げるようになりたい。でも、そのための努力はしたくない。

だから、楽して稼げるトレードの手法や商品、方法ばかりを追い求める。

ダイエットできない人の構造と全く同じなんですよ。

やることなんて決まってるのに、やらないで近道ばっかり探してる。

で、そんな自分に反省して、

「今度こそは」

って。でも、また同じことの繰り返し。

こういった人は、すんなり諦めた方が良いです。

なぜなら、こういった態度というのは、投資家でも投機家でもなく、単なる消費者もしくは浪費家でしかないからです。

自分の欲望を満たすためにお金と時間を費やし、相場やそれらに関係する商品にお金を奪われていくだけの、ね。

「消費者としてのトレーダー」

こういった人を世間一般では、「ネギを背負ったカモ」と呼んでいます。

ただ、こういった怠惰な心というのは、誰にでもあったりするんじゃないでしょうか。間違いなく、僕の心の中にもあります。

もちろん、ほとんどの人は、こういった怠惰な気持ちで心が100%満たされているわけではないでしょう。でも、前向きな気持ちのどこか1割とか3割とか、個人差はあっても、そんな具合に誰の心にもあったりするんじゃないかなぁ?って思うんですよ。

なので、こういったことは他人事は思わずに、真摯に自分と向き合う気持ちが大切かなと。

2.努力の方向性が間違っている人

でも、トレードに取り組む多くの人は、一生懸命に勉強していると思うんですよ。トレード関連の書籍を読み漁ったり、経済や金融の勉強をしたり。

また、ネットでトレードに関する有益な情報を得ようと、TwitterやYouTubeを活用したり、僕の様にブログを書いている人の記事を参考にしたりなんかして、ね。

でもねぇ・・・

正直、それに費やす時間の多くが無駄なんですよね。

ちょっと、下の図を見てもらえますか。

見ての通り、平行レンジです。

じゃあ、今の相場がこの平行レンジだとしたら、どこで買ってどこで売りますか?

ある程度勉強した方なら、答えは簡単だと思います。

大まかに言えば、上図の様になりますよね。正解です。

じゃあ、次はこれ。

この下降チャネルの売買ポイントは?

これも簡単ですね。

大まかに言えば、上図の通りになりますよね。

でも、本当の問題はこの後からです。

「じゃあ、アナタはリアルにチャートに向き合って、実際の取引を行なうとしたら、上図の様にして売買できますか?」

恐らく出来ないですよ。勝てない人のほとんどは、ほぼ確実といってよいほど出来ない。知ってるけど、出来ないんです。

だってね、それが物の道理です。

本で読んだバットの振り方とボールの見極め方。それを知ったら、バッターボックスに立って、来る球をポンポン打てるようになれるんですか?

将棋や釣り、仕事だってそうです。本やネットで知識を手に入れたら、いきなり他者から抜きんでる実力が付くとでも?

知識を得ただけでモノゴトを上手く渡り歩ける様になることなんて、この世の中にはほとんど無いんですよ。極めて当たり前のことです。

トレードのやり方は人ぞれぞれ何で一概には言えませんが、例えば僕の様なライン引きは、上図の段階になる前には既に、下降チャネルの可能性に気づいています。

しかし、本やネットの情報で知識を得て、後は毛の生えた程度しか経験のない人は、言われなければ、その可能性に気づきません。

この辺まで来ると、きちんとトレードできる人は、下降チャネルと判断して既に買いのエントリーを行なっています。

しかし、知識だけしかない人は、この段階に来てもチャネル形成に気づきませんし、仮に気づいても、自信が持てずに躊躇してしまいます。

「あれ?どう線を引いたら良いんだろう?」

なんて迷っている間に、価格は勢いよく上昇を始め、上図緑色の丸の辺りで慌てて飛び乗ったりします。

トレードをきちんと出来る人は、引いたラインを修正するなど、実際の相場の値動きに合わせ、常に臨機応変に対応しようとします。

そして、チャネル上限で買いポジションを決済し、また売りポジションを建てます。

知識ばかりの人は、高値掴みをしてしまったポジションを損切りするか、損切りできずにずっと含み損に耐え続けます。

また、知識ばかりの人でチャネル上限で新規参入しようとする人は、

「売りたい」

とは思いますが、

「でも、ひょっとしてまだ上に上がるかも」

などと不安がよぎったりして、実際のエントリーに躊躇してしまいます。

仮に売りを建てることが出来たとしても、下落途中に価格が一旦上に戻し始めると、不安になって薄利決済したりします。

しかし、トレードできる人は、そのままポジションを保持し、チャネル下限で利確。さらに買いポジションを建てます。

下の図は、もう説明しなくとも分かりますよね。

トレードが出来る人は、臨機応変に対応しつつも、結局は教科書通りに淡々とトレードを繰り返します。

知識ばかりの人は、教科書の内容は知っていても、その通りにせずに、自分勝手にやってみたりやらなかったりして、自滅していきます。

この違い、何だと思います。

経験の差ですよ。検証と練習によって培われた体感レベルの技術を持っている人と知識しかない人の差です。

検証や練習を重ねた人は、その経験と技術を裏付けにした自信があります。

しかし、知識ばかりの人には、自信が持てません。裏付けになる経験も技術もないからです。

でもこんなこと、トレード以外の世界じゃ極めて当たり前の話です。子供だって知ってることですよ。

なのに、トレードの世界だけは、この当たり前のことが置き去りにされています。

もし、僕が勝てなかった頃の自分に今、会うことが出来て

「頑張ってるのになかなか勝てません。ルール違反もよくやります。どうしたら良いでしょうか?」

と相談されたら、きっと逆にこう質問を返します。

「じゃあ、アナタがトレードしているそのやり方、ルール通りにやった場合の勝率とペイ・オフ・レシオを教えてください。」

きっと、答えられないですよ。

勝てない人のほとんどは、自分のやっているそのトレードのやり方で得ることのできる具体的な結果(勝率やペイ・オフ・レシオ等)を分かっていない。

実は、自分が勝てるかどうか全く分からないやり方でトレードしているわけです。

自分ですら結果の分からないルールって、守れるんですかね?

普通、成果の分からないモノゴトには不安を覚えます。不安で曖昧な物事をやろうとしたって、ルール通りに出来ないのが当たり前です。

ビルとビルの屋上に大きなハシゴを渡して、「ここを渡ってください」と言わても普通には歩けないでしょ?

「ほら、手と足を大きく振って下を見ずに、笑顔を絶やさずに!ルール通りにやって!」

と言われても出来るはずがない。

命綱が付いていても足はすくむし、ハシゴじゃなくて吊り橋であったとしても簡単にはできない。

つまり、そういうことなんですよ。

だから、経験の浅い人は、実際の相場に直面するとメンタルが揺さぶられ、ルール通りのトレードが出来なくなるんですよ。

ルールの守れない人は、基本的にトレードに対する不安があるんです。そして、その不安の素は、圧倒的な経験不足。検証と練習による裏付けがないから、自信がない。

自信がないのにトレードをするのは、自分の欲望に突き動かされているから。

そんな状況の人が、ルール守れると思います?

守れないですよね。守れる人の方が、どうかしてるぜ!

逆にね、アナタが寝食惜しんで検証と練習を続け、「勝率8割、平均利益:平均損益 = 2:1」ということがハッキリしたトレードの方法を手に入れたとしたら、どうします?

そのルール、守れないどころか、守らないことの方が不安になりますよね。

ですから、一生懸命にトレードの上達に励んでいるという人は、情報を得ることに時間とお金を費やすんじゃなくて、今ある知識を実際のトレードで使える様に検証と練習を繰り返すことへと、努力の方向性を変えていかないといけないわけです。

冒頭でお話した、僕がルールを気にしてトレードしていないという呟きに対して、SSSURFFF@ちゅぱ太郎(@SSSURFFF)さんは、

と、随分と格好つけたことを言ってたんですが、正直なところ

なるほど~!

