時間軸に関係なく流れの目線を固定しよう

目線はバラバラになりやすい

トレードをする際に注意することの1つに、

「今、自分はどの波、どの流れに注目してトレードしようとしているのだろうか?」

ということを明確にしておくことがあります。

ただ、これって分かっている様で、実はなかなか出来なかったりするんですよねぇ。

相場分析する際に、同じ通貨ペアの違う時間軸を見る人って多いと思いますが、色んな時間軸を見ている間に、本来注目してた流れが曖昧になったりするんですよ。

例えば、下図はドル円の4時間足チャートなんですが、

赤い矢印の様に下に流れていく感じでこの価格の流れを見てたとするじゃないですか。

でも、1時間足を見ると、

ヨコヨコにしか見えなかったりして、「今、平行レンジの下限から反発した辺りかな?」なんて。

で、5分足なんか見ちゃった日には、

もう上昇トレンドにしか見えないわけで。

4時間足で見たら下の流れを目で追い、1時間足で見るとヨコヨコに見え、5分足では上に向かう流れに目が奪われ・・・

冷静に見て「どっちなんだいっ!?」とツッコミを入れられるならまだ良い方で、実際はこんな状況にリアルに直面すると、(欲望からなのか)目先の値動きに意識が向かいやすく、

1時間足平行レンジ下限からの反発!

からの~

5分足では上昇中!

ということで、僕らの目線は上に向かう流れにもう夢中になってしまうわけなんですよ。

ただ、頭の片隅では少しだけ冷静で、

「おいおい、ちょっと待て。ロングするにも慌てるなよ」

と自分に言い聞かせ、

「待て待て。待つのがトレード!」

と待ちに待ち、

この辺りでローング!!

で、その後の様子を見てみると、

思惑通りに上に伸びてますが、ちょっと下げてきてるので不安になったりします。

で、1時間足チャートを再度見直して、

「レンジ上限まで、まだまだある。チキン利食いしたいメンタルに負けるな!」

とか自分に言い聞かせたりするんですよねぇ。

実は、自分のポジションに有利な情報だけを見て安心したいだけなんですけどね。

で、このチャートは最近のものなので既に結果はご存知かと思いますが、値動きが大きいんでロウソク足を縮小して俯瞰して見ると、

見事な高値掴みです。

別に、最初から5分足の上昇波の残りを少しだけ獲りに行くつもりなら構いません。

しかし、ほとんどの場合が、

どの流れのどの波を獲りに行こうとしているのかを、トレードしている本人ですら明確になってない、

というのが本当のところなんじゃないかと。

教科書かなんかを読んだりして頭では分かっているつもりでも、実際のトレードに直面したら、こんなもんです。

分析した気になってるだけで、実は単に目先の思惑だけでトレードしていることに気が付いていないわけで。

偉そうに言ってる僕ですら、たまにやらかしたりしますからねぇ。意識しているつもりで、いつの間にか意識から外れてしまうことって、どうしてもあるんですよ。

だって、人間だもの。

でも、「うっかり」で済ましてはいけないんですよ。大切なお金がかかってるんですから。

だったら、

どの流れを軸に価格の波を見ているのか?

という目線を固定するための方法を、何かしら取り入れておいた方が、安心じゃないかと。

流れの固定について

目線の固定

よくTwitterなんかで、環境認識を終えたトレーダーさんが、

「今日は、上目線」とか
「下目線固定で」とか

そんなことを言ってたりします。

  • 上昇トレンドなら、上目線
  • 下降トレンドなら、下目線

という言い方をし、目線を固定するという場合は、

「上目線と判断したなら、相場は上昇トレンド中であるという見方をブラさずに固定してトレードしましょう」

といった意味合いで使われていることがほとんどだと思うんですよね。(違ってたらゴメンなさい)

でも、僕が使う目線の固定とは、価格の方向性(トレンド)よりももう少し広い範囲で使っていて、

価格が推移する軌道、価格の流れ全体

を含めたものになります。

つまり、

価格のどの流れを軸として固定するのかが重要

ということなんですが、これだけだとちょっと分かりづらいですよね。別に難しい話ではないんですが、前提条件となる言葉や考えを共有していないと、とてつもなくややこしい話に聞こえてきます。

ということで、もう少し僕の使う言葉の定義を明確にしていこうかと。

流れについて

僕がここで使う「流れ」というのは、トレンドが上とか下とか、トレンドレスでレンジだとか、そういった部分的なことではなく、価格が推移する軌道全体のことを示します。

上図は1時間足のチャートですが、ここに価格全体の流れをザックリと青色の線でなぞってみました。

そして、このザックリとした価格の推移を、僕はここで「流れ」として表現しています。

流れを固定する理由

では、なぜこの流れに注目しようとするのか?

