ボリンジャーバンドの使い方(3)

解説者が解説するためだけのボリンジャーバンドではなく、トレーダーによるトレーダーのためのボリンジャーバンドの使い方の第3回目です。

第1回目ではボリンジャーバンドの基本的なお話をトレーダー目線で。第2回目はトレーダーとしてのボリンジャーバンドの手法とルール作りについてお話しました。

で、今回は基本的に第2回目の続きです。長くなり過ぎたので分割してお届けしています。それでは、さっそくいってみましょう。

精度を上げるためのボリンジャーバンドの位置づけ

ちょっと下の図をご覧ください。スクイーズからエクスパンションの初動では、価格は下の方へと向かいますが、直ぐに反転上昇しています。

しかし、果たしてこれはダマシでしょうか?

インジケーターを表示させると、多くの人は判断をそればかりに頼りがちになってしまい、肝心の値動きを見なくなります。しかし、ボリンジャーバンドをはじめとするインジケーターはトレードの判断に「活用する」ためにあるのであって、判断全てを委ねるためのものではありません

なので、今度はボリンジャーバンドだけに頼らず、値動きをきちんと見てみましょう。

単にフラッグを上値ブレイクしたというパターンでした。

この様に、ボリンジャーバンドだけを見ていたらダマシと思われるものも、きちんと値動きを見ていれば、ダマシでも何でもないことがわかります。

ということで、ここで1つ、ルールを加えなくてはいけませんね。

トレードにおいてチャートをきちんと判断したいのであれば、ボリンジャーバンドだけに頼らない、きちんと値動きを見ていく。

これが、トレードの精度を挙げていく大切なポイントです。

・・・とまぁ、例のごとく後付け解説だと、「なるほど!」と言えるような解説で片づけられますが、実は上記のチャートをリアルタイムでトレードしようとすると、言うほど簡単ではありません。かなり複雑で、後付け解説者がドヤ顔して簡単に説明して終わりにできる様な代物ではありません。

いつもの様に、ちょっと見ていきましょうか。

リアルタイムで先の値動きが見えない中、チャートを見ていると、まずAまで下落が続いた後に一旦高値Bを付けて再度下落します。

が、CではAの安値を越えず切り上げて反転しました。値動きをきちんと見る人はここで「ん?」と疑問符を付けてチャートを見なくちゃいけません。

次にD、Eと高値を切り下げています。ここで、「フォーメーションが形成されてるかも」と判断して、ラインを引いてみます。するとキレイにトライアングル・フォーメーションが引けますね。

で、Eからの下落はやはりラインで一旦止められるので、「このフォーメーションは効いている」と判断してしまうでしょう。そして直ぐにFで下方ブレイクします。

ただ、ブレイクするもそのまま下落せずに再びラインの辺りまで戻ってしまいます。おかしい・・・

しかし、Gでもう一度ハッキリとブレイクして下落がはじまります。

そして、ここまでの動きをボリンジャーバンドは、その値動きに沿う様な形で見事に展開しています。トライアングルに伴ってスクイーズを始め、Gのブレイクポイントでボリンジャーバンドはスクイーズを極め、そこからエクスパンションが始まっています。

なので、実はここまでの値動きの展開とボリンジャーバンドの展開をきちんと見れているのなら、このエクスパンションで売りを仕掛けて失敗してしまったというのは、

むしろ、正解。

そう、ミスって正解なんですよ。正しい判断をして正しく失敗したのです。全然クヨクヨするトレードではありません。トレードは、〇×式の必ず正解がある問題集ではないのですから。

恐らく僕も、この展開ではダマシにあっていたと思いますよ。仕事中にスマホをチラ見してのトレードだったら、なおさらね。

ただ、ゆっくりとチャートを眺めてられる環境にいたら、ひょっとしたら気づけたかもしれません。もう1度先のチャートを見てみましょうか。

Fの部分を、僕は敢えてオレンジ色の太丸にしてます。ここは確かにトライアングルフォーメーションを一旦ブレイクした箇所なんですが、Cの下値を切り上げた状態でせり上がってますよね。

この展開を落ち着いた状態で見ていたなら、さらに「?」を付けるはずなんです。

「このフォーメーションのライン、効いてないんじゃ・・・?」

ってな感じで。そして、ラインが引き直せるかどうか、一旦上記のラインを消して再検討してみるんですよ。(こういった臨機応変さは、トレードにおいて大切です)

すると、ようやくその段階で気づくんですね。「これ、上昇フラッグかも?」ということに。

そして、Eまで下落するんですが、青いラインで2回止められています。

もし僕がGで売っていたなら、この時点で

「ヤバい。これ、上じゃん。上に行くじゃん!」

と慌てて逃げてたでしょうね。そして恐らく、他のトレーダーさんも同じ様なことを思ったのかもしれません。2度下値を試した後、一気に価格は跳ねあがっていますからね。

とまぁ、ボリンジャーバンドを離れたチャート解説が長くなってしまいました。

いずれにせよ、ボリンジャーバンドはトレード判断に活用するためにあるのであって、その判断全てを委ねるものではありません。きちんとした値動きを見ながら、それと併用する形でボリンジャーバンドを見ていく必要があります。

そして、上述の様に、きちんと見てきちんと判断できたうえでの負けトレードは、負けではあっても、貴重な正解です。それを肝に銘じておきましょう。

ロウソク足の確定を待つ

トレードの際に、各時間足チャートにおける判断は、基本的にロウソク足の確定を待ってから行います。

そうしないと判断を誤ってしまうことが、結構あるんですね。ライントレードの解説でも既にお話していますが、例えばこんな感じ。

ロウソク足の値動きに釣られて売ってしまったのに、そのロウソク足が確定した時には、全く違う形になっていて、見るからに買いポイントになってしまっているパターンですね。

で、ロウソク足だけならまだしも、インジケーターを用いたトレードをする場合は、より注意が必要です。

インジケーターのほとんどは、過去から現在までの値動きを一定の計算式に当てはめて割り出した値を表示したものです。そしてその計算には「今現在の値」も含まれますし、その「今現在の値」はリアルタイムで動いています。

なので、ロウソク足の値動きが上下すると、インジケーターの右側の一番先っぽもそれに連動して動きます。

ですから、上図の様に一旦ガラガラッと大きく値を下げると、インジケーターもそれに合わせて下を向いたりデットクロスしたりして売りシグナルを発したりするんですが、それも一時的。ロウソク足が上図の右側の様にして確定すると、インジケーターは売りシグナルをまるで発していなかったかの様に、上を向いたままで終わっていたりデットクロスもしていなかったりと・・・

ロウソク足が確定する前と後では、表情がガラリと変わってしまいます。

ちょっと、文章だけだと分かりづらい人もいるかもしれないので、図で見てみましょうか。

上図の左側は、ロウソク足が確定する前。陽線を付けて上昇しているので、ボリンジャーバンドの+2σも上昇を続けています。-2σも下を向き始めてエクスパンションし始めたかの様子となっています。

しかし、上図の右側の様にしてロウソク足が確定すると、ボリンジャーバンド+2σはほぼ水平となって終わっています。-2σは先ほどは下を向いていたのにロウソク足確定で上を向いています。

こうなると判断は違ってきますよね?

ロウソク足確定前に判断してしまうと、エクスパンションが始まり、ボラティリティが高まってまだまだ価格は上昇するかのような気分です。

しかし、ロウソク足が確定してみると、順行の状態が弱まって(つまり、ボラティリティは縮小して)おり、少なくともこの後すぐに価格が上昇するとは判断できません。

この様に、ロウソク足が確定するかしないかで、ボリンジャーバンドにおける判断も全く変わってきてしまうんですね。

下の図を見てみましょう。

これは、ロウソク足確定を待たずに目先の値動きに釣られてしまったら、何度となくダマされていた場面です。ロウソク足確定を待てていたら、結果としてライン内に、そしてボリンジャーバンド内に収まっていることが分かっていたはずです。

それ以外にも、チャートの様々な箇所で結果的にヒゲを付けてバンド内に戻ってきている箇所がいくつも確認できます。

こういったことは、日常的に幾度となく起こってるんですね。ですから、トレードを行なう際は、ロウソク足の確定を待ってから判断をするということが必要になります。

もちろん、腕を上げていけばロウソク足が確定する前に判断するのも可能でしょう。しかし、ボリンジャーバンドを学んでいる最中においては、ロウソク足が確定してからの判断は、必須条件と言えるかもしれません。

タイミングを取る足の優位性

デイトレードにおいてエントリーする際、そのタイミングを取る際は5分足や15分足を利用するかと思います。

で、こちらもライントレードの解説で既にお話していますが、5分足には5分足の優位性、15分足には15分足の優位性があります。

ただ、僕個人の感想としては、「急いては事を仕損じる」ことがトレードにおいては結構多いと思うんですね。(それに関しても、既にライントレードの解説にてお話しています)