と唸ってしまいました。

ルールが守れないという人は、自転車の乗り方の知識ばかりを探すんじゃなくて、実際に自転車に乗って練習を繰り返さなくちゃいけません。

早く補助輪をとって自転車で自由に走り回る日を目指しながら、ね。

3.作業工程が明確でない人

ある程度、検証や練習はやっているけど、それでも上手くトレードできないという人もいるかもしれません。

でも、そういった場合は、検証の甘さに原因があるんだと思います。

検証が甘い場合、実際にトレードすると上手くいかない場合に直面してしまうので、不安になりやすくルール違反をしてしまいがちになります。

また、検証自体が曖昧なものであると、実際のトレードにも曖昧さが出てしまいます。

で、その一端を表しているのが、

エントリーするまでの作業工程が明確になっていない

ということなんじゃないかと。

仕事でもなんでもそうですが、実際にやることに具体性がなく曖昧だと、モノゴトをきちんと進められないことがほとんどです。

今、何をすべきか?
次に何をやるべきか?

これをハッキリさせておく必要があります。

そのためにはまず、自分のトレードにおける具体的なエントリーの作業工程を書き出してみることをお勧めします。

検証が曖昧だと、具体的なエントリーの作業工程も曖昧になるので、作業工程を書き出すことが難しいはずです。

そして、上手く書き出せなかった部分の曖昧さが、ルール違反の大きな原因箇所となっているんじゃないかと。

そういった部分を上手く見つけ、検証し直すことで具体的な工程を確立していきます。

そして、一連のエントリー工程が具体的に定まったら、それを図表などにして、実際のトレードの際に各工程ごとにチェックをする様にします。

1つの工程が完了しないと次に進めない、という手順を踏んでいくことで、ルール違反はかなり改善されることになります。

トレードはお金を稼ぐ1つの手段です。トレードも仕事として捉え、その業務遂行を明確にしていきましょう。

トレード作業工程の基本

では、初心者向けにその作業工程をお話します。

ただ、トレードには色んなやり方があります。人によって、やり方や考え方は違いますし、同じ人でもいくつものやり方を使い分けていたりします。

なので、ここでは僕が考える基本的なエントリーの作業工程の構築の仕方をお話します。

もちろん、僕の考え方が大本になっているので、少なくとも以下の記事を読んでいること前提でお話しますので、あしからず。

トレードの基本3パターン

トレーダーにとって、相場には4つの大きな局面があります。それは、

  • 上昇トレンド
  • 下降トレンド
  • レンジ
  • 分からない

でしたね。

であれば、明らかな認識性と優位性をもつトレードの基本パターンは以下の3つしかありません。

  • トレンド・フォロー(トレンド方向と同じ方向にエントリー)
  • レンジ内取引(レンジの上限で売り下限で買う)
  • レンジ・ブレイク(レンジをブレイクしたらその方向でエントリー)

以上がトレードの基本3パターンです。

上昇トレンド中の下降する調整波を獲ろうとか、天底を狙うだとか、そんなことは上手くなってから考えれば良いわけで、

あっちもこっちも欲を出して手を出す必要なんて、ないんですよ。

まずは、認識性も優位性も高い、このたった3つの基本パターンを確実に獲っていけるいける様にすれば良いわけです。

BOZ流!基本パターンのエントリー局面

で、この3つの基本パターンのエントリー局面を、僕の場合でもう少し具体的に言うと、

  • トレンド中の調整局面から反転したところ
  • トレンド中の調整局面でパターンを形成したら、そこをブレイクしたところ
  • レンジ際で反転したところ
  • レンジをブレイクしたところ

でエントリーすることになります。

簡単に言ってしまえば、トレンドかレンジかを判断出来たら、後は反転するかブレイクするかの2点だけです。至ってシンプルですね。

ということで、初心者向けにエントリー作業工程表を作ってみました。

見た目は、こんな感じになります。

(注意:この表に書いてある「10SMAライン抜け」と「終値が20SMA抜け」というのは、思い付きで書いたものです。実際に有効なのかは分かりません)

こうやって見ると、別に大したものではなさそうですけどね。

でも、実は非常に大切です。

では、このエントリー作業工程表の使い方をお話していきましょう。

作業工程表の解説

この作業工程表は、見本として作成したものなので、書き込みづらいなど使いづらい様ならば、適宜変更してもらって構いません。

また、この作業工程表は、僕のトレードの考え方に準ずるので、各自のやり方で便宜的に書き換えてもらってOKです。

が、僕のブログの読者で初心者の方は、下手にアレンジを加えるよりは、まずはこの通りにやってもらった方が良いのかな、と思います。

では、この使い方をお話します。

環境認識から

まず、環境認識は相場にどの様な規則性があるかを確認するんですが、その過程からトレンドが出ているのかレンジなのかを判断します。

それが、以下の部分です。

環境認識によって、トレンドが発生しているのか、レンジなのかを判断します。

分からなければ、トレード不可能と判断。エントリーは、分かる様になるまで出来ません。

レンジの場合は、そのレンジ名を書き込みます(例えば「平行レンジ」「下降チャネル」等)。

レンジと判断した場合でも、そのレンジがどの様な形を形成しているのか分からなければ、トレードはそれが分かる局面に来るまで待つことになるので、トレードは出来ません。

で、トレードが出来そうな環境下だなと判断したら、工程表の上部にある「通貨ペア」に通貨ペアの名称を、「メイン時間」にトレンドやレンジと判断した時間足を書き込みます。

「タイミング時間軸」には、エントリーのタイミングをとる際の時間足を書き込みます。常に同じ時間足であればこの段階で書いてOKです。状況によって変える人は、タイミングをとる段階で書き込みます。

では、次からは「トレンド」の場合と「レンジ」の場合に分けて説明していきます。

トレンドの場合

環境認識によってトレンドと判断した場合は、「トレンド」に〇印などのチェックを入れ、次の工程に進みます。

価格がトレンド方向とは逆方向に動いている調整局面であれば④「調整中」にチェックを入れます。

価格がトレンドと同じ方向に推進した状況であれば、①「推進中」にチェックを入れ、調整を待つので②「調整待ち」にチェックを入れます。

調整待ちの状態から調整に入ったのを確認したら③「調整中」にチェックを入れます。

言わずもがな、③と④の「調整中」は同じです。相場を観察し出した時のタイミングが違っているだけです。

調整に入ったら、その調整がフォーメーション(トライアングルやフラッグ等)を形成しているのか、調整波が1辺だけの単なる押し目や戻しを付けているだけなのかを判断します。

調整波が1辺の押し・戻しの場合

調整波がジグザグと波を描かずに、単に1辺の押し・戻しであると判断した場合は⑤「押し・戻し」にチェックを入れ、工程表上部の「反転条件(ルール)」の欄に、反転確認をする方法(これがトリガー)を書き込みます。

そしてトリガーを引くタイミング、つまり調整から再びトレンド方向へと価格が反転するタイミングを待つことになります。

この段階でタイミングをとる時間軸を決める人は、工程表上部にある「タイミング時間軸」にもその時間足を書き込みましょう。

次に、反転を待っていることも明確にするため⑥「反転待ち」にチェックを入れます。

その際に、STOPの位置も決めます。工程表上部の「STOP条件(ルール)」の欄に損切りの条件を書き込み、設定したSTOPが施行された場合の損失幅(pips)を⑥「反転待ち」の下にあるカッコ(S )の欄に書き込みましょう。

それが終わったら、タイミングをとる時間軸に切り替えて、実際に反転が確認できるのを待ちます。

で、反転が始まり、書き込んだ反転条件のルールを満たしたら、「反転確認」にチェックを入れ、エントリーします。

以下はその記入例です。

調整波がフォーメーションを形成している場合

調整波がジグザグと複数の波を描いている場合は、基本的にフォーメーションを形成します。

その場合は、⑦「フォーメーション」にチェックを入れ、フォーメーションの名前を書き込みます。

で、このフォーメーションをトレンド方向にブレイクしたらエントリーすることになるため、工程表上部の「ブレイク条件(ルール)」の欄に、その判断方法を書き込みます。

そしてブレイク待ちであることを明確にするために、⑧「ブレイク待ち」にチェックを入れます。

その際に、STOPの位置も決めます。工程表上部の「STOP条件(ルール)」の欄に損切りの条件を書き込み、設定したSTOPが施行された場合の損失幅(pips)を⑧「ブレイク待ち」の下にあるカッコ(S )の欄に書き込みましょう。

