ボリンジャーバンドの使い方(1)

前回お伝えした通り、今回は「ボリンジャーバンドの使い方」をお話します。良くある教科書的な内容に留まらない様に、トレーダーによるトレーダー目線でのお話になればなと。

ボリンジャーバンドとは

まぁ簡単に言うと、ボリンジャーバンドとは、移動平均線とその上下に標準偏差を表す線を表示したテクニカルです。

標準偏差って?・・・となるんですが、そんなことよりとりあえずは、ボリンジャーバンドを表示したチャートを見てみましょうか。

分かりやすい様に真ん中の線を赤くしてみましたが、その赤い線が単純移動平均線で、ボリンジャーバンドでは「ミドルバンド」と呼ばれています。このミドルバンドの設定期間ですが、最もメジャーなのは20期間です。人によっては、フィボナッチ指数を用いて、21や13を使う人もいます。

ミドルバンドの上下にいくつかの緑色の線がありますが、これがボリンジャーバンドと呼ばれる線で、標準偏差を表したものです。

標準偏差に関しては、詳しくは他に譲ります。僕は座学としてこのボリンジャーバンドを説明するつもりはあまりないので。

とりあえず、移動平均線から価格が「これ以上離れないであろう確率」を表したのが標準偏差だと思ってもらってOKかと。単位はσ(シグマ)で表し、+σは移動平均線の上、-σは移動平均線の下に表示されます。価格がこれ以上離れないであろう確率は

  • ±1σ ・・・約68.3%
  • ±2σ ・・・約95.5%
  • ±3σ ・・・約99.7%

となります。最もメインで使われているのは、±2σです。

±2σのバンド(線)内にほとんどの値動きは収まると知っていれば、確率の具体的な数字は忘れてもらって結構でです。トレードには何ら支障はありません。

ただ、相場とは常に行き過ぎるものなので、実際にこの確率内に値動きが収まるかというと、「そうでもない」と思っておいてください。

で、今回の説明で用いるボリンジャーバンドの設定ですが、

  • ミドルバンドには20期間
  • ボリンジャーバンドは±2σ

という最もメジャーかつシンプルなものを使用します。最も多くの人が見ていると思われる移動平均線の期間を使い、余計な表示を排除して、最もメジャーなバンドを上下に1本ずつ表示するだけです。

こんな感じになりますかね。

1つ前に提示したチャート図に比べると、随分すっきりしたと思います。ただ、僕は値動きそのものを大切にトレードしたいので、これでも結構邪魔です。

ライントレードの手法で用いる際は、もっと目立たない色を選択して使うことになると思います。しかし、ここはボリンジャーバンドの解説なので、このまま行くとしましょうか。

トレードにボリンジャーバンドを使う意味

ボラティリティという言葉を知っていますか?ボラティリティとは価格変動率のことで、簡単に言うと値動きが激しいか少ないかのことです。

基本的にトレードというのは、値幅を獲る仕事です。なので、ボラティリティが高まっている時にトレードをします。逆に、ボラティリティが小さくなっている時は値幅が獲れないので、トレードを控える時になります。

言われてみれば、「そんなの当たり前じゃん」ってなりそうですが、実際にトレードする際には、意識されてないことが多いんじゃないかと。

そこで登場するのがボリンジャーバンドです。

ボリンジャーバンドは、ボラティリティを視覚化してくれる特徴があります。ボラティリティが大きい時は、上下のボリンジャーバンドが大きく開き、ボラティリティが小さい時は、逆に小さくしぼんでいくんですね。

先ほどの画像にボリンジャーバンドを重ねて表示してみると、こんな感じになります。

より細かにボラティリティの変化を表してくれてますね。

また、ボリンジャーバンドは、ボラティリティの高低だけでなく、その方向性も示してくれます。ミドルバンドを中心としたバンドが向かう方向が、価格の移動する基本的な方向です。