ちょっと、これを書きはじめるちょと前に、ポンド円がまさにその事例を示してくれたんで、お見せしましょう。

これは今朝(2018年12月18日東京時間)のポンド円の5分足ですが、典型的なスクイーズからエクスパンションでのダマシがありました。

しかし、この時の状況を15分足で確認すると、

エクスパンションしてませんし、一旦バンド-2σを超えるも、下に長めのヒゲを付けてバンド内に戻ってきており、ボリンジャーは横を向いたまま。間違っても売るような場面じゃないことが分かります。

というか、前回の禁止ルールを用いたら、絶対に売ってはいけない場面です。

とまぁ、この様に5分足だけで判断すると、単に早合点でしかなく、急いては事を仕損じる典型的なことが、頻繁に起こります。

なので、エントリーのタイミングを取るなど、判断が必要な場面では、5分足だけではなく、15分足を見て判断するということも必要です。

なお、上図のピンク色の矢印は僕がトレードした箇所です。矢印の起点でエントリーして矢印の先で決済しています。+25pips超でした。

ついでなので、僕がどうトレードしたかを解説しましょう。

上図を見てください。縦の点線のところが、僕が5分足チャートを覗いたタイミングです。とりあえず日足、4時間足、1時間足は確認済みです。

で、点線から右側はまだ見えてないと想像してください。

まず、ぱっと見で低値aとbが気になり、斜めラインを引いてみます。で、この斜めラインと平行なラインが引けそうなのでcとdに当ててみます。見事、チャネルラインが引けました。

そして、スクイーズからのエクスパンションで価格が下落を始めます。

既にチャネルラインを引いているため、下値は限定的な可能性が高く、飛び乗る気にはなりません。

で、この時点で、先の15分足を覗きます。チャネルラインにタッチした(eの箇所です)後に反転し、結果的に15分足は下長ヒゲをつけてバンド内に戻ったところで確定。

単純に考えて、今度は上のチャネルラインに向かいます。買いエントリーの場面ですね。

ただ、僕はそれには乗りませんでした。朝起きて間もないし、せっかくの休日を負けトレードで気分を害したくないため、ちょっと慎重になりました。

eから反転上昇しましたが、上位時間軸では下落傾向が強いので、再び反転下落する可能性があります。前回のボリンジャーバンドで解説した様に、

「スクイーズからのエクスパンションで下落した後に一旦戻しを付ける可能性があり、レジスタンスに阻まれて再度下落したら、そこが売りエントリーのポイント」

ということが考えられますよね。

なので、レジスタンスを探すと、②に水平線が引けます。まずはここが最初のレジスタンスになります。次のレジスタンスはボリンジャーのミドルバンド。その次が上部チャネルラインで、最後が①の水平線です。

オレンジ色で囲っ部分を見てください。価格は②に到達。ミドルバンドにもちょうど重なっています。この2つのレジスタンスを抜けるか反転するかを見ます。一旦抜けて下落しますが、②とミドルバンドが今度はサポートとなって上昇を始めます。

ここで買っても上値は限定的なので(なぜなら、チャネルラインでのレンジ取引の可能性大だから)、価格の上昇を優しく見守ります。

次に上部チャネルラインに到達して抜けますが、①の水平線が控えてます。ボリンジャーバンドも+2σに到達しています。上抜けするには、ちょっと難しい状況です。

そして、①に到達することなく、ボリンジャーの+2σにも阻まれながら(fの箇所)、反転しますね。予定調和です。

次は、チャネル内部に戻るかどうかを見ます。チャネル内部に戻ったら、先ほどのチャネルライン越えは単なるオーバーシュートとなり、今度はチャネル下ラインを目指すことが濃厚になります。

で、緑色で囲った部分を見てください。チャネル内部に戻りました。戻った直後にもう一度ライン上値を試しますが、レジスタンスに阻まれて下落を始めます。

はい、ここで売りエントリー。

エントリーの根拠は強いし、ストップはfのすぐ上に置きますから損失も10pips程度しかありません。チャネルライン内部のレンジ取引としてエントリーしていますから、下のチャネルラインに到達するであろう辺りにアラートをかけておけば後は放置です。

最終的にチャネルラインに到達したhの辺りで決済しました。ボリンジャーバンドもスクイーズを開始してますよね。決済するにも根拠の強い場面です。

さて、ちょうどタイミングが良かったので、実際にボリンジャーバンドを用いたトレードを解説してみました。参考にしてください。

ダマシを利用するエントリー

どこかで聞いた人もいるかもしれませんが、ダマシというのは実は絶好のエントリーチャンスだったりします。ダマシとは、多くの人が騙された箇所ですから、そこがダマシだったと分かれば、騙された人たちの損切りが多発し、価格はダマシとなった方向とは逆方向へと大きく動く傾向があります。

そこで、このダマシを利用したエントリー方法を、トレードに加えることにしましょう。

ボリンジャーバンドにおけるダマシと言えば、非常に多いのがスクイーズからのエクスパンションです。正直なところ、リスク・リワード比を重視して損切りOKな人でも飛び乗り禁止をルールにした方が良いくらい、このパターンからのダマシは多いです。

なので、このパターンにおけるダマシを利用したエントリー方法をお話します。

まずは、下のダマシのチャート図を見てください。

スクイーズからのエクスパンションでダマシのあった箇所(緑色の丸)が2つあります。いずれも、ダマされた方向と逆へと大きく価格が伸びていってますね。

このダマシを利用したエントリー方法なんですが、それほど難しい話ではありません。

前回、スクイーズからのエクスパンションによるダマシ回避策として、レジサポ・サポレジを確認してからエントリーするという方法をお話しましたよね。

このレジサポ・サポレジが機能して反発したら、反発した方向にエントリーするのがセオリーでした。

しかし、このレジサポ・サポレジが機能せずに抜けてしまったら?

はい、抜けた方向にエントリーします。上図で言えば、赤い丸部分がそのポイントです。

そしてこれが、ダマシを利用したエントリー方法です。理屈は簡単ですね。スクイーズ局面でレンジ取引の要領でエントリーするわけです。

スクイーズでのトレードは原則禁止でした。覚えてますか?ただし、こういったダマシが発生した箇所では、エントリーをします。

上図の右側のスクイーズからのエクスパンションによるダマシを利用した赤丸ポイントを見てください。まるで教科書に乗せるためにあるかの様に、非常にキレイに下落してくれています。

ただ、こういった場面を見せると「大きく獲れる」ことばかり注目してしまいがちですが、実はここで売ることは、非常にリスクが小さいんですね。

見て分かる通り、損切りするポイントは、「再びレンジを上抜けた時」ということになります。しかし、売りエントリーした箇所はレンジを下抜けたところですから、損失幅が非常に狭く取れるわけです。

売りエントリー後に、仮にレンジ下限でもたつき、不安になって決済しても薄利決済。戻ってきて怖くなっても、ほぼ建値決済です。

そのいい例が、先ほどの図の左側の赤丸ポイントです。もう一回見てみましょうか。

右側の赤丸のポイントで買いエントリーをしますが、レンジ上限で何度か止められてますね。怖くなってここで決済しても薄利ですがプラスで収益を出せます。

その後、戻ってきたので怖くなって決済しても、ほぼ±0の建値決済です。

本来、こういった決済の仕方はあまり進められないんですが、まぁ上達するための過程としては「損をしない」という意味である程度OKかなと。

欲を貼らなければ、リスクの許容範囲が非常に小さくて済むエントリーポイントとなるわけです。

結果として上のポイントでは、ミドルバンドで跳ね返されてそのまま上へと価格を伸ばします。ここまで我慢してポジションを握っていられたら、利益を大きく獲ることができる場面でした。

ただし、必ずしもエントリー後に大きく伸びるとは限りません。ダマシの後に値が伸びずスクイーズされた狭いレンジ内をずっとウロウロするかもしれませんし、2重のダマシとなって最初のダマシの方向へと価格が伸びていくことだってあります。

下の図は、以前紹介した2重のダマシとなったケースです。

しかし、スクイーズからエクスパンションに飛び乗るのは止めて、レジサポ・サポレジで反発するか抜けるかでエントリーポイントを見極めようとすると、チャートが上図とは違った世界として見えてきます。以下がその図です。

具体的なチャートの見方は、人それぞれのトレードの仕方によるんですが、ちょっとそれらを含めて解説しますね。

まずAの赤丸の部分。エクスパンションを開始して価格は上に向かいますが、ダマシとなって①のラインを下抜け、もう1度上値を試しますが越えきれずに下落します。

積極派なら、ここが売りエントリーのポイントです。

しかし慎重派なら、ミドルバンドがまだ上向いているので様子見します。すると、ミドルバンドで反発。

ところが、そのまま上には向かわずに値動きは収束。ボリンジャーバンドはスクイーズを始めます。

ということで、慎重派はこのポイントでのエントリーは見送りですね。

さて、次はBのポイント。ここで再びエクスパンションが始まります。積極派でAのポイントで売りを建てていた人なら、口元がニヤリとする場面でしょう。

エクスパンションが開始して、②のラインを下抜けます。ミドルバンドも越えられなかったことが確定するので、積極派ならここで追撃売り、慎重派でもここで売りを建てる人がいるかもしれませんね。