それが終わったら、実際にパターン・ブレイクが確認できるのを待ちます。

そして、ブレイクが起こり、書き込んだブレイク条件のルールを満たしたら、「ブレイク確認」にチェックを入れ、エントリーします。

以下はその記入例です。

「トレンド」時のエントリーまでの作業工程は以上になります。次に、「レンジ」の場合を説明します。

レンジの場合

環境認識によって現在がレンジであると判断した場合は、「レンジ」に〇印などのチェックを入れます。

次に「レンジ名」にレンジの名称を入れます。レンジがどの様な形を形成しているのかまだ分からない場合は、「分からない」にチェックを入れ、「レンジの形がわかるまでトレードは不可能」と判断します。

「レンジ名」を記入したら、価格がライン付近に来るまで何もすることはありません。「ライン付近に来るの待ち」にチェックを入れて、その時が来るのを待ちます。

レンジでのトレードは、ライン際での反転による「レンジ内取引」か、ラインをブレイクする「レンジ・ブレイク」のどちらかになります。

なので、「ライン付近に来るの待ち」をしている間に、「ブレイク条件(ルール)と「反転条件(ルール)」に、規定したトリガーを書き込んでおきます。

そして、ライン付近に来たら「ライン付近到達」にチェックを入れ、画面をタイミングをとる時間軸に切り替えます。

この際に、「STOP条件(ルール)」に記入を入れ、「ライン付近到達」下の(

S )に損失想定幅を書き込みます。

そして、ブレイクが確認できたら「ブレイク確認」にチェックを入れてエントリー、反転が確認できたのなら「反転確認」にチェックを入れてエントリーします。

以下はその記入例。

さて、エントリー作業工程表の解説は以上です。理解できたでしょうか?

この様に、エントリーに至るまでの作業工程を明確にすることで、

  • 今、自分は何をしているのか?
  • 今、自分は何のために待っているのか?
  • 次は何をするのか?
  • この工程を行なうための定義(例えばトレンド判定の仕方)が甘いのではないか?

などのことが分かってきます。

自分が歩む道のりを具体的にハッキリとさせることで、安易なルール違反を防ぐことが出来るようになります。

このエントリー作業工程表、皆さんのトレードに上手く活用してもらえたらと思います。

が、しかし・・・

この後からが、本当に大切なお話になります。

大切なこと

さて、エントリー作業工程表も用意できました。これで、ルール通りにエントリー作業を進めることが出来ます。

さぁ、これから常勝への一歩を進み始めるぞ!

とお思いの方もいるかもしれません。

しかし残念ながら、このエントリー作業工程表を用いながらトレードを始めると

確実につまづくことになります。

で、僕は皆さんに、実はそうであることを期待しています。

そう、正しくつまづくことに。

実際にこのエントリー作業工程表を用いながらトレードをしていくと、色々な疑問や問題点にぶち当たるはずです。

例えば、下降トレンド局面で調整波が1辺であると判断して、戻り売りをしたら、価格はジグザグに波を描き出してしまうことが、きっとあるでしょう。

「え~!?上手くいかない!!」

でもね、それで良いんですよ。

その時々で、違う手順、違う方法でトレードしていたら、そういった問題点にいつまで経っても気づかないんですから。

検証も上手くいかず、結果も曖昧な状態がずっと続いていくだけなんです。

大切なことは、同じ手順、同じ方法で、トレードを繰り返すことです。

同じ工程で繰り返しトレードすることで、どの工程にどんな課題があるのかが浮き彫りになります。

先ほど例えた「下降トレンド局面で調整波が1辺であると判断して、戻り売りをしたら、価格はジグザグに波を描き出してしまう」という問題に直面したら、

「エントリー前に見分ける方法はないのか?」
「エントリーした後に回避策はないのか?」

という課題をもとに、再び検証をすることが出来ます。

例えば、上昇トレンド中に押し目買いをし、上手く上昇したと思ったら、直ぐに反転下落して損切りになってしまうことも、きっとあると思います。

しかし、そんな問題に直面したら、

「実は、上位足でレンジを形成していて、メイン時間軸ではレンジ上限目指して上昇トレンドを形成していただけ。レンジ上限に達する直前でエントリーしたため、反転下落してしまった」

という事実を見つけることが出来るかもしれません。

そうであれば、環境認識から現状認識までのやり方や考え方が、より強化できる結果につながるはずです。

同じ工程で繰り返しトレードすることで、技術的な課題を具体的に浮き彫りにすることができ、その課題に対して具体的に取り組むことが出来るようになります。

同じ作業工程を繰り返すことで発生した課題は「正しい課題」であり、その正しい課題は繰り返し検証することで、正しくクリアすることができるんですよ。

しかし、日ごろ手順も方法も曖昧でその都度バラバラなトレードをしてたら、この様に自分が抱えている具体的な課題は見えてきません。

見えてくるのは、見当はずれな課題ばかり。

そして、結果的には技術に焦点が当たることはなく、

「目先の値動きに翻弄されてしまった」とか
「ムキになってしまい、無謀なトレードを繰り返した」とか

自分の行動やメンタルばかりに焦点を当ててしまうんですよ。

具体的な技術の向上が図れないくせに、自分の行動やメンタルばっか気にしてたって、一生勝てるはずねぇだろうが、ボケ。

ということで、皆さんが世間に蔓延るトレードを教える資格も実力もない連中の戯言に惑わされないことを祈りつつ、今日はこの辺でお終いとします。

それじゃあ、また。

トレンドの正体

※この記事は、2019年1月31日に特定の人向けに公開したものを再編集して公開しています。

まずは、お題を

突然ですが、ちょっと下のチャート図を見て下さい。

これ、ポンド円の1時間足チャートに20期間移動平均線を表示したものです。以前、「エントリーのタイミングをどう考えるか?トレンドフォロー編」の記事の中で解説に用いた画像なんですが・・・覚えてますかね?

赤丸Bで上昇トレンドが確定したとすると、それ以降に20SMAを表示して

  • 価格が20SMAを上抜いたところで買う
  • 価格が20SMAで反発したところで買う
  • 価格が20SMAを完全に下抜いたら決済

という極めてシンプルなルールでトレードを試みました。

すると、裁量なので個人差が生まれますが、大体6、7回トレードして5回ほどの勝利になります。この程度の回数じゃ正確な勝率は導き出せませんが、この場面だけで言うと勝率70%以上ということになりますね。

トレードは、特に凝ったことをやらなくとも、シンプルに対応することで、十分通用するということを説明したんですが・・・

ただ、この移動平均線を使ったトレード、実は王道の20SMAを使っているから機能しているというわけではありません。

実は、期間をいくつに設定しても勝てるんですよ。

なぜでしょう?

 

シンキング・タ~イム!!

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

さて、分かりましたか?

まぁ、正解するかしないかよりも、考えることの方が重要です。

考えましたか?

では、今回の記事はこのチャート図を題材にして、トレードに対する本質的な部分に少し迫ってみようかと思います。

皆さん、自分なりの考えを持ちながら、読み進めていってください。

まずは相場環境を確認

どの様な期間の移動平均線を用いても機能するかどうかを確認する前に、まずはこのチャート図の相場環境を確認しておきましょう。

先ほどのポンド円1時間足の素のチャートが、下図になります。

ぱっと見て、上昇トレンドです。

では、まずはこのチャートに「トレンドは上ですよ」ということを意識するために、トレンドラインを引いてみましょうか。

すると、こんな感じになります。(チャート画像を保存した日が異なるので、下図は上図よりもやや時間が経過しています)

Aを起点にトレンドラインが引けます。既に出来上がったチャートのなので上手く引けてますが、リアルタイムでこのラインが引ける様になるのは、早い人でC、確実なところで言えばDの部分だと思います。

緑色で囲った部分がトレンドラインから突き抜けていますが、ご存知の通りBOZ流のライン引きでは、これをオーバーシュートとして片づけ、これを横切ってもOKということになっています。