それは、今自分がどの流れの中で何に注目し、何をしようとしているのかが、チャート分析していると、見失ってしまいがちになるからです。

人は、目先のことに目を奪われてしまうと、本来の進むべき道から外れてしまいがちになります。まるで、目の前を飛び跳ねるウサギを追いかけていったら森の中を迷ってしまう様な。

例えば、先ほどの1時間足チャート。

この流れの中で、トレードを考えてるとします。

でも、このチャートを5分足で見ると、1時間足で見た流れとは全く別物になりますよねぇ。例えば、上図の赤い矢印の部分を5分足で見ると・・・

これですからねぇ。木を見て森を見ずというか、この5分足チャートからは先の1時間足の流れは全く見えてこないわけで。

「そのために、MTF(マルチ・タイム・フレーム)で複数の時間足チャートを同時に表示するんじゃないの?」

という意見もありそうですが、人の意識とはそう便利には出来ておらず、同時に複数の時間軸チャートを並べてみても、5分足のチャートに意識が集中すれば、他の流れは意識から遠のきやすくなります。

自分の負けトレードを検証していると、

「俺、何でこんなところでこんなエントリーしたんだろ?」

っていうのありませんか?僕は昔、結構ありました。

後から冷静になってみれば、「それ、違うでしょ」ってことでも、トレード直前には気づいてないことって、多いんですよ。

なので、1時間足の流れを見ているつもりになっているのに、気が付けば5分足の流れだけに気を取られてエントリーしてしまう、ってことは十分に気を付けなくちゃいけないわけで。

どこかできちんと軸となる流れを自分の中で固定していかないと、冒頭で見た様な支離滅裂な判断とトレードを繰り返してしまうんです。

ただ、ここで1つ問題が。

「じゃあ、1つの流れを違う時間軸でも固定して見るにはどうしたら良いの?」

という疑問が出てくると思います。

そこで登場するのが、「移動平均線」です。

この便利な道具を使って、軸となる流れを固定していくことにしましょう。

移動平均線で流れを固定する

移動平均線の性質を利用しよう

まぁ、お分かりの人も多いでしょうが、移動平均線は価格の流れを端的に簡略化して、僕らに提示してくれます。

先ほどのドル円1時間足チャートに20期間単純移動平均線(20SMA)を表示すると、

こんな感じで、価格の流れを端的に示してくれます。

期間を短期間にすればするほど、実際の価格の流れに近づいていきますよね。移動平均線を10SMAに変えると、

ご覧の通り、20SMAの時よりも実際の値動きに近い動きになっていきます。

で、この移動平均線の性質を利用して、軸とする流れを全ての時間軸に表示してしまおうとするのが、今回のこの記事の中核になります。

ただ、「普通にいくつかの移動平均線を表示させておけば良いだけじゃん」と勘違いされる人もいそうなので、もうちょっと具体的に突っ込んだお話を続けていこうかと。

目線を日足5SMAに固定する

テクニカルは、各自が自由に好みのものを使えば良いし、パラメーターも自分が良いと思ったものにすれば良い。

と僕は思ってるんですが、ただ自分自身のトレードに関しては、自分なりの拘りは必要です。

そこで登場するのが、以前「デイトレーダーのための日足分析」シリーズでお話した、日足5SMAです。

 


※この日足5SMAに込められた思想を理解してないと、これからの説明は全く意味をなさないので、ご覧になってない方は一読してから、以下をご覧下さい。


 

日足5SMAを用いることで、その日はどんな流れが出現しやすいかを分析し、トレードのシナリオ作りに活かすわけですが、

今回は、この日足5SMAの流れに注目し、ここに目線を固定します。

軸となる流れを5SMAに固定することで、各時間軸における分析方法やら考え方を全て統一してしまうんです。

日足では〇〇を参考にし、
4時間足では△△を参考に、
1時間足では●●を重視して、
15分足では××で分析する・・・・

みたいに、やってること自体をバラバラにするのではなく、

どの時間軸を覗いても、日足5SMAの流れを固定しておいて、固定された目線と技術で相場を見る様にします。

日足5SMA分析の記事を読んで、一生懸命に検証や練習を繰り返した人が、そこで身に着けた体感レベルの技術を、どの時間軸を見ても活用できる様にしていきます。

では、実際に日足5SMAを各時間軸に落とし込んでいきましょう。

日足5SMAを落とし込もう

上記シリーズ内では、実際日足でタイミングをとるのは難しいので、4時間足に落とし込むという話をしました。

日足5SMAの近似値は、4時間足では20SMAでしたね。

で、この考え方を1時間足と15分足にも落とし込んできます。

結論から言うと、日足5SMAの近似値は

  • 1時間足では、75SMA
  • 15分足では、300SMA

となります。日足5SMAと4時間足20SMAは既に見比べてますんで、それ以外をちょっと見比べてみましょうか。(比較しやすい様にそれぞれのロウソク足の表示本数は変えてあります)