ボラティリティの大きさと方向性を視覚化してくれるボリンジャーバンドは、その性質を活かしてトレードを行なうことになります。

ボリンジャーバンドのパターン

ボリンジャーバンドの上下が大きく開く様子を「エクスパンション」(拡張)と呼び、小さくしぼんでいる様子を「スクイーズ」(縮小)と呼びます。

そして、ボリンジャーバンドを用いてトレードを行なう場合、そんなボリンジャーバンドの動きをパターン化して捉えた方が、判断しやすくなります。バンドの動きのパターンは、大きく分けると5つです。

  1. バンド幅が狭く横ばい(スクイーズ)
  2. バンド幅が拡張(エクスパンション)
  3. ミドルバンドが進む方向と反対側のバンドが反転(順行)
  4. ミドルバンドが進む方向のバンドが反転(スクイーズの開始)
  5. バンド幅が広い横ばい

まずは、1~4までをぱっと見、チャートで確認しましょう。

ボラティリティが低くなっている時、ボリンジャーバンドはスクイーズしています(1)。

その後、爆発するかの様にボラティリティは高まり、価格が上昇を始めると、ボリンジャーバンドはエクスパンションをはじめます(2)。

エクスパンションしたバンドはその後、発生したトレンドと反対側のバンドだけが反転をはじめます(3)。ボラティリティの拡大が落ち着いたことを表しています。

この状態からトレンドが続く場合は、上下のバンドがほぼ平行に並んで続く順行状態となります。この際、トレンド側のバンドに沿う形で価格が移動する様子を「バンドウォーク」と言います。

しかし、このボラティリティが収まってくると、今度はトレンド側のバンドも反転をはじめ、両側のバンドが縮小をはじめます(4)。

この様に、ボラティリティは縮小と拡張を繰り返しながら、価格は移動しているわけです。ボリンジャーバンド的に言えば、スクイーズとエクスパンションの繰り返しで相場は形成されているということになりますね。

では、この5つのパターンをそれぞれ、実際のトレードに則しながら、もう少し掘り下げて説明していきたいと思います。

1.スクイーズ

上下のバンドが縮小した状態が、スクイーズです。その際、バンドはほぼ横ばいとなっています。

このスクイーズした状態というのは、値動き的に言えば、狭いレンジ相場の時です。なので、フォーメーションを形成していることもあります。

ちょっと、見てみましょうか。

Ⓐのスクイーズの場面は、典型的な狭いレンジ相場で、俗にいうレクタングル(四角)・フォーメーションを形成しています。

様々なフォーメーションは基本的に値動きの収束場面なので、それに伴ってボリンジャーバンドもスクイーズしています。

Ⓑのスクイーズの場面では、価格の高値安値にはばらつきが見られます。レンジ相場には変わりないのですが、フォーメーションとしては判断しづらいですよね。

しかし、こういった場合でも、ボリンジャーバンドは価格の上下動の範囲を目安として提示してくれます。

ボリンジャーバンドは「ほとんどの確率で値動きがこの中に納まる線」でしたよね。これを越えて価格が突き進むことは滅多にない線でした。

なので、高値安値がバラバラであっても、ボリンジャーバンドに当たって反転したり、越えてもすぐにバンド内に戻ってしまっているのが分かると思います(オレンジ色の丸部分)。

この様に、ボリンジャーバンドは、様々な狭いレンジ相場をスクイーズという形で僕らに知らせてくれます。

また、一般的にこのスクイーズの状態というのは、エネルギーを貯め込んでいる状態だと思ってください。このスクイーズの期間が長ければ長いほど、エネルギーが沢山蓄積されていくので、エックスパンションを起こした際の値動きは大きくなる傾向にあります。

スクイーズのパターンにある場合、値動きはほとんどないので、トレードは控える方針となります。エクスパンションが起こるのをじっと待ち構える期間ということですね。

2.エクスパンション

上下のバンドが一気に広がっていく状態がエクスパンションです。スクイーズの期間が長ければ長いほど、エネルギーが一気に放出するかの様に大きなエクスパンションが起こる可能性が高くなります。