ところが、このエクスパンションも結果としてダマシとなります。③のラインを越えられず、ボリンジャーバンド内へと戻ってきました。

ここで売りポジションを持っていたなら利確です。積極派なら、ドテン買いにまわるでしょう。慎重派なら、②まで戻した後に反転下落する可能性を考えて様子見をするでしょうね。

しかし、結果として②のラインも上抜け、ミドルバンドも越えました。ロウソク足を見れば分かる通り、戻し方が強いので「このダマシはデカいかも」として、ここで買いポジションを建てるのは、慎重派でも十分にアリです。積極派なら追撃買いです。

さて、以上がダマシを利用したエントリーの解説です。他の例も出して解説していきたいところなんですが、それをやってしまうとまたまた長くなり過ぎて、この後は次回に持ち越しなんてことになりかねません。次へと進むとしましょう。

パターン5における注意点

さて、話はパターン5に移ります。バンド幅の広い横ばいのパターンですね。

このパターンでは、レンジ取引、つまりバンド上限で売り、バンド下限で買うというのが基本方針だとお話しました。

ただ、ここで注意してほしいことがあります。

パターン5というのは、とどのつまり値幅の広いレンジ(レクタングルフォーメーション)でしかありません。

で、こういったレンジ内での値動きは非常に不規則なんですね。

なので、このレンジ内の中途半端な位置では手を出してはいけません。

下を行ったと思ったら上に行き、上に向かったと思ったら下に向かったりします。

ですから、忠実にボリンジャーバンドの上限で売り、下限で買うという場面以外で手を出すのはお勧めできません。

例えば、前回お見せしたチャート。

赤い丸の部分で売買を行ないますが、オレンジ色の丸の部分はバンドには到達していません。

この場合は、できるだけバンド付近まで待ち、下位時間軸を見て反転を確認してエントリーすることも考えられるわけですが、正直なところ値動きの上値下値に一定性が乏しいため、オレンジ色の丸の部分は後から見れば確かに「反転した」と言えますが、それはあくまで結果論です。相当慣れたトレーダーでない限り、手を出すことは控えた方が良いと思います。

分かりづらいところは正直「分からない」として見送ることは、トレーダーとして消極的なのではなく、むしろ積極的な判断であると心得た方が良いかと。

また、値動きは不規則なのですが、レンジというのはそのレンジ幅の半値、つまり50%付近までは到達する確率が高くなる性質があります。

ですから、バンド上限で売ったら、そのままバンド下限まで決済するのを待つのではなく、ミドルバンドで決済するということも、リスク回避策としては有効な判断となります。レンジ内でミドルバンドはほぼ半値付近に位置しますからね。

マルチタイムフレームについて

MTF(マルチタイムフレーム)とは、複数の時間軸を表示してトレードに臨むことを言います。トレードのやり方としては一般的ですね。

ただ、このブログで解説しているライントレードに関しては、「マルチタイムフレームは必要ない」としています。そして、ボリンジャーバンドを用いたトレードにおいても、基本的に(というか、無理には)マルチタイムフレームを使用しなければならないということはないと思います。

ただし、ある程度ボリンジャーバンドのトレードに慣れるまでは、マルチタイムフレームでトレードに臨んだり練習したり検証したりするのが良いと思っています。

その際に表示する時間軸ですが、

  • 4時間足
  • 1時間足
  • 15分足
  • 5分足

の4つを推薦します。

週足と日足は見る必要ないと言っているわけではありません。常に表示しておく必要はないと考えているからです。4時間足チャートを週足や日足に切り替えて分析した後は、4時間足だけを表示していけば充分です。

デイトレードにおいて、常に日足を監視し続ける必要性はないですから。だって、日足チャートではロウソク足1本分の値動きの中でしかトレードしないんですよ、デイトレードは。

ということで、以下の様なチャート画面になるかと。

これは僕が検証用に使っているFXTradeのMT4の画面ですが、これにボリンジャーバンドのみを表示したものです。(時間があれば、これを使って検証トレードを公開したいと思っています)

時間軸の順番は、各自の好みで良いと思います。

5分足と15分足と分足を2つ表示しているのは、先ほど両者にはそれぞれの優位性があるとお話したことが理由です。どうしても5分足でタイミングを判断したくなると思いますが、その際に15分足でそれが正しいかどうかを直ぐに判断出来るようにしています。

メインで見るのは1時間足と15分足が適切でしょう。

4時間足は、環境認識に用います。この4時間足のボリンジャーバンドは、このブログを移転する前のブログで書いた日足分析の応用ですので、そちらをご覧になっている方は既にご存知かと。

まだご覧になっていない方は、このボリンジャーバンドの解説記事のアップを終えたら、後日こちらのブログでも公開していくつもりですので、そちらを参考にされてもらえばと思います。これを読むと、ライントレードや、ボリンジャーバンド、日足分析の全てが、皆さんの頭の中で繋がってくると思いますよ。全ては計算されて構築されているトレード方法ですから。

ボリンジャーバンドは逆張り指標

俗に「ボリンジャーバンドは逆張り指標」と言われています。単純に言ってしまえば、先ほどのダマシを利用したエントリーもそれに値します。

ただ、「ボリンジャーバンドは逆張り指標」と言うと、中にはしたり顔で

「いやいや、ボリンジャーバンドは順張り指標としても使えるんだよ」

という人もいるんですね。バンドウォークやミドルバンドでの反発なんかを持ち出して。

確かにそれは間違いないんですが、今まで3回に渡って解説してきたことを振り返ってみると、結局のところ、

「ボリンジャーバンドは、±2σのバンドを利用した逆張り指標」

として活用するという見方をしていた方が、マトモなエントリーチャンスを捉えることが出来たり、下手な箇所でエントリーしてしまうことを防ぐことが出来るんじゃないかと思います。

トレードは技術

ボリンジャーバンドを使う人の中には、±3σや±1σを表示させている人も沢山いるかと思います。中には±4σを表示させる人だっている様です。

実は僕も昔は、ボリンジャーバンドを使う際には、±3σと±1σを表示させていましたし、他のインジケーターもゴチャゴチャと表示させたことがあるんですよ。もちろん、勝てない頃のお話です。

しかし、先にも説明しましたが、ボリンジャーバンドはトレードの判断に「活用する」ためにあるのであって、判断全てを委ねるためのものではありません。あくまでも値動きを主体として見て、それに準ずる形でボリンジャーバンドを活用するわけです。

そのことが分かってくると、ボリンジャーバンドにおけるバンドの表示はミドルバンドと±2σだけで十分になってくると思います。

たくさんの情報は、むしろ邪魔にしかならない。

トレードの検証やトレーニングを積み、実践を重ねていくと、そんなことに気づく日がやってくると思います。

このブログやツイッターでも何度か書いてますが、トレードは多くの知識や情報、細かい知識や情報があることで勝てるわけじゃありません。スポーツやゲーム、仕事や勉学などと同じで、腕がなきゃダメなんですよ。

要するに、トレードもまた技術なのです。

そして、テクニカルはそのトレードの道具であるわけで、その道具をどれだけ扱えるのかで、トレードの腕前が決まってくるのは当然です。

どんなテクニカルを用いているか?は重要かもしれませんが、それ以上に、

用いてるテクニカルをどれだけ使いこなせているか?

の方が、もっと重要です。

ボリンジャーバンドには、ボリンジャーバンドの持つ特徴があります。そして、その特徴を用いて、トレードの判断に活用するわけです。

であれば、ボリンジャーバンドを活用できるだけの技術を取得しなければなりません。ボリンジャーバンドにおいて必要な知識は、技術を高めることでしか必要はありません。

そして、そんな技術を用いる際に、過多な情報はむしろ邪魔にしかなりません。複雑な相場は、複雑に対応するのではなく、シンプルに考えシンプルに対応することでしか、渡り続けることは出来ないんですね。

このブログを読んで、トレードの上達に励んでくれる人が、いつかそのことを分かってくれる日が来ることを、僕は待ち望んでいます。

それでは、お互いにトレードの上達に励んでいきましょう。それじゃあ、また。

ボリンジャーバンドの使い方(2)

さて、前回の「ボリンジャーバンドの使い方(1)」の続きです。

前回はボリンジャーバンドの概要と、バンドが形成する5つのパターンについてお話しました。

今回は、解説者が解説をするためだけのボリンジャーバンドではなく、トレーダーがトレードをするために必要なボリンジャーバンドの扱い方、つまり手法とルール作りなどについてお話していこうかと。

トレーダーのための手法とルール作り

では実際に、ボリンジャーバンドを用いてトレードを行なう際、具体的にどの様な手法とルールに則っていけば良いのかをお話します。

その前に、ボリンジャーバンドを再確認

トレードにおいて、インジケーターを用いるのには、それぞれの理由があります。ボリンジャーバンドを用いるのは、ボリンジャーバンドの持つ特徴を利用することでトレードに活用したいからです。