まずは、4時間足と1時間足

値動きと移動平均線の関係が、劇的に似てますねぇ。

じゃあ、次は1時間足と15分足。

こっちもやはり、激似です。

この様に、日足だけでなく4時間足、1時間足、15分足にも日足5SMAと同じ機能をする移動平均線を表示させておくことで、

僕らがトレーニングして培った日足5SMA分析の見方を、どの時間軸を見てもブレずに活用することが出来るわけです。

落とし込んだら活用しよう

日足5SMAや4時間足20SMAだけでトレードするよりも、さらに下位足を併用すると、実際のトレードではエントリーやエグジットのタイミングをとりやすくなります。

ちょっと、見てみますか。

まずは、日足5SMAを4時間足20SMAで見てみます。

青丸の部分は、20SMAが横向いてきてるので要注意な局面ですよね。日中足分析などその他の分析に自信があればトレードしても良いですが、日足5SMA分析だけの場合、基本こういった局面は見送るんでしたよね。

赤丸で囲った部分は、20SMAが下を向いたまま接近してますから、一旦抜けたとしても、そこを反転して下降を始めたら、売りエントリーをする場面です。

で、タイミングをとるのに下位足を見ます。

例えば、上図Aのポイントですが、この辺りに来たら15分足を見ます。

この15分足チャートの赤丸部分は、先の4時間足チャートの赤丸Aの部分です。緑丸で分かる通り2度ほど300SMA(日足5SMA)に接近しています。

300SMAの角度はシッカリとしているので、損切りポイントだけきちんと設定できるのであれば、何も考えずに価格が接近してきたところを「オリャ~!」と気合だけでショートしても、何も問題ない場面です。

ちょっと不安なので、もう少し根拠を持ってエントリーしたいなら、ご自分の好きなテクニカルを用いて、反転下落するタイミングを捉えてエントリーして見るのも手です。

プライスアクションだけで判断してもOKですし、例えばラインを引くなら、

斜め線を一旦下抜けするも水平線に阻まれ反発上昇。しかし斜め線に今度は阻まれて戻しきれずに反転下落した青丸を確認してエントリーしても良いし、もう少し保守的にその後に水平線をブレイクした緑丸のポイントでエントリーしても良いわけですし、

他のテクニカルを使いたいなら、例えば1時間足に切り替えて(テクニカルは基本的に大きな足の方が扱いやすいので初心者向き)、

ボリンジャーバンド使いの人なら、スクイーズからのエクスパンションで飛び乗ってみたり、MACD使いなら緑丸の辺りで判断してショートしてみたり。

日足5SMA分析に合わせ、小さな時間軸で反転するタイミングをとるだけです。簡単ですよね。

次に、4時間足チャート赤丸Bのところも説明しますが、これも先ほどとやることは同じです。

上図は1時間足チャートに切り替えたところですが、損切りポイントだけシッカリとしているなら、何も考えずに「アチョ~ッ!」と75SMA(日足5SMA)に接近したらショートしても良いですし、もう少し慎重に、価格が一旦75SMAを上抜けした後に再度下に抜けたのを確認してエントリーしても良いわけです。

さらにもう1つテクニカル的な根拠が欲しいのであれば、75SMAを越えられずに斜め線を割り込んだところで判断してもOKですし、

ボリンジャーバンドのミドルバンドを価格が下抜け、さらにミドルバンドが下を向いたのを確認してショートをかましても良いですし、

MACDならシグナルとMACDがデットクロスしたところやゼロラインを下回ったところでエントリーしても良いわけです。

別にボリンジャーやMACDに限らず、各自が使いこなせるテクニカルなら何を使ってもOKです。

まぁ、いつも言ってることですが、手法やテクニカルなんて自分が扱いなれたものならなんだって良いんですよ。(正確に言えば、「セットアップが完了しているなら、トリガーはなんだって良い」ですね)

角度のシッカリした日足5SMAに接近してきたら、小さな時間軸に移行して反転確認をしてエントリすれば良いだけの話です。

その名もグランビル

僕が書いた日足5SMA分析の記事を読んで一生懸命練習された方の中でも、気づいた人は少ないと思いますが、

あの練習、根本的には何だったと思いますか?