そのため、エクスパンションの開始当初は、±2σを越えたまま価格が伸びていくことが多くなります。

また、価格とミドルバンドが向かう方向にトレンドが発生する傾向があります。

スクイーズからのエクスパンションとは、狭いレンジをブレイクした形、いわゆるレンジブレイクの状況を表しています。

ボラティリティのところでお話した様に、ボラティリティの低い時から大きな時へとトレードするのが、最も値幅を獲りやすいタイミングです。

なので、エクスパンションが起きたら、その初動を捉えて、価格が動いた方向へとエントリーするのが基本となります。

先ほどのチャートで確認してみましょう。Ⓐの箇所を見てください。

ボラティリティが一気に高まる状況なので、躊躇していると価格はどんどんと進んでしまいます。乗り遅れない様に、出来るだけエクスパンションの初動を捉えることが肝心です。

ただ・・・

近年は、このスクイーズからエクスパンションには、ダマシが多くなっている様に感じます。先ほどのチャートのⒷを見てください。

エクスパンションの初動を捉えて飛び乗ったら、ダマシにあったパターンですね。その後、反転上昇して大きく値を伸ばしています。

こういったことは、多々あります。他にも、これとか。

次は、結構酷いです。

次なんて、もっと酷い。

いや、挙げたらキリがないくらいです。正直な話、単純にスクイーズからのエクスパンションに飛び乗ったら、騙される確率の方が近頃は高いんじゃないかと。

特に、ポンドがらみの通貨ペアは。しかも欧州時間が始まる前後はね。

きちんと検証してダマシの頻出確率調べたわけじゃないですが、僕は痛いほどこれで狩られ続けた経験があるんで、身にしみて感じてます。

ダマシの回避法は、いくつかあるでしょう。例えば、レンジブレイクでよく使われる「レジサポ・サポレジ確認後にエントリー」というヤツ。

要するに、エクスパンションしたら直ぐに飛び乗るんじゃなくて、ブレイク直後に一旦戻しや押しが入るのを待ち、再び反転したらエントリーするというヤツです。

ただ、エクスパンションした後は、押しや戻しを付けずに一気に駆け上がることが多いですので、そんな時は入るタイミングが見つからず、一気に上昇したり下落している様子をただ指をくわえてみているだけになります。

それで良いですか?

良いんですよ。何もかも欲しがる強欲ぶりは、結局負け続ける根本的な原因です。目に入るもの全てを欲しがるんじゃなく、獲りやすい場面だけを狙って獲りに行くんです。

まぁ、他にもダマシ回避の方法は色々あるんでしょうけど、今回は手法を解説する記事ではないので、これに関してはこの辺で切り上げるとします。

3.順行

エクスパンションは、ボラティリティの拡大が始まったことを示しますが、それが落ち着いてくると、ミドルバンドと価格が向かう方向とは逆側のボリンジャーバンドが反転し出します。

トレンドが継続する場合は、そのまま上下のボリンジャーバンドがほぼ平行になりながら価格は移動していきます。僕はこの状態を「順行」と呼んでいます。(誰かが、そう言ってたと思うんですが、誰かが思い出せません)

ただここで注意してほしいんですが、ボリンジャーバンドの解説だと、

エクスパンション → 順行 → 縮小開始 → スクイーズ

といった流れで説明されるので、順行は常にエクスパンションで始まり縮小を始めると終わると勘違いされやすいのですが、そうとは限りません。

つか、クネクネと蛇行をしながら、順行を続けていることの方が、結構多いです。

ちょっと見てみましょう。

細かく見ていけば、順行から短いスクイーズと短いエクスパンションが見られる箇所もあります。

が、この図からも、必ずしも順行はエクスパンションから始まって縮小で終わっているわけではないことが分かります。

順行のパターンの時のトレードの方針ですが、トレンド発生までと行かなくとも、値動きの方向性はハッキリしている状態ですから、ミドルバンドの方向性と同じ方へとエントリーするのが鉄則です。