これにより、遅くともDのポイントで、トレンドラインが引けることになり、上昇トレンドの根拠が1つ完成です。

さらにこの上昇トレンドを根拠づけるのが、先ほどの緑色で囲ったオーバーシュートの部分です。

オーバーシュートとは「行き過ぎ」のことです。相場というものは常に過熱を帯びると行き過ぎるもので、行き過ぎた後は、一気に戻ってしまいます。

このオーバーシュート、1時間足では数本のロウソク足で形成されてますが、4時間足では2本の包み足であり、陰線を付けた後に長い下ひげを伴った大陽線で形成されています。これ、上昇示唆の形ですね。

さらに、この2本を1本にまとめるとプライスアクションで言うところのピンバーになります。しかも長ヒゲだけでなく陽線も大きめです。完全な上昇示唆ですよね。

しかし、なぜこの大きなオーバーシュートが上に向かう根拠となるかというと・・・

下に大きく下げた時に売りを建てた人たちが多数いるはずですが、その中には、一気にせり上がった時に捕まったまま逃げきれずに、まだ売りポジションを持ったままの人たちが数多くいるからです。

つまり、含み損を持った損切り予備軍がたくさんいるってこと。売り方の損切りは、買い決済です。しかも投げ売りならぬ投げ買いですから、上昇力が強い。(今回は下につけたオーバーシュートですが、もちろん上につけたオーバーシュートの場合はこの反対となります)

ですから、オーバーシュートは大きければ大きいほど上昇示唆(反対の場合は下降示唆)になるわけですね。

さて、次に最も大切なダウ理論。ダウ理論を活用するために、高値安値に注目する必要があるんですが、下の図をご覧ください。

一見すると、高値安値が規則正しく切り上げているわけではなく、ゴチャゴチャしていて、何が何だかわかりません。

こういった場合、スイングラインを引く一定のスキルがないと難しく、おまけにそのスイングラインの引き方すら、いくつかの見解があり、人によって引き方が違ってきます。

じゃあ、どうしたらいいの?

ということですが、よくわからない場合は、俯瞰して見ます。ロウソク足の表示を小さくして全体をより広く見る様にするか、1つ上の時間軸を見ると良いです。

俯瞰することで、余計な波は見えなくなり、大切なポイントとなる波と高値安値が浮き彫りになりやすくなるんですよ。下は、時間軸を上げた4時間足チャートです。

赤丸が低値で青丸が高値ですが、随分とスッキリとしましたね。オーバーシュート部分を無視すれば、高値安値も順調に切り上げているのが分かると思います。

ちなみに、この4時間足のチャートからの判断は、1時間足よりもっとシンプルですね。

下降トレンドを上抜けた後、再度下落を2回ほど試しますが(2回目はオーバーシュートの部分)、いずれも下降トレンドラインがサポートとなって跳ね返されています。つまり、オーバーシュートが終わったことで、やはり上昇する根拠が強くなっています。

では、1時間足に戻ってみましょう。

4時間足で確認した高値安値を1時間足で強調し、それ以外の高値安値は薄くしてみました。こうしてみるとトレンドラインが確定したDのポイントよりも、早く上昇トレンドが発生していることが掴めると思います。

が、

最も大切なのは、誰の目から見てもわかるトレンドです。高いスキルを持った一部の人にしか分からないものは、相場参加者の多くが分からないわけですから。

なので、スイングラインのスキルがあまりない人でも、

「これ、上昇トレンドじゃね?」

と分かるようなポイントを考えることも大切です。

となると、やはりトレンドラインが遅くとも引けた赤丸Dのポイントまで待って上昇トレンド確定と思った方が、確実ですね。

 

ということで、Dの時点までくると上昇トレンドを裏付ける

  • ダウ理論
  • トレンドライン
  • オーバーシュート

という3つの強力な根拠が揃ったことになります。

移動平均線の期間を変更してみよう

では次に、移動平均線の期間をどの様に設定しても、本当に勝てるのかを考えましょう。

いくつかの期間に変更して、見ていきます。エントリーのルールは、先ほどの20SMAの時と同じで、移動平均線を上抜くか反発で買うこととします。エグジット(利確・損切り)も先ほどと同じで、移動平均線の下抜け確定としましょうか。

では、まずは10MAから行きますか。

やはり裁量で判断するので、エントリーの回数やポイントは人によってやや異なるとは思いますが、基本的に青色とオレンジ色の丸の部分でエントリーすることになると思います。

青色はほとんどの人が利確できるエントリーポイントで、オレンジ色がほとんどの人が損切りか良くてチャラで終わったエントリーポイントです。

ちなみに、チャート画像に印をつける際、最後の方でエントリーできるポイント2箇所つけ忘れてました。1つは青丸になり、もう1つはオレンジ色になります。見れば分かりますよね。

で、緑色の丸なんですが・・・

緑丸Aは、通常ここを反発したと捉えますが、その前に3回ほど上昇を止められています。正直手を出しづらいところなので、このラインを越えられないなら見送る場面です。

また、緑丸Bのところは、人によって判断が違うでしょうが、僕なら反発したと捉えない箇所です。

以上の様に見ていくと、10MAを用いてエントリーした場合、計13トレード、10勝3敗です。おまけにその3敗もほぼ建値かその付近で損切りできますから、利大損小という理想的な展開です。

では次に、40MAを見ていきましょう。

同様に、青色の丸は利確できるエントリーポイントで、オレンジ色の丸は損切りで終わるエントリーポイントです。 

計8トレード、6勝2敗です。

当然ですが、期間を増やすほどトレードチャンスは少なくなります。

また、「移動平均線の角度は無視で」というルールにしてましたが、移動平均線の期間をこの程度の期間まで大きくしていくと、角度も重要になってきているのが分かると思います。

MAが下向きの時は反発・上抜けをスルーというルールにすると、オレンジ色の丸は2つともスルー。また、最初のオレンジ色の丸の次の青丸もスルーになります。

そうすると、結果は5戦5勝0敗になりますね。

次に75MA。

エントリーポイントはザックリと青丸で囲っただけにしてます。もう、解説しなくともお分かりですね。

この様に見ていくと分かる通り、移動平均線の期間を変更してみても、結果的に勝ててしまうわけです。

他の期間のMAに関しては、ご自分で試してみてください。結果的にどの期間に設定しても勝てることになりますから。言わずもがな、期間が大きすぎるとトレードがほとんど出来ない状態になりますが・・・

また、単純移動平均線(SMA)だけでなく、指数(平滑)移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)などを用いて調べてみるのも面白いかもしれません。いずれにしても、結果勝てることになりますから。

なお、上記は解説のため、ほんの数回の結果で勝率を出していますが、実際に検証する際は、ほんの数回・数十回程度のトレード回数では統計上意味をなさないです。予め、考慮しておいてください。

なぜ、期間を変更しても機能するのか?

さて、上図の様な上昇トレンドで移動平均線を用いた場合、どの様な期間に設定したとしても、結果的に勝つことが出来るということが分かったと思います。

では、期間をどの様に設定しても結果的に勝てるのはなぜでしょう?

 

以前、この質問をTwitterで僕が出した際、この質問に対する皆さんの考えはほとんど、

移動平均線の性質に意識が行き過ぎ

ていました。

このブログ記事を読んで考えた人も、恐らくほとんどの人が、移動平均線が機能する理由を、移動平均線の性質に理由を求めたんじゃないでしょうか?

皆さん、移動平均線の方に意識が行き過ぎなんですね。

もっと言いましょうか。

 

皆さんは、トリガーばかりに意識が行き過ぎです。

 

そして、トレードの本質はそこにはありません。

 

僕は「これがBOZ流!ライントレードの基礎(6)」の中で、

手法には、セットアップとトリガーが存在する

とお話しています。(読んでない人は、読んで!必ず)

トリガーとは、実際にエントリーする時の具体的な合図のことでしたよね。エントリーのタイミングを計る時のものです。ほとんどの人は、このトリガーが手法そのものであると誤解しています。

しかしこのトリガーは、前提条件があって初めて有効です。そして、その前提条件が「セットアップ」というわけです。

実はトリガーというのは別の言い方をすると、「買いなら買い」「売りなら売り」と予め決まっている前提条件の中で、損失や利益、精度を最も効率的に行えるポイントを知らせる合図のことです。

つまり、

買う(売る)という方針が既に前提条件によって整っている中で、効率的な売買が行えるポイントを見つけるために用いるのがトリガー。

ということです。

じゃあ、その前提条件が整うって?