なので、具体的なルール作りに入る前に、ボリンジャーバンドの特徴を再度確認していきましょう。

1.ボリンジャーバンドはボラティリティを表す

ボリンジャーバンドはそのバンドの縮小拡大によって、ボラティリティを表す特徴を持っています。また、ミドルバンドの方向から、ボラティリティの方向性も示してくれます。

なので、ボリンジャーバンドを活用したトレードとは、ボラティリティの大きさと方向性を活用したトレードということになります。

2.ボリンジャーバンドは、値動きの範囲を表す

値動きは、±2σで示されるボリンジャーバンドの範囲内で、ほとんどが収まります。

ただ(前回お話し忘れてたんですが)例外として、スクイーズからのエクスパンションによってトレンドが発生した直後は、±2σのボリンジャーバンドを突き抜けたまま価格が進行することが多々あります。

それ以外では、仮にバンドを一時的に越えたとしても、直ぐに反発してボリンジャーバンド内に収まる傾向にあります。

なので、ボリンジャーバンドを活用したトレードとは、値動きの予想される範囲を活用したトレードということになります。

3.ボリンジャーバンドのパターンは5種類

トレードを行なううえで目安となる、ボリンジャーバンドの動きのパターンは5種類になります。

  1. スクイーズ
  2. エクスパンション
  3. 順行
  4. スクイーズの開始
  5. バンド幅の広い横ばい

上図が、パターン1~4です。そして、下図が、パターン5です。

パターン5は、基本的に1時間足以上でしか現れず、しかもハッキリとしたパターンを形成するのは4時間足以上となります。分足では、別なパターンから別なパターンへの移動の際に一時的に表れるに留まります。


さて、以上がボリンジャーバンドの特徴となります(詳しくは前回を参照してください)。

では、これらの特徴を踏まえて、実際にトレードする際の具体的なルール作りをしていきましょう。

トレード方針は、原則5つのパターンに則る

前回で詳しく見ていった通り、ボリンジャーバンドを利用したトレードは、ボリンジャーバンドが示す5つのパターンに則ってトレードすることになります。

各パターンの基本的なトレード方針は、

  1. スクイーズでは、トレードはしない。
  2. エクスパンションしたら、価格の動いた方向にエントリー。
  3. 順行の場合は、押し目や戻しを待ってエントリー。
  4. スクイーズが始まったら、エントリーは見送り。ポジションを保有している場合は、決済を検討する。
  5. バンド幅の広い横ばいの場合は、レンジ内取引。

でしたね。

ただし、これはあくまで基本的な方針であって、実際のトレードにはここから発展的に対応していく必要があります。1つ1つ、確認していきましょう。

1.スクイーズ

スクイーズは、狭い保ち合い相場を表し、フォーメーションを形成することも多々あります。

ボラティリティが小さい場面なので、トレードは控えます。ただし、値動きが大きく動き出すのを待ち構える絶好の機会とも言えます。

この時に大切なのは、単に「スクイーズしているな」と認識するだけでなく、「価格はどの様なパターン(フォーメーション等)を形成しているだろうか?」ということをことを確認していく必要があります。

これはエクスパンションが始まった際にエントリーポイントを見極めるために必要となってくるからです。エントリー時に柔軟に対応できる様に、いくつかのパターンを想定しておいてください。もちろん、あらゆる可能性を考えたらキリがないので、市場参加者の多くが認識するであろうパターンを1つ、2つ想定しておけばOKです。

具体的な扱い方は、後ほど解説します。

2.エクスパンション

いわゆるレンジブレイク、フォーメーションブレイクの時です。ボラティリティが一気に高まる時なので、出来るだけ初動を捉え、価格の進む方向にエントリーします。

スクイーズの期間が長ければ長いほど、エクスパンションが大きくなる傾向にあります。

具体的なエントリーのポイントは、スクイーズ時に想定したポイントを利用します。ただし、ダマシが多いため、対策も必要です。これらに関する細かい解説は、後ほど。

3.順行

ボラティリティが落ち着いたまま、トレンド方向へと価格が進んでいる状態です。

押しや戻しを待って、トレンド方向へとエントリーします。

具体的な押しや戻しをボリンジャーバンドで判断する場合、

  • ミドルバンド付近まで来て反転したところ
  • ミドルバンドに跳ね返されるようにして反転したところ
  • ミドルバンドを一旦抜けるも、再びミドルバンドを越えてきたところ
  • 値動きとは反対側のボリンジャーバンド(上昇しているなら-2σ、下降しているなら+2σ)にタッチして反発したところ

が目安となります。

(上図の詳しい解説は、前回の順行の章を参照にしてください)

ただし、順行を繰り返しながらクネクネと蛇行していることが、割と多いので、こういった場合は、ミドルバンドにハッキリとした方向性が出ている時はエントリーしてください。なお、他の判断基準もありますが、詳細は後ほど解説します。

また、例えば重要なラインに到達するなどして他のテクニカルでの決済が示唆されているなどの場合は、決済を検討するタイミングとも言えます。ただし、その場合は、各自のルールに則る必要があります。

4.スクイーズの開始

トレンド側のバンドが反転し、上下両方のバンドが縮小し始めるのは、ボラティリティが低下し始めたという合図です。これ以上価格が進行する可能性が低くなっています。

なので、エントリーは控える場面であり、ポジションを保有しているなら、決済を検討するタイミングになります。

と、教科書的な解説であればそこで終了ですが、現実はそう単純ではありません。

実際の相場では、順行がクネクネと蛇行を繰り返しながら続くことが多く、順行と順行の間には、極短いスクイーズの開始が見られたりします。

こういった場合に、教科書通りにエントリーを控えると、トレンド継続中の押しや戻しという絶好のチャンスをみすみす逃すことになります。

スクイーズが開始されてもミドルバンドの方向性がシッカリとしている場合など、順行継続と判断出来る場合があります。詳しくは、後ほど解説します。

5.横ばいのバンド幅広

幅の広いレンジを形成しているので、レンジ内取引の方針となります。上のバンドに到達して反転したら売り、下のバンドに到達して反転したら買い、というのが目安となります。

上図はユーロドル日足です。赤丸の部分の様に、バンドにタッチもしくは一時的に抜けても反転して戻ってきたところで、売買を行ないます。

オレンジ色の丸はバンドに実際タッチする前に反転をしているところです。これだけでは根拠が薄いので、近づいたら下位時間軸での反転を見極めてトレードしたり、他のテクニカルを併用するなど、工夫が必要になります。

なお、分足におけるこのパターンは、順行が蛇行を繰り返している際に一時的に短時間だけ現れることがあります。この際のトレード方針も同じくバンド上限で売り、バンド下限で買いとなります。ただし、この場合のトレードは判断が難しいので慣れが必要です。


以上、5つのパターンに沿ってトレード方針を取ることが基本になりますが、実際のトレードに用いるには、言及すべき事柄がいくつかあります。それらを、ルールとして取り入れていくことで、実際のトレードの精度を上げていきましょう。詳しくは、以下の章から。

順行の蛇行時に関する考察

既にお話していますが、実際の相場というのは教科書通りに行くわけではなく、

スクイーズ → エクスパンション → 順行 → スクイーズの開始 → スクイーズ → エクスパンション・・・

と順序良く分かりやすい形で現れるわけではありません。

その多くが短めの順行の蛇行を繰り返しており、その順行と順行の間に、他のパターンが極短い間に不規則に現れることがほとんどです。

こういった場合、教科書通りにトレードしようとすると、細かいバンドの動きなどに翻弄されたり、みすみすチャンスを逃してしまうなど、なかなか上手くいきません。

なので、いくつかの対策をとりましょう。

ミドルバンドの方向性を確認する

まず最初に確認しておかなければいけないのが、ミドルバンドの方向性です。

既に言及してますが、スクイーズの開始(パターン④)が始まっても、ミドルバンドの方向性がかわらずハッキリとしている場合は、トレンド継続と判断します。

順行の際に、押し戻しを待ってエントリーチャンスを伺っていると、絶好のタイミングでスクイーズが開始し出したりすることが割と多いんですが、ミドルバンドの方向性がきちんとしたままであれば、そこはエントリーポイントとしましょう。

急上昇、急下降ではミドルバンドの方向性は無視する

これは順行の蛇行時というより、ほぼスクイーズからのエクスパンション時のことなんですが、

明確な押しや戻しなく急上昇や急下降した場合は、その後に順行が蛇行して継続することは、ほとんどありません。

なので、そういった場合は、ミドルバンドの方向性は無視して、エントリーはしないでください。

明確な押し目のない急上昇をライジングウェッジ、明確な戻しのない急下降をフォーリンぐウェッジと呼ぶそうなんですが、これが起きた場合は、急反転したり乱高下したり、その後は保ち合いになるケースがほとんどです。順行が蛇行して継続することはなかなかありません。

「スクイーズ開始したけど、ミドルバンドの方向は維持してるからエントリー!」なんてやってしまうと、かなりの度合いでヤラれます。絶対に避けましょう。

ラインを引いてみよう

蛇行しながら順行が継続しているということは、「トレンドが継続中」ということですよね。

なので、極めて基本に立ち返って、トレンドラインを引いてみることをお勧めします。単にトレンドラインが効いているというシンプルなエントリーポイントかもしれません。

なお、上図のトレンドラインの引き方はBOZ流です。他のライン引きのやり方を持ち出してケチつけられても意味ないので、あしからず。

上位時間軸を確認しよう

これも極めて基本的なことです。上位時間軸を確認してください。

おそらくエントリーの際は、ほとんどのデイトレーダーが分足を用いると思います。エントリーのタイミングを見る足が5分足や15分足の場合は、1時間足など上の時間軸を確認してください。