ただ、順行中にさらにボラティリティが高まることは、ほぼありません。なので、価格が伸びているからといって、それを追う様にして飛び乗ると、いきなり反転して損切り・・・なんて憂き目にあったりします。

なので、トレードの方針としては、押しや戻しを待っての順張り(トレンドと同じ方向へのエントリー)です。

押しや戻しの目安ですが、ボリンジャーバンドのみで判断する場合は、

  • ミドルバンド付近まで来て反転
  • ミドルバンドに跳ね返されるようにして反転
  • ミドルバンドを一旦抜けるも、再びミドルバンドを越えてきた
  • 値動きとは反対側のボリンジャーバンド(上昇しているなら-2σ、下降しているなら+2σ)にタッチして反発したところ

となります。ただし、あくまでミドルバンドに方向性がハッキリしている時のみのエントリーとなります。

確認してみましょう。

赤い丸の部分は、ルール通りに押しや戻しを待ってエントリーすべき箇所です。結果、そのトレードは成功しています。

オレンジ色の丸の部分は、ルール通りのエントリー箇所ですが、結果的に失敗した可能性の高い箇所です。素直にバンドにタッチした時点でエグジットすれば利益になりますが、方向性がハッキリしているため、多くの場合は「高値更新するぞ」という欲が出来ます。その願望でもう少し粘ってしまったら、損切りする羽目になりそうな場面です。

緑色の丸の部分は、エントリーを見送るべき箇所です。

緑の丸において、最初の3か所は、ミドルバンドが横を向いたり方向性を変えてきたりなど、微妙なところです。こういったところは、見送る必要があります。

緑の丸の後半の4箇所は、ルール通りの箇所ですが、バンドがかなり縮小している場面です。ボラティリティの縮小局面はトレードは控えるべき場面でしたね。

上図のチャートだけで言えば、エントリーしても獲れる可能性はありますが、常にそう都合よくはいきませんので、ここは見送った方が賢明です。

特にトレンドがある程度継続している場面で、トレンドを継続させながらバンドが縮小する時はトレンド終了を示唆することが多々ありますので、注意してください。

4.スクイーズの開始

順行が始まる時は、トレンドとは反対方向のバンドが反転しました。しかし、この状態からボラティリティの低下が始まると、今度はトレンド方向のバンドが反転しはじめ、バンドの幅が縮んでいきます。

これは改めて図で説明する必要はないでしょう。

ボラティリティが縮小していく場面なので、トレードは見送る場面となります。既にポジションを持っている人は、利益確定の決済を検討する場面ですね。

では、おさらいの意味も込めて、1~4までのパターンを改めて確認してください。

さて、では次に5番目のパターンを見ていきましょうか。

5.バンド幅が広い横ばい

ミドルバンドがほぼ横ばいですが、スクイーズの時とは違ってバンド幅が広いまま継続してくパターンがあります。

スクイーズは狭いレンジ局面ですが、このパターンは広いレンジ相場を示しています。

このパターンは、大きな時間軸でしか見られないのが特徴です。5分足や15分足ではほぼ皆無です。値幅の広いレンジ相場においては、バンドをクネクネと蛇行している状態になるからです。

このパターンが見られるのは、1時間足以上になります。ただし、1時間足はやや判断しづらい形となって現れます。

①は期間も短くやや先細り気味ですが、1時間足の中では比較的判断しやすい形状です。

②はバンドが波打っており、「バンドが幅広で横ばい」とは判断しづらいです。上図は既に出来上がったものを見ているので、見えなくもないですが、リアルタイムでこの値動きが形成される過程では、小さなスクイーズとエクスパンションを繰り返しており、バンドの形状に頼ってトレードしようとすると上手くいかないことが多いかと。

ある程度「横向きの幅の広いバンドが続いている」として判断しやすいのは、4時間足以上になるかと。

このパターン5では、上のボリンジャーバンドで売り、下のボリンジャーバンドで買うというレンジ内取引をするのが、トレード方針となります。

しかし、ここで1つ疑問を持った人いませんかね?