はい、それが「セットアップ」でしたね。

セットアップとは、トリガーを発動させるための前提条件のことです。このセットアップが完了することなく、トリガーを発動させることはありません。というより、セットアップを無視してトリガーを発動させることは、無意味以上に危険です。

じゃあ、今回の解説、トリガーは何でしたっけ?

移動平均線ですね。

じゃあ、セットアップは?

 

・・・

 

・・・(考えてください)

 

・・・

 

・・・

 

・・・(考えましたか?)

 

・・・

 

・・・

 

ヒント:トリガーは価格が移動平均線を上回るか反発するかでしたね。では移動平均線を表示させる前に何を解説してましたっけ?

 

・・・

 

・・・(もうお分かりですよね?)

 

・・・

そうです。

セットアップが完了したのは、「上昇トレンドが確定した」というところです。もう一度、その時のチャート画面を見てください。

上昇トレンドが確定したのは、Dの場面でしたね。

その根拠は、

  • ダウ理論上、上昇トレンドは継続している
  • 遅くともDの場面でトレンドラインが引ける
  • 大きなオーバーシュートがある

かなり強い根拠です。もう上がるしかない。

もっと言ってしまえば、下降トレンドやレンジが発生する根拠が見当たらない。

つまり、「上昇トレンド確定」というセットアップが完了した以上、「買う」という行為は確定。あとは、「いかに効率的に買うか?」という視点で、トリガーを待つだけなんですよ。

僕は、

「セットアップが重要。極端に言えばトリガーなんてどうでも良い」

という話をしているはずです。

もし「買う」ためのセットアップが完了していたら、その前提条件がなくなるまでは、基本的に何をやっても(トレンドの最高値未満で買えば)ほぼ勝てるんですよ。

どの様に移動平均線を用いたとしても。また、それ以外のインジケーターを用いたとしてもです。

結果的に、何をやっても勝てるんですよ。

証明してみせましょうか?

トレンドの正体

まずは、今まで解説に用いてたチャートの状況をもっと明確にするために、上図の期間よりも先に進んだチャート画像を新たに取得しました。それが、下の図です。

トレードはダウ理論を核にして行います。ダウ理論における上昇トレンドは、

  • 高値を切り上げ続けている
  • 低値を切り上げ続けている

ことで成立するんでしたよね。

ですから、高値が切り下がり低値が切り下がった時点で、上昇トレンドは終了と判定することになります。

で、ここで上昇トレンドが確定した時点から、トレンドが終了した時点までを確定させて、上昇トレンドの範囲を明確化します。それが、以下の図です。

赤い丸が先ほどまで解説してきて上昇トレンドが確定してセットアップが完了した場面。

その後、高値が切り下がり(緑丸)低値も切り下がってトレンドラインを割り込みました(青丸)。ここで、トレンドの終了が確認できるわけです。

では、ここに20MAを表示してみましょうか。

見やすい様に色を変えてみました。緑色の枠で囲った部分が上昇トレンドが確定している範囲で、青丸で囲った部分が20SMAを下回った部分です。

では、ルールを決めましょうか。

損切りは、ダウ理論を利用して、直近低値を下回ったところ。利確はとりあえずエントリー値よりも価格が上昇していることが分れば良いので、直近高値を更新したらどのタイミングでも良しとしますか。

では、先の解説とは逆に、20MAを下回ったところで、買ってみてください。

 

「え!?下回ったところで買うの?」

 

はいそうです。

 

「でも、ちょっとそれは・・・」

 

つべこべ言わずにやってみてください。

 

で、負けましたか?

負けるどころか、勝ちましたよね?

20MAを下回ったところで買っても、価格は直近下値を下回る前にエントリーポイントを越えて上昇しています。

これを見れば分かる通り、移動平均線を上抜けようが下抜けようが、結局はどこで買っても基本的には勝つんですよ。

いや、移動平均線だけでなく、どの様なインジケーターを用いたとしても、ほぼ勝つことが出来ます。

例えばこれ、MACD。

俗にエントリーポイントと言われているところを、ザックリと印つけてみました。

先ほどと同じルールでやってみると、最後の青丸部分は逃げきれない人多そうですが、それ以外はほぼ利確できます。

じゃあ、次はストキャスティクス。パラメータは弄るの面倒なので、見やすい様にラインの色を変える以外はデフォルトのままでやってみます。

ストキャスティクスは、パラメーターを「5-3-3」でやってしまうとダマシを連発するので有名ですが、それでも圧勝です。

最後の4回は損切りする可能性が高いですが、それでも微益決済か建値決済で逃げる余地はありますよね。

まぁ、他のインジケーターでも試しにやってみて下さい。

何をやっても勝てますから。

 

もちろん、目をつぶっていても、です。

 

目をつぶって、チャートを見ずに自分勝手なタイミングで適当に買って見ても、勝てちゃいますよ。

流石にそれは言い過ぎだと思います?

じゃあ、やってみますか。

緑色の四角で囲った部分が、上昇トレンドの部分でした。

では、この四角い部分を、目をつぶって適当に指差ししてみて、そこをエントリーポイントとしてみて下さい。

そして、直近低値を下回る(損切りする)前に、そのポイントよりも価格は上昇しているかどうかを確認してみましょう。

何度も何度も試してみてください。

 

で、負けましたか?

恐ろしいほどの高確率で勝ちましたよね?

 

勝てる可能性が低くなるのは、下図の通りトレンド終了の直前のM字の波動(青と赤で示したライン)だけのはずです。

しかも、このM波動で買ったとしても、損切りせずに建値決済や微益決済で済むことが多いです。

高確率で損切りとなるのは赤丸で囲った最高値圏か、最後の調整波(赤色のライン)だけです。

それ以外は、どこでエントリーしようとも、直近低値を下回る前に確実にエントリーポイントよりも上昇して利益になるんですよ。

 

で、これがトレンドの正体です。これがトレンドの本質なんです。

 

上昇トレンドというのは、高値低値を切り上げていく構造であるため、トレンド終焉の場面、つまり最高値圏かトレンド最後の調整波で買わない限りは、エントリーポイントよりも確実に価格は上昇するんです。

端的に言ってしまえば、

上昇トレンド中は、インジケーターに関係なく、買って買って利確しまくって、最後の1回だけ利確できずに直近低値を下回って損切りになる。損切りになったらトレンド終了だと思って買いを控えれば良い。

ただ、それだけなんですよ。

「セットアップが重要、トリガーは極端に言えばどうでもいい。」

という意味が、分かったでしょうか?

「上昇トレンド確定」というセットアップが完了していたら、後はどこで買っても高確率で勝てる。目をつぶって買っても勝てるんです。

トレンドとは構造上、そういった本質を持っているんですよ。

ところが、

多くのトレーダーの視点はトリガー、つまりインジケーターの動きばかりに集中し、見当外れのトレードをしてしまっているんですね。本質から全く離れたところで、トレードしているんです。

 

セットアップが重要。トリガーはセットアップが大前提でしか意味をなさず、単に売買を効率化するためのもの

 

このことを、繰り返し繰り返し、頭の中に叩きこんでください。

ということで、僕が出した質問の答えは、

「移動平均線の期間どころか、それを上抜けしようが下抜けしようが、上昇トレンドというセットアップが完了していれば、どこで買っても、高確率で勝てるから」

ということになります。

億トレーダーが生まれる日

億を稼いだトレーダーというと、何やら有能な技法や能力を持っている様に思いがちですが、実はそうでもなかったりします。

先に示したポンド円のチャート図はわずか数十日間のトレンドですが、株式市場なんかはトレンドが数年に渡ることは当たり前の様にあります。

「永遠のレンジ相場」と呼ばれるFX市場でさえ、数か月に及ぶトレンドもありますし、トレンドが長続きしない代わりにレバレッジを株式よりも大きくかけることができます。

そんな金融市場で、上昇トレンドが発生している最中にトレードを始め、直近低値を下回らない限り損切りせずに買って買って買いまくり、利確しまくっていたら、倍々ゲームで資産がみるみる増えてしまうんですよ。

下手に勉強して知識を蓄えてしまい、トレードして上手くいかない恐怖を知ってしまう前の「無知」な状態が、むしろ億トレーダーを生む重要な要素になっていたりします。

だから、億を稼いだトレーダーは次から次へと消えていくんですよ。

自分は巧みな手法と巧みな判断力を用いてトレードして稼いでいるつもりでいても、実は単に「上昇相場」という環境の中で泳がされていただけ。まるで、お釈迦様の掌で暴れてただけの孫悟空かのように。

そして、そんな上昇相場が終わってしまえば、今までのその手法とやらは通用せずに、億を稼いだ期間よりも遥かに早い勢いで資産を溶かしていくわけです。

トリガーの意味

じゃあ、トレンド中はどこで買っても勝てるなら、適当に買ったらいいじゃん!