上図は、先ほどから用いているチャートと同じもので、ポンド円の15分足です。スクイーズを開始した場面(赤丸)にアルファベットで振り分けてます。

で、これを一時間足で確認してみると・・・

15分足で蛇行しながら下落していた局面と蛇行しながら上昇していた局面は、1時間足で見ると、単にほぼ一直線の順行でしかないことが分かります。

で、解説をすると、Aのポイントは、トレンドが転換した直後で、正直ボリンジャーバンドではトレードできないかと。ちょっとエントリーする根拠が薄いです。

Bは1時間足で既にトレンドが出ている箇所で、なおかつ15分足ではミドルバンド及びトレンドラインに合致している根拠の強い場面なので、見逃す手はないポイントです。

続いてはCです。この場合にボリンジャーバンドを利用してどう判断するか?ですが・・・

この時は、まず1時間足が順行で下降トレンドの真っただ中だと確認できます。そして15分足ではその流れの中で、価格は上昇(1時間足では戻しを形成)してますが、1時間足では下方向にハッキリとしたミドルバンド付近、15分足では+2σ付近まで来ていてこれ以上値を進めるのは難しい界隈まで到達。そして15分足でスクイーズの開始によりこの上昇の力が弱まったと判断できます。

ということは・・・反転して再度下落するという確率が高まった、と判断すべき箇所です。売りエントリーですね。

この箇所に、トレンドラインでの反発が見受けられるわけですから、かなりの根拠があるポイントと言えます。

確実性を求めるなら(個人的には、遅い気がしますが)、15分足でミドルバンドを下抜け、エクスパンションが始まったところがエントリーポイントになるでしょうか。

Dは、1時間足順行でミドルバンドがシッカリと方向性あるところに到達して反転、15分足でもミドルバンドがシッカリと方向性がある中で、一旦下抜けるも反転上昇しています。至ってシンプルに買いエントリーできるポイントです。

Eも1時間足順行でミドルバンドの方向性はシッカリ、15分足は押しが強めですが、-2σという「これ以上値は進みづらいですよ」というところで反発してます。おまけにトレンドラインで反発している箇所ですから、ここも迷わず買いエントリーですね。

以上の様な考え方で判断していきます。Cの様に判断がややこしい箇所もありますが、分からない時は「分からない」としてトレードを控えるのがセオリーです。シンプルに判断できるポイントでトレードしましょう。

ちなみに、オレンジ色で囲った箇所も説明しておきます。もう1度チャートを見てください。

Xは15分足ではスクイーズ開始の場面ではありません。が、1時間足順行でミドルバンドにシッカリ方向性がある時に、タッチして反転しています。この時の15分足は+2σ付近で「これ以上値は進みづらいですよ」と言わんばかりに揉み合ってから、小さくスクイーズの開始が見られますね。反転示唆です。売りエントリーでしょう。

Yの場面は、普通に判断して売りますが、ミストレードとなる箇所です。直ぐに反転上昇してしまいますし、エクスパンションが始まっているので早々損切りして正解です。

後付けでその後反転下落したのを見て、

「あー、損切りせずに持っておけば良かったぁ。方向性は間違ってなかったのにー!」

とかいう、勝てない人丸出しの後付け反省は止めてください。結果的にミストレードですが、ボリンジャーバンドだけで判断した場合、売って損切りして当然ともいえる箇所ですので、負けて正解です。(もちろん、他のテクニカルで判断していないという前提ですよ)

まぁ、こういった蛇行しながら順行しているパターンは、繰り返し繰り返しトレーニングして慣れるべきところだと思います。偉そうに言ってる僕だって、リアルタイムで全てのポイントを取れるわけじゃありません。お互い、頑張りましょう。

エントリーにおける禁止事項

ボリンジャーバンドは、値動きの範囲を提示してくれるのが特徴でした。±2σを超えたまま価格が突き進むことは、確率的にほとんどありません。

なので、ボリンジャーバンドに接している状態から、バンドの外側に向けてのエントリーは禁止とします。

ただし、

  • 分足はボリンジャーバンドに接していなくとも、ほぼ接近している状態で禁止
  • 1時間足以上では、完全に接していなければ、状況によってOK

という条件が付きます。

なぜなら、1時間足以上の場合、バンド付近に価格があっても、そこからバンド到達までは(一時的にバンドを抜けることも含めて考えると)トレードするには十分な値幅を含んでいることがあるからです。

逆に言えば、分足レベルだとバンド付近からバンド到達までに、値幅がほとんどないのでトレードするには値しないからです。

下の図はポンド円の15分足です。

この図で大まかで言うと、赤い丸で示した場所が買ってはいけないところ、青い丸で示した場所が売ってはいけないところです。

多くの人はこのチャートを見て、「さすがに、こんな場所で買うわけないでしょ!」と感じる箇所がいくつもあると思います。そう感じて当然です。

しかし、これは後付けでチャートを見るから、そう思うんですね。

実はこのことって、かなり重要なんですよ。

初心者や勝てない人によくあるのが、「買えば下がり、売れば上がる」というやつです。しかも、

「買いエントリーしたら直ぐに反転下落したから損切りしたのに、損切りしたら、すぐに反転上昇しだしたぁ!チクショウー!!」

ということも結構多いと思います。

で、こういった失敗トレードを後から検証し直すと大体が、±2σのボリンジャーバンド付近での順張りエントリーをしているんですね。バンドにほぼ接している状態から、バンドの外側に向かってエントリーしているんです。

嘘だと思ったら、自分のそんな負けトレードのエントリーポイントにボリンジャーバンドを表示して検証してみてください。大体が、そんなエントリーしてますから。

なぜ、そんなことが分かるかって?

いやぁ、負けてる人のやることなんて、僕からすればほぼお見通しなんですよ。だって僕は相場歴20年です。しかも、そのうちのかなり長い期間、僕は負け続けてきたという豊富な負の経験がありますからね。(全然自慢になってない・・・)

で、僕が自分の負けトレードを検証し続けて気づいたのは、大筋の方向性は間違っていないのに買えば下がり売れば上がる様な時ってのは、ほぼボリンジャーバンド±2σ付近で外側に向かってエントリーしているんです。

勝てない人というのは、だいたいが目先の値動きばかり気にして、自分なりのトレードルールがあってもなくても、実際は値動きを後追いしてしまいがちなんです。

で、後追いしてエントリーした先が、±2σの辺りなんです。値動きがこれ以上進まない確率の高いところで、進むことを期待してエントリーしてるんですよ。

ですから、この重要な発見をルール作りに使わない手はない、ということなんです。

もう一度言いますよ。

ボリンジャーバンド±2σに接した状態から、バンドの外側に向けてのエントリーは禁止

です。いいですか。このルールは絶対に守ってください。これ、ミストレードを減らすための絶対的ルールなんですから。

しかし・・・気づいた人いますかね?

「え!?でも、スクイーズからのエクスパンションという絶好のエントリーの局面は、ほぼ±2σを越えて値が進むんじゃなかったっけ?この禁止ルール使うと、この絶好のタイミングでエントリー出来ないじゃん!!」

という疑問が挙がってきます。

ということで、次にもう少し突っ込んだルール作りをしていきます。

エクスパンション時のルール

±2σの付近で、バンドの外側に向かってエントリーするのは禁止としたものの、スクイーズからのエクスパンションが始まった時は絶好のエントリーチャンスです。

これに対して、ルール作りをしていくわけですが、まず、トレーダーのタイプを2つに分けます。

  • 勝率を重視したい人、損切りが苦手な人
  • 勝率よりリスク・リワード比を重視したい人、損切りが比較的苦にならない人

この2つのタイプによって、ルールを変えていくことにします。では、説明していきましょう。

1.勝率を重視したい人、損切りが苦手な人

勝率を重視したい人とは、逆に言えば負けトレードの数を極力減らした人です。また、損切りが苦手という人も、負けトレードの数を減らしたい人と言い換えられるでしょう。

つまり、負けることへの精神的負担を減らしたい人とも言えるかもしれません。

で、こういったタイプの人は、スクイーズからのエクスパンションを含めた全てのトレードにおいて、±2σにほぼ接した状態からバンド外側に向けてのエントリーは全面的に禁止です。

ただし、スクイーズからのエクスパンション時には、ダマシ回避策を取ります。ダマシを回避することで、勝率を上げていきます。

ダマシ回避策は、他のインジケーターを用いない場合、前回お話した「レジサポ・サポレジ確認後にエントリー」という方法を用います。

要するに、エクスパンションしたら直ぐに飛び乗るのではなく、ブレイク直後に一旦戻しや押しが入るのを待ち、再び反転したらエントリーするということです。

具体的にエントリーポイントを説明しましょうか。

まずは、上図で示した典型的なパターンです。スクイーズ時に形成されるレンジやフォーメーションにはラインが引けます。そのラインを抜けることが、エクスパンションの始まりとなるわけですが、ラインを抜けた後に一旦押しや戻しが入った時に、そのラインがサポートやレジスタンスとなって跳ね返されたところをエントリーポイントとします。