「一体どこまでが狭いバンド(スクイーズ)で、どこからが幅広のバンドなのか?その境目は?」

確かにそうなんですよ。見ようによっては、スクイーズしてると言ってもまだ足りないと思う幅もあるでしょうし、幅広と言っても十分スクイーズしている程度の幅もありますしね。

おまけに多くのチャートソフトの画面は、表示する値動き全体に合わせて拡大縮小します。同じ値幅でもケースバイケースで大きく表示されたり小さく表示されるんですから。

で、結論から言うと、

バンド内部(レンジ内)で、トレードが可能な値幅があるかどうか?

という基準で判断します。

僕はデイトレーダーですし、このブログはデイトレード向けに解説しています。なのでそれを基準としてお話すると、バンド内部の値幅が

  • 20pipis未満は完全にスクイーズ
  • 40pips以上は完全に幅広
  • 20~30pipsはケースバイケース

としています。分けた基準は「レンジ内取引がしやすいかどうか?」です。

レンジ内取引とは、レンジの上限で売りレンジの下限で買うを(場合によっては繰り返し)行なうトレードのことです。

単純化した図だと以下のようなものを見かけます。

まぁ、現実のトレードはそんなに単純ではないので説明を加えますが、現実問題、レンジの上限下限ピッタリで売買を繰り返すのは難しいんですね。

なぜなら、レンジ上限に当たった時点では反転するのか抜けるのかは、分からないからです。

レンジ上限で売るには、そこから価格が反転したのを確認する必要があります。となると、レンジ上限よりも下で売ることになるわけですよね。

反転確認に要する値幅は、狭くて数pips、広ければ20pips以上を必要とすることだってあります。更には取引にはスプレッドがかかるわけで。

ですから、実際のレンジ内取引の場合は、

実際に獲れる値幅 = レンジの値幅 ー 反転確認に要した値幅(往復分)ー スプレッド幅(往復分)

となります。

で、この実際に獲れるであろうと踏んだ値幅に対して、リスク許容額、つまり損失した時の値幅がどのくらいになるかを割り出します。

獲れるであろう値幅:損失した際の値幅 = 2:1

が理想ですが、最低でも 1.5:1 は欲しいところです。

もちろん、これよりも比率が悪い場合は、ノートレードです。参入する意味がないからです。つまり、バンドはスクイーズしていると判断します。

で、その基準が先に示した

  • 20pipis未満は完全にスクイーズ
  • 40pips以上は完全に幅広
  • 20~30pipsはケースバイケース

となるわけです。

もちろん、トレードスタイルや手法、状況によって変わってきます。各自のスタイルに合わせてケースバイケースのところは判断した方が良いかと。

ただ、もっと知っておいてほしいのは、先の上記の単純な図よりも、値動きはもっと複雑だということです。

レンジ上限下限が一定だということは、むしろ稀ですし、レンジ内の値動きは不規則です。図で示した様な教科書的にトレードできる場面というのは、実際には少ないです。

先に上げた図の①を、もう1度見てください。

①は、1時間足では比較的分かりやすいバンド幅の広い形状であると、先ほどお話しました。既に出来上がったチャートで見れば、普通に獲れそうな局面ですし、多くの解説者は獲れる様な解説をします。

しかし、この分かりやすい局面でもリアルでトレードした場合は結構難しいです。

では、実際にリアルトレードしている気分で、①の左側から見ていって、右側部は見えないと思いながら、チャートを細かく見ていきましょう。以下の解説は、ボリンジャーバンドのみを使ってトレードしている前提です。

まずはAの辺りを見てください。リアルタイムでチャートを見ていたら、スクイーズからのエクスパンションとして高値掴みしやすい場面です。

慎重派はここを見送り、少し様子を見てAで反転したことを確認して売りを建てます。また、高値掴みした人も損切りドテン売りの場面です。

Aで売りを建てた人はBで決済できます。ボリンジャーの下のバンドに到達しましたからね。

じゃあ、Bで買いを建てるセオリーを実行した人は、どうなるか?