ということに、最終的にはなりますよね。

ただ、それではあまりにも効率が悪すぎる。含み損を長く持ちすぎたり、リスク・リワード比が悪すぎたり。

また、トレンドが発生したと思っていても、直ぐに終わってしまうかもしれません。もっと大きな時間枠で見たら、そのトレンドは単なる調整波でしかないことも当たり前のようにありますから。

だから、僕らトレーダーはトレンドが発生しているからといっても、単にどこでも買って良いという言葉で済ますわけにはいかないんですよ。

  • 含み損が発生しても、出来るだけ小さく短いポイントで
  • リスク・リワード比が良いポイントで
  • 実際の損切りも、打撃が大きくなり過ぎないポイントで

そんな風に効率化を図るために、出来るだけ効率的なトリガーを設定する必要があるんですよ。

逆に行ってしまえば、トリガーとは、トレードの効率化を図る単にそれだけのことなんです。

自分の性格や資金状況、ライフスタイルなどにあったトリガーを探す。

そんな意味合いで、インジケーターを用い出すと、今まで見えていたチャートの景色は、少し違って見えてくるようになるのかもしれませんね。

 

さて、今回はこれにてお終い。皆さんの目から鱗が落ちてくれたら、幸いです。

それじゃあ、また。

 

これがBOZ流!ライントレードの基礎7β

終わりのはじまり

ライントレードの基礎について、僕なりの考え方を、これまで6回に渡ってお話してきました。

ただ、僕はまだまだ甘ちゃんなので、書けば書くほど自分の中の曖昧さや抜けている部分に気づかされてしまいます。

そんなこんなで、色々と思うところがあり、ライントレードの基礎シリーズは今回の第7話で一旦終了(つか、お休み)しようかな、と。

もっと自分の中にあるもの、そしてまだないものが上手く解決し、誰かに伝えられるくらい概念化できる様になるまでね。

まぁ、夏休みの自由研究といった感じですかね。

ということで今回は、今までの総括的なところから、もう少しだけ突っ込んだお話をしていこうかと思っています。

ベータ版的な側面は否めませんが、実際のトレードに活用できる様な実践的な内容で締めくくられたら良いかな、と。

それでは、始まり始まり~!

なんてったって水平線

さて、久しぶりのライントレードの基礎シリーズなので、まずはサラッとおさらいを兼ねたところから入っていきましょうか。

水平線とは

端的に言ってしまえば、水平線とは価格そのものです。チャートは時間の流れが横軸となって左から右へと流れていきますから、価格という点がその流れに伴って線となっているだけの話です。

ただ、もう少し正確に言うならば、

水平線とは、注目される価格周辺を端的に表したもの

ということになりますかね。

特に何の捻りも加わらない、単なる水平に引けるラインなわけですが、しかしこの水平線が、BOZ流ライントレードの中核となります。

秩序を表す水平線

BOZ流ライントレードにおいて、環境認識とは、相場の秩序を見出すことでした。

そして、その代表格が水平線です。

端的に言ってしまえば、相場の中で推移する価格は、ほぼ等間隔で引ける水平線、つまり同じ値幅の価格帯の中を単に上下に移動しているだけでした。

ちょっと、チャートを見ながら簡単に復習してみますか。以下は、ポンド円の日足チャートです。

通常は、波が形成する山と谷に注目してラインを引いていきます。

しかし今回は、まず上から2番目と3番目のラインを引いた後に、山と谷は気にせずに、そのライン間の値幅と等間隔になる様なラインを上下に引いてみました。

ところが、どうでしょう。なんと、波の山と谷にほぼ合致しています。

ここからも分かる様に、価格は等間隔で結ばれる水平線(つまり同じ値幅領域)を単に移動しているだけということが分かると思います。

これが、相場における基本的な秩序です。

水平線と水平線の間の値幅領域1つを1ブロックと呼ぶとすれば、

  • 上昇トレンドとは、各ブロックをまるで階段の様に駆け上がる様子
  • 下降トレンドとは、各ブロックをまるで階段の様に駆け降りる様子
  • レンジとは1ブロック内を、または複数のブロックをまたぎながら、行ったり来た入りする様子

と見ることが出来ると思います。

NもEも必然の世界

持っているポジションをどこで決済するかを考える際に良く使われるのが、

N値・E値・V値・NT値

です。波の一辺同士が同じ値幅になるという考え方から、エグジットのタイミングを計る際に使われます。

しかしこれ、上図を見てもらえれば分かる通り、相場が等間隔で引かれる水平線の間を移動している世界であることを考えれば、N値もE値もV値もNT値も、全て必然となりますよね。

相場の秩序を把握していれば、特に迷うことはありません。

ブロックの中の中身

さて、これまでのライントレードの基礎の解説では、

週足から日足、4時間足、1時間足・・・といった具合に、時間軸を下げながら、各時間軸の波の山と谷に注目して水平線を引いていく

という手順を踏んでいました。

しかし・・・

実は、そんなことをわざわざしなくても、適切なラインは引けるんですよ。

ちょっと、もう一度この言葉の意味を考えてみてください。

「価格は、規則性をもって、等間隔に引けるラインの間を移動している」

さて、気づきましたか?

規則性を持って等間隔の値幅を移動しているんですから・・・

そう、実はわざわざ時間軸を下げながら波の山と谷を確認しなくとも、何も考えずに先の水平線と水平線の間に、再度等間隔なラインを引いていけば、適切なラインが引けるんですよ。

実際に、先ほどの日足チャートのラインとラインのちょうど真ん中に点線のラインを引いてみます。すると、こんな感じになります。

では、時間軸を落とした4時間足チャートで確認してみましょう。

機能してますね。

このことからも分かる様に、1ブロックをさらに2等分しても、機能する水平線がきちんと引けるんですね。

そして、その2分割したブロックをさらに分割していっても、適切なラインを引くことが可能です。

もちろん、分割すればするほど、ラインとしての機能は弱くなりますが。

で、もう1点付け加えるならば・・・

時に、ブロックを2分割しても機能しないラインが引けてしまうことがあります(1時間足レベルのラインが多い)。しかしその際は、ラインとラインを2等分ではなく、3等分にしてみてください。これがまた、不思議と機能するラインになるんですねぇ。

ということで、このやり方を踏襲すると、過去に戻らなくとも、未来に機能するであろうラインを引くことが可能になります。

「へー、そうなんだ!」

じゃなくて、実際に自分でチャートを開いて、きちんと確認してくださいね。そうじゃないと、自分のモノにはいつまで経ってもなりませんから。

斜めラインの難儀と妙技

斜めラインの難儀な側面

斜めラインは僕にとって、難儀に感じる側面と貴重に感じる側面とが混在しています。

今回は、その斜めラインの絶妙さを1つご紹介するつもりですが、褒めまくる前に、まずは先にディスっといてバランスをとっておきましょうかね。

BOZ流のスタイルでは扱いづらい

仕事や家事子育てなどに忙しく、チャート画面にずっと張り付いていられる環境が難しいトレーダーは沢山います。

また、取引する時間軸が大きい人の場合も、ずっとチャート画面に張り付いているのは合理的ではありません。

その様なトレードスタイルの場合、斜めラインには扱いづらい側面があります。

例えば、指値・逆指値を利用するトレーダーからすると、斜めラインは実際に注文を出す値の判断が難しくなります。

下図をご覧ください。

価格の推移の緩急の違いで、同じラインに到達するにしても、その価格は違ってきます。急落するとAの価格で到達しますが、緩やかに落ちてくるのであればBの辺りで到達することになり、Aよりも高い価格に位置することになるわけです。