上図は、スクイーズからのエクスパンションで、レジスタンスライン(赤い線)を抜けた後に一旦押しが入り、この赤線でサポートされてから再度上昇を始めています。このサポートされて反転上昇したところをエントリーポイントとします。

なお、リアルタイムではエクスパンションが始まったものの、一旦押しや戻しが入ると反対側のバンドは広がり出してたのに、元に戻ってしまいます。

後付けで見ると、まるでエクスパンションしていないかの様に見えますが、リアルタイムでは一旦エクスパンションが始まっていますので、ご安心を。

また、常に複数のロウソク足で波を描く形で押し目を付けるとは限りませんので、注意が必要です。下図がその例です。

エクスパンションした次の足で陰線を付けて押しますが、レジサポで跳ね返されています。

ただ、こういったラインで跳ね返されるパターンは、「スクイーズからのエクスパンション」という場面に限ってみると、結構少ないです。

なので、ダマシ回避策としてラインでの反転パターン以外にもう1つ加えます。

それは、ミドルバンドで跳ね返されるパターンです。以下がその例です。

なお、発生したトレンドが穏やかな場合、押し戻しが起きたことで、エクスパンションが順行の形になってしまう時があります。

上図は、押しや戻しを待っていたら、いつの間にか順行が始まってるパターンですが、むしろこの様になることの方が多いかもしれません。

ただ、順行のエントリーポイントもまた、ミドルバンドで跳ね返されたところですから、深く考えず、

「トレンド中の押し戻しを狙ったエントリー」

という解釈でトレードに臨んでください。

補足ですが、上図の青色の丸をエントリーとポイントとした局面は、スクイーズ状態の期間がほとんどないパターンです。スクイーズが始まった後、横ばいで揉み合う期間なく、そのままエクスパンションから順行と突入しています。

フォーメーション的にはダブルボトムですね。ミドルバンドにはタッチしていませんが、ネックラインで反発しています。

ボリンジャーバンドは順行の蛇行時に、その方向の変わり目が、この様にスクイーズの開始からいきなりのエクスパンションということも多々あります。

小さな動きですが、見逃さずに、きちんとミドルバンドに方向性が出ていることを確認しつつ、きちんとした押し戻りを待ってエントリーできる様になると、エントリーポイントを増やすことが可能になります。もちろん、トレーニングが必要ですが。

ただ、ここでもう1つ問題点が浮上します。それは、

「スクイーズからのエクスパンションでは、押しや戻しを付けずに一気に価格が動くことが多い」

ということです。

勝率を気にして押しや戻しを待ってエントリーするとなると、多くの場合、爆益のチャンスを逃してしまいます。

良いんですか?

前回も言いましたが、良いんですよ。初心者や勝てない人の特徴は、既に結果が出ている大きな波の山と谷を見て、全ての波を獲りたがるという強欲ぶりです。

しかし、トレーダーの仕事というのは、まだ出来上がっていない波のほんの一部を相場から頂くことです。そして、相場という戦場で生き抜くこと、つまり資金を守り抜くことがトレーダーの仕事です。

ですから、勝率を気にしてトレードする人は、爆益を逃しても負けを減らすことが最優先課題なんです。

そうであればむしろ、爆益を逃して悔しがるどころか、

スクイーズからのエクスパンションで一気に価格が伸びている箇所で、自分は絶対にトレードしない!

というルールを設けるくらいの気持ちが必要です。いや、気持ちじゃ温いですね。覚悟です。覚悟が必要です。

2.リスク・リワード比を重視したい人、損切りが苦にならない人

リスク・リワード比というのは、平均利益と平均損失の比率のことです。平均利益を平均損失で割った値で表します。平均利益が50pips、平均損失が30pipsであれば、リスク・リワード比は約1.67、つまり平均利益は平均損失の1.67倍ということになります。

リスク・リワード比が高ければ、勝率が低くとも利益は残ります。なので、勝率よりも、リスク・リワード比を重視するタイプのトレーダーもいるわけですね。大きく稼げるチャンスを出来るだけ逃さない、そのためには損切りもガンガンやる覚悟のあるトレーダーです。

で、そんなタイプの人ですが、スクイーズからのエクスパンションに対しては、初動を逃さず飛び乗りOKとします。

ただし、単にボリンジャーバンドのエクスパンションだけに注目するのではなく、フォーメーションを形成しているかなど、他に注目すべきポイントがないかは確認する必要はあります。例えば下図の様な場合。

スクイーズしている時に上値を結んでライン(赤い斜めライン)が引けます。そして、このラインをブレイクした直後、つまりAの地点でのエントリーが考えられます。

次に考えられるエントリーポイントは、Bの直近高値を超えた越えたところです。また、次のCを越えたところも候補に挙げられますね。

ただし、最も有力なポイントは恐らくDの箇所になるかと。ここは青いラインで示していますが、何度も高値を試したが抜けられずに一旦下落したという経緯のあるポイントです。仮にABCのポイントどこかで買いエントリーしたとしても、この青いラインで反転下落する可能性があります。しかし、ここを抜けたら上昇するのは固いと見るべきでしょう。

僕なら、まずAで試し買いするでしょうね。そしてDを抜けるかどうかを見ます。仮にDで反転下落したら、赤いラインでサポートされて再度上昇するかを見るでしょう。赤いラインを抜けて下落する様だったら損切りです。サポートされて反転上昇したら、再度Dを抜けるか注視します。そして、抜けないようなら薄利決済、抜けたら追撃買いを本格的にします。

ただ、結果的にこの場合は、一気に急上昇した様なので、Aで買った後にDのポイントで成行買いできるだけの時間的余裕があったかどうかはちょっと不明です。

いずれにせよ、単純にボリンジャーバンドのエクスパンションだけを見ていてはいけません。ボリンジャーバンドに限りませんが、インジケーターはトレードの判断に「活用する」ためのものであって、トレードの判断を全て頼るためのものではないんですから。

さて、ブレイク直後に飛び乗るのは良いのですが、問題はそのタイミングです。

ブレイクしてからどのくらいでエントリーするかは各自の個人差よるところが大きいので、僕が勝手に決めることは出来ません。

1pipsでもブレイクしたら飛び乗るのであれば、リスク・リワード比はかなり大きくなりますが、勝率はかなり低くなります。ほとんどが損切りだと覚悟しなければいけませんし、結果的には負けるでしょう。

10pipsを越えてブレイクしたタイミングでエントリーする場合は、前者よりも9pips利益が少なく、損切り幅は9pips大きくなります。ただし、勝率は大きく改善されます。

何pipsが自分にとって適切かは、各自が自分のメンタルと技術と相談して決めるべき課題となります。

また、単純に値幅で決めるのではなく、スクイーズの期間の長さや状態などを加味してケースバイケースで臨むことも考慮してください。

同じ10pipsという値幅でも、トレードする時間軸が小さければ大きな値幅でしょうが、時間軸が大きければ小さな値幅となってしまいます。

また、スクイーズの期間など状況によってエクスパンション後に動く値幅にばらつきがあります。小さなトレンドでは10pips待ってエントリーしても、それほど伸びずに反転する可能性もありますし、100pipsもグングン伸びるケースだってあります。

ケースバイケースで対応できるルール作りを、自分の技術とメンタルと相談しつつ決める様にしてください。

補足:トレンドの方向とダマシの方向の関係

スクイーズからのエクスパンション時に頻繁に起こるダマシの回避策として、上位時間足との関係性を探ってみては?と思う方もいるでしょう。

いかなる場合においても、上位足との関係性の中でトレードを行なうことは、大切なことですからね。

で、真っ先に思い浮かぶのが、

「上位足のトレンドと反対方向のエクスパンションはダマシの可能性が大きいんじゃ?」

という仮説です。確かに1時間足で上昇トレンドが継続している最中に、5分足でエクスパンションして下の方に価格が向かうというのは、いかにもダマシっぽいです。

ただ、実際に調べてみると、あんまり関係ないんですよねぇ。

上位時間足のトレンドの方向とダマシの方向に拘ってみても、あまりトレードには活かせそうにありません。


さて、今回も例によって長くなり過ぎたので、この辺で切り上げることにして、続きは次回に持ち越します。

次回もまた、ボリンジャーバンドについて、突っ込んだ使い方のお話になると思いますので、お楽しみに。

それじゃあ、また。

ボリンジャーバンドの使い方(1)

前回お伝えした通り、今回は「ボリンジャーバンドの使い方」をお話します。良くある教科書的な内容に留まらない様に、トレーダーによるトレーダー目線でのお話になればなと。

ボリンジャーバンドとは

まぁ簡単に言うと、ボリンジャーバンドとは、移動平均線とその上下に標準偏差を表す線を表示したテクニカルです。

標準偏差って?・・・となるんですが、そんなことよりとりあえずは、ボリンジャーバンドを表示したチャートを見てみましょうか。

分かりやすい様に真ん中の線を赤くしてみましたが、その赤い線が単純移動平均線で、ボリンジャーバンドでは「ミドルバンド」と呼ばれています。このミドルバンドの設定期間ですが、最もメジャーなのは20期間です。人によっては、フィボナッチ指数を用いて、21や13を使う人もいます。