実はあれ、グランビルの法則を体感で身に着けるためのトレーニングの一環だったんですよ。

(グランビルの法則の説明までするのは面倒臭いので、知らない人はネットで検索するなり本を読むなりしてください)

日足5SMAだけだと気づきづらいんですが、もっと小さな時間軸で表示して見れば分かりやすいかもしれません。

  • 赤丸は、下降する移動平均線に接近してから反転下落する場面
  • 青丸は、下降する移動平均円を一旦上抜けるも反転下落する場面
  • 緑丸と黒丸は、移動平均線から乖離したので、移動平均線に近づこうと反転した場面
  • オレンジ丸は、移動平均線に角度がないのでグランビルの法則だけでは判断できない場面
  • ちなみに、黒丸は移動平均線に接近しきれずに再度反転下落したポイント

となるわけです。

まさに日足5SMAを利用して練習していたものは、グランビルの法則を体で覚えるためのものだったんです。

グランビルの法則を説明した教科書は、凄く単純化された値動きで8パターンを紹介しています。しかし、実際の値動きは教科書の図の様に単純な軌道を描くことは滅多にありません。

なので、「知ってても、使えねーじゃん」と言って、敬遠したりする人も多いでしょう。

しかし、実際の複雑な値動きの中で、余計なことは考えず基本通りに日足5SMA分析の練習をしていた人は、実際の値動きに合わせてグランビルの法則を用いる技術を体感で覚えていったはずです。

そして今回は、さらに実践的にこの日足5SMAを各時間軸にまで落とし込んでいったわけです。

何も特別なことではありませんよね。基本のバッティング練習を積み重ねることで、変化自在に飛んでくるボールが打てるようにする行為と全く同じです。

やはり、トレードは技術

至るところで繰り返し言ってますが、

トレードは、技術です。

トレードを上手くなろうとして、本を読んだりネットで調べたりと、知識だけは広げていきますが、

「じゃあ、その学んだ知識、実際に使いこなせてんのかよ?」

と問われてみれば、返す言葉がない人の方が多いんじゃないでしょうか。

これまた繰り返し言いますが、多くの勝てないトレーダーが、基本的な知識を目の当たりにすると、

「そんなの知ってる」

といって、それでお終いです。勝てないくせに。

 

勝てないくせに。

 

勝てないくせに。

 

そう、勝てないくせに、とっても知ったかぶりです。

スポーツにしろ、仕事にしろ、何をやるにせよ、知っているだけでその知っている知識を実際に使いこなせないのであれば、

それは誰が見たって、単に出来ないヤツでしかありません。

ところが、トレードに関しては知ってるだけで随分と偉そうな人ばかりです。

アマゾンの書籍レビューを見ても、

「ネットで検索すれば出てくるレベル」

とか言って、基本的な知識は相手にしていないご様子です。

じゃあ、お前は一体何の知識を求めてるんだい?多くの人が知らない何か特別な知識を求めてるんですか?宝物でも探してるんですか?

そんなもん、他者に求めて探してみたところで、一生勝てる様にはなりません。

勝てる様になる知識は、ネット検索レベルで十分です。

しかし、問題はその先です。

その基本的な知識をいかに自分のトレードに活用できる様にするか?

それが最も大切なことですし、

知識は、基本的な知識を自分で使いこなせるようになることでしか、奥深く掘り下げることは出来ません。どこかの活字を探したところで出てはこないんですよ。

僕は今回も、誰も知らない様な特別な知識をご披露したわけじゃありません。

しかし、その辺にバラバラに散らばっている基本的な知識の破片を拾い集め、それぞれのピースを重ね合わせ、実際に絵になるように知識を統一化することで、

僕らは大切な何かを手に入れようとしています。

聖杯は、どこかの誰かがひっそりと隠し持っているわけではなく、自分の中にしか存在しません。

自分の中に転がっている石ころを磨きあげ、ダイヤモンドに育て上げていくことなら、僕にだってアナタにだって、絶対できるはずだと思うんですよ。

決して驕ることなく、ただ淡々とひたすらにひたすらに・・・ね。

ps.

今回もまた最後に、ちょっと毒舌を吐いてみました。

ただ、バカにしたり嫌味で言っているわけではなく、少しでもこの記事を読んだ人の自分でも気づかない怠慢な心の部分に突き刺さってもらえたらな、という思いからです。

気分を悪くした・・・

それだけで終わらないことを、僕は祈っています。

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