このことからも分かる通り、斜めラインを基準にした場合、指値や逆指値は実際どこに置いたら良いのか迷ってしまうことになります。

指値や逆指値を利用するトレーダーにとって、斜めラインには扱いづらい側面があるんですね。

また、極めて単純な作業上の問題として、

  • マウス操作が下手なのか、思った通りの斜めラインが上手く引けない
  • チャートの時間軸を変えると、斜めラインはズレやすい
  • ラインの引き方の定義が、水平線より難しい

などもあるでしょうね。

ただ、個人的にもっと厄介なのが・・・・

概念化の難しさ

僕がこのライントレードの基礎シリーズのブログ記事を書いていて、最も難しく感じているのが、

斜めラインは、既成の概念では説明しきれない

ということです。

僕の頭の中では、従来の説明では収まりきれない性質が、斜めラインには存在するんですよ。同じ斜めに引くラインでも、それが意味するものや扱い方などには色んな特徴があって、一様ではありません。

じゃあ、それを僕自身が自分の言葉で語っていけたら・・・とは思ってはいるんですが、正直なところ、

僕自身が、斜めラインをきちんと概念化できていない

というのが現実です。

斜めラインには、その性質やら特徴を区別していくと、大体5つくらいに分けられるんじゃないかなー、と個人的には思っているんですが、その区別する境界線は曖昧で、説明もしづらいし、なんかモヤモヤとしちゃうんですね。

このライントレードの基礎シリーズにおいて、今のところ斜めラインは

  • トレンドライン
  • チャネルライン
  • パターンライン

の3つについて説明していますが、正確に言えば、トレンドラインを除く他の2つの斜めラインですら、実は定義づけが曖昧です。

なので、斜めラインを説明しようと思っても、今僕の中で確定している部分部分でしか、解説できないんですよ。

そういった理由もあって、僕自身がこのライントレードの基礎シリーズを一旦お休みしようと思っているわけです。

ということで、ここからはまだ僕がこのブログで紹介していない斜めラインの使い方を1つ、今伝えられる範囲内でお話しようと思います。

志半ばとは言え、結構ためになる解説だと思うので、しばしご清聴の程、よろしくお願いしますね。

価格と時間の推移を包括する妙技

復習のお時間です

僕は、このブログやTwitterなんかで事あるごとに、

「価格が同じ値幅を移動するという規則性に対して、その移動時間も一定であるという規則性が存在するならば、同じ角度の斜めラインを複数引くことが出来る」

ということをお話しています。

以前、こんな図を使って説明したと思います。

三角形で例えるとするならば、価格が推移した値幅(高さ)と価格が推移した時間(底辺)の比率が同じであれば、三角形の大きさがどうであろうが、斜辺の角度は等しくなります。

つまり、

価格そのものである水平線に時間推移の概念を加えたものが斜めラインの大きな特徴

であると。

なので、移動値幅と移動時間に規則性が相場にある場合、

  • 同じ角度の斜めラインが重なり、1つのラインとして機能する
  • 同じ角度の斜めラインが平行に複数引くことができる

ということが考えられます。

で、この代表格が、チャネルラインになるわけですが、今回は僕の中ではチャネルラインではない、平行する斜めラインについて、今語れる範囲内でお話していきます。

これ、実はライン分析というより、僕の波形分析に隣接する部分なので、実際のトレードにかなり活用できるんじゃないかなー、と思います。

では、お話していきましょう。

平行する斜めラインも十人十色

斜めラインの厄介なところは、引こうと思えばいくらでも引ける、ということでしょうか。例えば先の解説を踏まえて、

「平行した斜めラインが複数引けますよ」

と言われると、恐らく多くの人がこんな感じでラインを引くんじゃないでしょうか。下図は、先ほどのポンド円4時間足チャートです。

平行な斜めラインが等間隔に引けてますねぇ。他にも色んな方向で斜めラインが引けそうです。

とりあえず、上図チャートの時間軸を落として1時間足チャートを覗いてみましょうか。

ラインが効いています。特に水平線と斜めラインが出会う場面は、絶好のチャートポイントとなりそうですね。具体的な方法論を用いれば、効果的なトレードが出来そうです。

ただ、僕が今回説明するのは、こういったラインではありません。

「何だよー!回りくどいことしてないで、早く教えろよ」

そんな声が聞こえてきそうなので、次に進むとします。

吾輩は斜めラインである。名前はまだ無い。

価格が形成する波の強弱やら状況を分析することを、僕は波形分析と言っていますが、その中で斜めラインを利用することがあります。

そのラインは性質上、トレンドラインともチャネルラインとも、またパターンラインとも違っていて、名前はまだ無いという状態です。

ただここでは便宜上、書籍「実践FXトレーディング」(イゴール・トシュチャコフ著)において、良く似た斜めラインが紹介されている(触れる程度でしか解説されてないので、詳しくは良く分からないのですが)ので、それに倣って、

「クシ」

と呼ぶことにします。ひょっとしたら、この世界のどこかで誰かが既にこの斜めラインをきちんと概念化して名前を付けているかもしれませんが、僕はそれを知る由もないので。

とりあえず、その「クシ」を、ちょっとチャートで説明します。

下の図は、先ほどのポンド円4時間足チャートに、注目ポイントを書き加えたものです。

価格はネックラインにサポートされながら揉み合っていましたが、そこをブレイクすると下降トレンドを形成します。

で、ここで注目しているのは、赤い斜めラインの部分。

下落に対して戻す値動きをサポートするラインですが、今回はこれを「クシ」と呼ぶことにします。

で、この戻しの値動きですが、ここに規則性があるのであれば、他の戻しの値動きにも同じ角度のラインが引けることになります。

では、やってみましょうか。

ご覧の通り、下降トレンドに入ってからの調整波(上昇波)を支えるラインの角度は、そのほとんどが均一です。

そしてこのラインを割ることで、価格の下落が加速しています。

この様に、この下降トレンドの流れの中における上昇波には規則性があるということになりますから、このラインはチャートポイントとして、実際のトレードにおいて十分に機能するということが考えられます。

しかも、この現象は水平線の時と同じく、小さな時間軸に移して小さな波を見ていっても、同様の角度での斜めラインが引けることが多いです。各自、確認しておいてください。

(青丸で囲った部分だけ波形が崩れています。こういったことがどうして起こるのかは、話がそれるのでお話しませんし、僕も上手く答えられないので、あしからず)

では、実際にこのクシを利用したトレードを具体的に紹介しましょうかね。

下図は、僕が今このブログを書いている時点でのポンド円4時間足チャートにおいて、2日ほど前までを隠してみたものです。

チャート上に青色で斜めの下降ラインが見えると思いますが、これは日足チャネルのラインです。

価格はチャネル上限から下落してチャネル下限に到達。そこで反発上昇するわけですが、緑色ラインが示す通り、下降フラッグを形成した後、そこを割り込んで再度下落しました。

赤丸の部分を見てほしいのですが、再度価格はチャネル下限にぶつかり、少し反発して点線の水平線まで到達しました。

さて、ここから実際にこのクシを使ってどうトレードしていくのか、ということですが・・・

1時間足に切り替えてみましょう。

チャネル下限から反発した価格は、点線の水平線に頭を抑えられて越えられそうにない感じを醸し出しています。抜けきれずに、15分足や5分足などで反転確認がとれたら、売りを仕掛けたい場面ですね。

ただ、ここでちょっと待った!

仮にこの点線ラインで反転したとしても、上図赤色の矢印の様に、素直に反転下落して下値を試すとは限りません。落ちきれずにせり上がっていくケースも十分考えられます。

なぜなら、下値を支えているのは、日足レベルのチャネルラインだからです。

このラインは、結構強いんだぞ!