ミドルバンドの上下にいくつかの緑色の線がありますが、これがボリンジャーバンドと呼ばれる線で、標準偏差を表したものです。

標準偏差に関しては、詳しくは他に譲ります。僕は座学としてこのボリンジャーバンドを説明するつもりはあまりないので。

とりあえず、移動平均線から価格が「これ以上離れないであろう確率」を表したのが標準偏差だと思ってもらってOKかと。単位はσ(シグマ)で表し、+σは移動平均線の上、-σは移動平均線の下に表示されます。価格がこれ以上離れないであろう確率は

  • ±1σ ・・・約68.3%
  • ±2σ ・・・約95.5%
  • ±3σ ・・・約99.7%

となります。最もメインで使われているのは、±2σです。

±2σのバンド(線)内にほとんどの値動きは収まると知っていれば、確率の具体的な数字は忘れてもらって結構でです。トレードには何ら支障はありません。

ただ、相場とは常に行き過ぎるものなので、実際にこの確率内に値動きが収まるかというと、「そうでもない」と思っておいてください。

で、今回の説明で用いるボリンジャーバンドの設定ですが、

  • ミドルバンドには20期間
  • ボリンジャーバンドは±2σ

という最もメジャーかつシンプルなものを使用します。最も多くの人が見ていると思われる移動平均線の期間を使い、余計な表示を排除して、最もメジャーなバンドを上下に1本ずつ表示するだけです。

こんな感じになりますかね。

1つ前に提示したチャート図に比べると、随分すっきりしたと思います。ただ、僕は値動きそのものを大切にトレードしたいので、これでも結構邪魔です。

ライントレードの手法で用いる際は、もっと目立たない色を選択して使うことになると思います。しかし、ここはボリンジャーバンドの解説なので、このまま行くとしましょうか。

トレードにボリンジャーバンドを使う意味

ボラティリティという言葉を知っていますか?ボラティリティとは価格変動率のことで、簡単に言うと値動きが激しいか少ないかのことです。

基本的にトレードというのは、値幅を獲る仕事です。なので、ボラティリティが高まっている時にトレードをします。逆に、ボラティリティが小さくなっている時は値幅が獲れないので、トレードを控える時になります。

言われてみれば、「そんなの当たり前じゃん」ってなりそうですが、実際にトレードする際には、意識されてないことが多いんじゃないかと。

そこで登場するのがボリンジャーバンドです。

ボリンジャーバンドは、ボラティリティを視覚化してくれる特徴があります。ボラティリティが大きい時は、上下のボリンジャーバンドが大きく開き、ボラティリティが小さい時は、逆に小さくしぼんでいくんですね。

先ほどの画像にボリンジャーバンドを重ねて表示してみると、こんな感じになります。

より細かにボラティリティの変化を表してくれてますね。

また、ボリンジャーバンドは、ボラティリティの高低だけでなく、その方向性も示してくれます。ミドルバンドを中心としたバンドが向かう方向が、価格の移動する基本的な方向です。

ボラティリティの大きさと方向性を視覚化してくれるボリンジャーバンドは、その性質を活かしてトレードを行なうことになります。

ボリンジャーバンドのパターン

ボリンジャーバンドの上下が大きく開く様子を「エクスパンション」(拡張)と呼び、小さくしぼんでいる様子を「スクイーズ」(縮小)と呼びます。

そして、ボリンジャーバンドを用いてトレードを行なう場合、そんなボリンジャーバンドの動きをパターン化して捉えた方が、判断しやすくなります。バンドの動きのパターンは、大きく分けると5つです。

  1. バンド幅が狭く横ばい(スクイーズ)
  2. バンド幅が拡張(エクスパンション)
  3. ミドルバンドが進む方向と反対側のバンドが反転(順行)
  4. ミドルバンドが進む方向のバンドが反転(スクイーズの開始)
  5. バンド幅が広い横ばい

まずは、1~4までをぱっと見、チャートで確認しましょう。

ボラティリティが低くなっている時、ボリンジャーバンドはスクイーズしています(1)。

その後、爆発するかの様にボラティリティは高まり、価格が上昇を始めると、ボリンジャーバンドはエクスパンションをはじめます(2)。

エクスパンションしたバンドはその後、発生したトレンドと反対側のバンドだけが反転をはじめます(3)。ボラティリティの拡大が落ち着いたことを表しています。

この状態からトレンドが続く場合は、上下のバンドがほぼ平行に並んで続く順行状態となります。この際、トレンド側のバンドに沿う形で価格が移動する様子を「バンドウォーク」と言います。

しかし、このボラティリティが収まってくると、今度はトレンド側のバンドも反転をはじめ、両側のバンドが縮小をはじめます(4)。

この様に、ボラティリティは縮小と拡張を繰り返しながら、価格は移動しているわけです。ボリンジャーバンド的に言えば、スクイーズとエクスパンションの繰り返しで相場は形成されているということになりますね。

では、この5つのパターンをそれぞれ、実際のトレードに則しながら、もう少し掘り下げて説明していきたいと思います。

1.スクイーズ

上下のバンドが縮小した状態が、スクイーズです。その際、バンドはほぼ横ばいとなっています。

このスクイーズした状態というのは、値動き的に言えば、狭いレンジ相場の時です。なので、フォーメーションを形成していることもあります。

ちょっと、見てみましょうか。

Ⓐのスクイーズの場面は、典型的な狭いレンジ相場で、俗にいうレクタングル(四角)・フォーメーションを形成しています。

様々なフォーメーションは基本的に値動きの収束場面なので、それに伴ってボリンジャーバンドもスクイーズしています。

Ⓑのスクイーズの場面では、価格の高値安値にはばらつきが見られます。レンジ相場には変わりないのですが、フォーメーションとしては判断しづらいですよね。

しかし、こういった場合でも、ボリンジャーバンドは価格の上下動の範囲を目安として提示してくれます。

ボリンジャーバンドは「ほとんどの確率で値動きがこの中に納まる線」でしたよね。これを越えて価格が突き進むことは滅多にない線でした。

なので、高値安値がバラバラであっても、ボリンジャーバンドに当たって反転したり、越えてもすぐにバンド内に戻ってしまっているのが分かると思います(オレンジ色の丸部分)。

この様に、ボリンジャーバンドは、様々な狭いレンジ相場をスクイーズという形で僕らに知らせてくれます。

また、一般的にこのスクイーズの状態というのは、エネルギーを貯め込んでいる状態だと思ってください。このスクイーズの期間が長ければ長いほど、エネルギーが沢山蓄積されていくので、エックスパンションを起こした際の値動きは大きくなる傾向にあります。

スクイーズのパターンにある場合、値動きはほとんどないので、トレードは控える方針となります。エクスパンションが起こるのをじっと待ち構える期間ということですね。

2.エクスパンション

上下のバンドが一気に広がっていく状態がエクスパンションです。スクイーズの期間が長ければ長いほど、エネルギーが一気に放出するかの様に大きなエクスパンションが起こる可能性が高くなります。

そのため、エクスパンションの開始当初は、±2σを越えたまま価格が伸びていくことが多くなります。

また、価格とミドルバンドが向かう方向にトレンドが発生する傾向があります。

スクイーズからのエクスパンションとは、狭いレンジをブレイクした形、いわゆるレンジブレイクの状況を表しています。

ボラティリティのところでお話した様に、ボラティリティの低い時から大きな時へとトレードするのが、最も値幅を獲りやすいタイミングです。

なので、エクスパンションが起きたら、その初動を捉えて、価格が動いた方向へとエントリーするのが基本となります。

先ほどのチャートで確認してみましょう。Ⓐの箇所を見てください。

ボラティリティが一気に高まる状況なので、躊躇していると価格はどんどんと進んでしまいます。乗り遅れない様に、出来るだけエクスパンションの初動を捉えることが肝心です。

ただ・・・

近年は、このスクイーズからエクスパンションには、ダマシが多くなっている様に感じます。先ほどのチャートのⒷを見てください。

エクスパンションの初動を捉えて飛び乗ったら、ダマシにあったパターンですね。その後、反転上昇して大きく値を伸ばしています。

こういったことは、多々あります。他にも、これとか。

次は、結構酷いです。

次なんて、もっと酷い。

いや、挙げたらキリがないくらいです。正直な話、単純にスクイーズからのエクスパンションに飛び乗ったら、騙される確率の方が近頃は高いんじゃないかと。

特に、ポンドがらみの通貨ペアは。しかも欧州時間が始まる前後はね。

きちんと検証してダマシの頻出確率調べたわけじゃないですが、僕は痛いほどこれで狩られ続けた経験があるんで、身にしみて感じてます。

ダマシの回避法は、いくつかあるでしょう。例えば、レンジブレイクでよく使われる「レジサポ・サポレジ確認後にエントリー」というヤツ。

要するに、エクスパンションしたら直ぐに飛び乗るんじゃなくて、ブレイク直後に一旦戻しや押しが入るのを待ち、再び反転したらエントリーするというヤツです。

ただ、エクスパンションした後は、押しや戻しを付けずに一気に駆け上がることが多いですので、そんな時は入るタイミングが見つからず、一気に上昇したり下落している様子をただ指をくわえてみているだけになります。

それで良いですか?