Cの場面では、ミドルバンドが下を向き始めてます。上下のバンドも下を向き始めてます。ほとんどの人は危険を感じてCの反転場面で決済するか、Dの辺りで建値決済(損失ゼロ)するでしょう。

Eまで持っていれば利益になりますが、恐らくこのチャートのボリンジャーバンドのみで判断してEまで持てる方が不思議です。

Eまで持てた人は、むしろ「損をしたくない」という感情が勝って決済できず、「上がれ!上がれ!」と願いながら持っていたらたまたまEまで到達して勝てたというパターンがほとんどでしょう。

運が良かっただけなので、これを実力と勘違いしたらトレードが上達しません。

Dでのエントリーはボリンジャーバンドだけだと根拠が乏しいので見送りです。

Eの場面では売りを建てやすく、Fで決済しやすい局面です。ここは逃したくない場面ですね。

Fではセオリー通りの買いエントリーも出来ます。下のバンドは上を向いてますが、上のバンドは平行です。買いなら、まだいけそうですね。ただ、全体的にバンドは縮小傾向にあるので油断はできません。慎重派なら、見送る場面かも。

で、Fで買った人の多くはバンドがスクイーズを始めたので薄利決済で一旦逃げているかもしれませんね。

次のスクイーズからのエクスパンションまで持っていた人は、相当な値幅を獲れましたが、正直なところ、ここまで持つ根拠がボリンジャーバンドだけでは見当たりません。スクイーズし始めたらトレードを控えるのがセオリーですから。

ルール違反を犯してまでポジションを保留していた人は(他のテクニカルの根拠を予め持っていたならOKですが)、この局面で勝ったとしても、基本的に感情だけのトレードしているだけなので、実際はトレードが下手な人です。

この手の人は、たまたま勝ったことに大喜びして、何も反省しないので、いつまで経っても下手なままです。むしろ、勝ったことを後悔すべきです。

身に覚えのある人は、気を付けましょうね。(僕は過去に身に覚えがあり過ぎて、むしろ思い出したくもないくらいですが)

この様に実際にリアリティを持ってチャートを見ると、一見分かりやすそうな局面でも、教科書通りのトレードをするのは難しいということが分かってもらえたかと思います。


以上、5パターンの解説ですが、この分類の仕方に関して僕は、バカラ村さんのDVD「15時からのFX ボリンジャーバンドとフォーメーション分析」を参考にしています。興味のある方は、どうぞ視聴してみてください。ボリンジャーバンドだけでなく、上位足と共にボリンジャーを見る使い方や、フォーメーション分析、取引時間など、非常に参考になるお話がされてます。

ただ、これが発売された時から見ると、今その解説のままトレードが出来るかどうかは、正直なところ疑問符が残ります。あと、バカラ村さんのお喋りは、あまり上手くありません。

でもまぁ、その辺を差し引いても、ためになるDVDだと思いますよ。下手なトレード本を買うよりは、ね。

ただ、ボリンジャーの解説だけ知りたいならとか、僕のライントレードに活用するためにボリンジャーだけを知りたいなら、僕のブログ解説だけで十分です。観る時間は、トレードの練習と検証に充てた方が良いかと。


さて、解説が長くなってしまいました。書き始めた当初予定していたよりも、かなり長くなってます。

なので、今回は一旦ここでお終いにします。

トレーダーとして、実践的にボリンジャーバンドを用いるための注意事項等は、次回に持ち越すとしましょう。

それじゃあ、また。

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