このチャネルライン下限で反発上昇した価格は、そのままチャネル上限に向けて大きく上昇し続ける

という選択肢を、絶対に持っておかなくちゃいけないんです。

ということで、転ばぬ先の杖。念のためにラインを引いておきましょうか。

まずは、下降フラッグを下抜けた値動きを捉えるトレンドラインをまず引いておきます。簡単ですね。

続いて、下降フラッグと同じ角度のクシを引いておきましょう。

赤線が新たに追加したクシですね。予めどの様な値動きになるかは想定できないので、念のために上下に2本引いてあります。

この範囲内で収まる値動きをしているのであれば、「今現在の(下降トレンドという)秩序は保たれている」と判断します。つまり、下落は継続すると判断するんですね。

もし、この2本のクシで想定する値動きの流れよりも強い値動きで上昇するのであれば、「従来の秩序は崩れ、本格的に反転上昇する可能性が高まったかもしれない」と判断します。

仮に点線の水平線で頭を抑えられているところから反転を上手く捉え、売りを仕掛けたとしても、下方のクシは気を付けるポイントになります。ここを越えられずに反転してせり上がる可能性があるからです。

では、この後の展開を見ていきましょう。

はい、予定調和ですね。

aを基点にして売りを仕掛けた人は、bのポイントで決済を検討する場面です。

ちなみに僕はこの日、仕事を終えてスマホを覗いたら、aから反転する局面にちょうど出くわしたんですね。なので、売りを仕掛けました。

で、その後は「もちろんbで利確!」と言いたいところなんですが・・・

僕のTwitterをご覧の方はご存知かと思いますが、僕はこの日、家に帰った後はお酒を飲みながら音楽聴いてノリノリだったので、すっかりこの局面を見逃してしまいました。ホント、いい歳したおっさんのくせに大馬鹿者です。

さて、話を戻しますが、bで下方のクシに到達して反転上昇した後は、見ての通り再び上方のクシに到達します。しかもこのcの場面は、下降フラッグ下抜けからの下降トレンドラインと交差するところです。

かなり強力。

ということで、利確のタイミングを逃したお馬鹿な僕は、ここで渾身のショートをかまします。

で、結果は・・・

今度は見事クシを下抜けて下降トレンドが再開し、次に目指すべき実線の水平線まで到達します。

その後は急反発。再度チャネル下限の上抜けを試すことになりました。

ちなみに僕は、この実線の水平線の手前135.50に指値を置いて待ち構えていたんですが、エントリーした次の日、ちょうど仕事の休憩でチャートを覗いたら、指値手前で揉み合ってたんで、成行で決済して仕事に戻りました。めでたしめでたし。

・・・とまぁ、以上が実際のチャート解説でしたが、いかがでしたでしょうか?

クシという存在は、実際のトレードに対して、目を見張るくらいに活用できるものだと思っていただけたら何よりです。

もちろん、今回は下降トレンドに対する上昇波に注目していますが、下降する波に注目しても、色々な気づきがあると思いますよ。

 

ということで、これにてこのクシの解説は終了~!!

と思ったんですが、どうせここまで解説したんで、ついでにもう1点だけ。

では、解説する前に、まずはここで質問です。

もう1度、このチャート図を見てください。

なぜ僕は、ネックラインからの戻しを支えるこの赤いラインに注目し、それを基点にし、それ以降に同じ角度のラインを引こうとしたのか、分かる人いますか?

シンキング・タ~イム!

・・・

・・・

・・・

え?ネックラインを割り込む前の調整波だから重要なんじゃないかって?

う~ん・・・まぁ、それも一考ですけど、それは後付けでチャートを見た場合だから言えるんですよね。つまり、ラインを割り込んだ後だからそう判断できるわけじゃないですか。根本はそこにはありません。

下落を開始するその前に、チャートの異変を読み取ることが大切です。

それでは再び、シンキング・タ~イム!

・・・

・・・

・・・

答え、気が付きましたか?

分からない?

じゃあ、簡単に答えを言うと・・・

レンジ相場の時の上昇波を見てください。ここに引いた青色のラインは、角度がほぼ一定で、それぞれが平行に並んでいます。

ところが、この上昇波の角度が、緑丸の部分で転換して弱まり、緩やかになっています。

他にもいくつかの理由がありますが、ザックリと言えばこのクシの角度の転換が

「あ、波形が崩れた」

ということなんですね。このケースは波形が崩れる際の1つの重要パターンなんですよ。

どうです?ちょっとは皆さんのトレードの役に立つ内容になりましたかね?

BOZ流ライントレードの終着点

なぜ、「BOZ流」なのか?

僕はこのブログにおいて、僕なりのライントレードの考え方を

「BOZ流」

としています。まぁ、BOZスタイルでもBOZ式でも、言い方は何でも良いんですけどね。

で、なぜそういった風に名付けるのかと言えば、別に僕は自己顕示欲とかそういった類で用いてるわけではないんですよ。

トレードには、色んな視点・考え方でもって、様々なスタイルがあります。

それはライントレード1つとっても、です。

ライン1本引くのにも、各ライン・トレーダーが、それぞれの考え方や理論構築の上に基づいて引いていると思うんですよ。

そして、それはきっと各トレーダーの努力の賜物。

なので、ライン・トレードを勉強しようと思って、色んなトレーダーさんの色んな方法を上っ面だけ撫でる様に良いとこ取りしようと思っても、結局は上手くはいかないと思ってるんですよ、僕は。

むしろ、そういった上っ面だけを撫でようとする行為は、それを考え抜いて構築したトレーダーに対する冒涜とも言えるんじゃないかと。

しかし、真面目にライン・トレードに取り組もうと思う人にとっては、同じライン・トレードでも色々なスタイルや理論がありますから、

良いとこ取りするつもりはないのに結果としてそうなってしまたり、
誰のどこを信じて良いか分からなくなったりと、

「結構混乱するんじゃねーの?」

と思うわけで。

そういった意味で、僕は僕なりのライントレードの考え方を「BOZ流」として枠組みすることで、これからライントレードを学んでいこうとする人にとっての混乱を少しでも避けられたらな、と思う次第なんです。

僕なりのBOZ流でライン引きを学習するにしろ、他の優秀なトレーダーさんのライントレードを学習するにしろ、どれを選択し、どう没頭してモノにしていくかは、結局のところ、皆さんの手に委ねられています。

僕なりのトレードスタイルで

各トレーダーのトレードスタイルというのは、各自の性格やら生活スタイルに左右される、というかそれに合わせるべきだと僕は思ってるんですね。

僕の場合、

  • 仕事忙しいし、
  • 忙しいからチャート見る時間も限られるし、
  • フリーな時間はわずかだから、家族との時間も大切にしたいし、
  • でも、趣味もあるから、そっちの時間も確保したいし、

ということで、ずっとチャート画面の前にへばりつくことはしたくないんですね。僕が四六時中チャートとにらめっこしていても全然平気な人であるということとは別問題として。

でもそうなると、チャートをずっと見続けなくても良いトレードスタイルを確立しておかなければいけないわけで。

すると、必然的にチャートポイントの数は極力省く必要が出てきます。

だって、小さな時間軸ばかりを見ていたり、ラインを沢山引いたり等、たくさんのチャートポイントがチャートに表示されていたら、

逐一そのチャートポイントでの値動きや経過を気にかけることになるじゃないですか。

そうなると、結果としてチャートをずっと眺め続けることになります。

なので、僕なりのスタイルを突き詰めるならば、できるだけチャートポイントは少ない方が良いわけです。

であれば、

BOZ流ライントレードの進むべき方向性は、ラインは出来るだけ省いていき、シンプルに重要なラインだけを残していく

ということが大切になりますし、そうであればこそ

BOZ流ライントレードの究極の目的は、ラインを削ぎ落していくこと

に他なりません。

到達すべきは、ラインを引かないというライン・トレード。

とも言えるでしょう。

あー、なんか僕、今ものすごくカッコいいこと言っちゃった気がする。

でもまぁ、いくら格好つけたところで、その目標に僕自身がまだ到達していないというのが玉に瑕なんですが・・・

 

さて、これにてライントレードの基礎シリーズは、一旦終了となります。

僕の頭の中にあるもの、全てを語っているわけではありませんが、実際にトレードするための考え方や方法は、このブログの記事にヒントとして、たくさん散りばめられていると僕は思っています。

ライントレードを学習することで、皆さんのトレードの上達に、少しでも貢献出来たら良いな。

そんな感じで、このシリーズの幕は下ろすとしましょう。

それじゃあ、また。