良いんですよ。何もかも欲しがる強欲ぶりは、結局負け続ける根本的な原因です。目に入るもの全てを欲しがるんじゃなく、獲りやすい場面だけを狙って獲りに行くんです。

まぁ、他にもダマシ回避の方法は色々あるんでしょうけど、今回は手法を解説する記事ではないので、これに関してはこの辺で切り上げるとします。

3.順行

エクスパンションは、ボラティリティの拡大が始まったことを示しますが、それが落ち着いてくると、ミドルバンドと価格が向かう方向とは逆側のボリンジャーバンドが反転し出します。

トレンドが継続する場合は、そのまま上下のボリンジャーバンドがほぼ平行になりながら価格は移動していきます。僕はこの状態を「順行」と呼んでいます。(誰かが、そう言ってたと思うんですが、誰かが思い出せません)

ただここで注意してほしいんですが、ボリンジャーバンドの解説だと、

エクスパンション → 順行 → 縮小開始 → スクイーズ

といった流れで説明されるので、順行は常にエクスパンションで始まり縮小を始めると終わると勘違いされやすいのですが、そうとは限りません。

つか、クネクネと蛇行をしながら、順行を続けていることの方が、結構多いです。

ちょっと見てみましょう。

細かく見ていけば、順行から短いスクイーズと短いエクスパンションが見られる箇所もあります。

が、この図からも、必ずしも順行はエクスパンションから始まって縮小で終わっているわけではないことが分かります。

順行のパターンの時のトレードの方針ですが、トレンド発生までと行かなくとも、値動きの方向性はハッキリしている状態ですから、ミドルバンドの方向性と同じ方へとエントリーするのが鉄則です。

ただ、順行中にさらにボラティリティが高まることは、ほぼありません。なので、価格が伸びているからといって、それを追う様にして飛び乗ると、いきなり反転して損切り・・・なんて憂き目にあったりします。

なので、トレードの方針としては、押しや戻しを待っての順張り(トレンドと同じ方向へのエントリー)です。

押しや戻しの目安ですが、ボリンジャーバンドのみで判断する場合は、

  • ミドルバンド付近まで来て反転
  • ミドルバンドに跳ね返されるようにして反転
  • ミドルバンドを一旦抜けるも、再びミドルバンドを越えてきた
  • 値動きとは反対側のボリンジャーバンド(上昇しているなら-2σ、下降しているなら+2σ)にタッチして反発したところ

となります。ただし、あくまでミドルバンドに方向性がハッキリしている時のみのエントリーとなります。

確認してみましょう。

赤い丸の部分は、ルール通りに押しや戻しを待ってエントリーすべき箇所です。結果、そのトレードは成功しています。

オレンジ色の丸の部分は、ルール通りのエントリー箇所ですが、結果的に失敗した可能性の高い箇所です。素直にバンドにタッチした時点でエグジットすれば利益になりますが、方向性がハッキリしているため、多くの場合は「高値更新するぞ」という欲が出来ます。その願望でもう少し粘ってしまったら、損切りする羽目になりそうな場面です。

緑色の丸の部分は、エントリーを見送るべき箇所です。

緑の丸において、最初の3か所は、ミドルバンドが横を向いたり方向性を変えてきたりなど、微妙なところです。こういったところは、見送る必要があります。

緑の丸の後半の4箇所は、ルール通りの箇所ですが、バンドがかなり縮小している場面です。ボラティリティの縮小局面はトレードは控えるべき場面でしたね。

上図のチャートだけで言えば、エントリーしても獲れる可能性はありますが、常にそう都合よくはいきませんので、ここは見送った方が賢明です。

特にトレンドがある程度継続している場面で、トレンドを継続させながらバンドが縮小する時はトレンド終了を示唆することが多々ありますので、注意してください。

4.スクイーズの開始

順行が始まる時は、トレンドとは反対方向のバンドが反転しました。しかし、この状態からボラティリティの低下が始まると、今度はトレンド方向のバンドが反転しはじめ、バンドの幅が縮んでいきます。

これは改めて図で説明する必要はないでしょう。

ボラティリティが縮小していく場面なので、トレードは見送る場面となります。既にポジションを持っている人は、利益確定の決済を検討する場面ですね。

では、おさらいの意味も込めて、1~4までのパターンを改めて確認してください。

さて、では次に5番目のパターンを見ていきましょうか。

5.バンド幅が広い横ばい

ミドルバンドがほぼ横ばいですが、スクイーズの時とは違ってバンド幅が広いまま継続してくパターンがあります。

スクイーズは狭いレンジ局面ですが、このパターンは広いレンジ相場を示しています。

このパターンは、大きな時間軸でしか見られないのが特徴です。5分足や15分足ではほぼ皆無です。値幅の広いレンジ相場においては、バンドをクネクネと蛇行している状態になるからです。

このパターンが見られるのは、1時間足以上になります。ただし、1時間足はやや判断しづらい形となって現れます。

①は期間も短くやや先細り気味ですが、1時間足の中では比較的判断しやすい形状です。

②はバンドが波打っており、「バンドが幅広で横ばい」とは判断しづらいです。上図は既に出来上がったものを見ているので、見えなくもないですが、リアルタイムでこの値動きが形成される過程では、小さなスクイーズとエクスパンションを繰り返しており、バンドの形状に頼ってトレードしようとすると上手くいかないことが多いかと。

ある程度「横向きの幅の広いバンドが続いている」として判断しやすいのは、4時間足以上になるかと。

このパターン5では、上のボリンジャーバンドで売り、下のボリンジャーバンドで買うというレンジ内取引をするのが、トレード方針となります。

しかし、ここで1つ疑問を持った人いませんかね?

「一体どこまでが狭いバンド(スクイーズ)で、どこからが幅広のバンドなのか?その境目は?」

確かにそうなんですよ。見ようによっては、スクイーズしてると言ってもまだ足りないと思う幅もあるでしょうし、幅広と言っても十分スクイーズしている程度の幅もありますしね。

おまけに多くのチャートソフトの画面は、表示する値動き全体に合わせて拡大縮小します。同じ値幅でもケースバイケースで大きく表示されたり小さく表示されるんですから。

で、結論から言うと、

バンド内部(レンジ内)で、トレードが可能な値幅があるかどうか?

という基準で判断します。

僕はデイトレーダーですし、このブログはデイトレード向けに解説しています。なのでそれを基準としてお話すると、バンド内部の値幅が

  • 20pipis未満は完全にスクイーズ
  • 40pips以上は完全に幅広
  • 20~30pipsはケースバイケース

としています。分けた基準は「レンジ内取引がしやすいかどうか?」です。

レンジ内取引とは、レンジの上限で売りレンジの下限で買うを(場合によっては繰り返し)行なうトレードのことです。

単純化した図だと以下のようなものを見かけます。

まぁ、現実のトレードはそんなに単純ではないので説明を加えますが、現実問題、レンジの上限下限ピッタリで売買を繰り返すのは難しいんですね。

なぜなら、レンジ上限に当たった時点では反転するのか抜けるのかは、分からないからです。

レンジ上限で売るには、そこから価格が反転したのを確認する必要があります。となると、レンジ上限よりも下で売ることになるわけですよね。

反転確認に要する値幅は、狭くて数pips、広ければ20pips以上を必要とすることだってあります。更には取引にはスプレッドがかかるわけで。

ですから、実際のレンジ内取引の場合は、

実際に獲れる値幅 = レンジの値幅 ー 反転確認に要した値幅(往復分)ー スプレッド幅(往復分)

となります。

で、この実際に獲れるであろうと踏んだ値幅に対して、リスク許容額、つまり損失した時の値幅がどのくらいになるかを割り出します。

獲れるであろう値幅:損失した際の値幅 = 2:1

が理想ですが、最低でも 1.5:1 は欲しいところです。

もちろん、これよりも比率が悪い場合は、ノートレードです。参入する意味がないからです。つまり、バンドはスクイーズしていると判断します。

で、その基準が先に示した

  • 20pipis未満は完全にスクイーズ
  • 40pips以上は完全に幅広
  • 20~30pipsはケースバイケース

となるわけです。

もちろん、トレードスタイルや手法、状況によって変わってきます。各自のスタイルに合わせてケースバイケースのところは判断した方が良いかと。

ただ、もっと知っておいてほしいのは、先の上記の単純な図よりも、値動きはもっと複雑だということです。

レンジ上限下限が一定だということは、むしろ稀ですし、レンジ内の値動きは不規則です。図で示した様な教科書的にトレードできる場面というのは、実際には少ないです。

先に上げた図の①を、もう1度見てください。

①は、1時間足では比較的分かりやすいバンド幅の広い形状であると、先ほどお話しました。既に出来上がったチャートで見れば、普通に獲れそうな局面ですし、多くの解説者は獲れる様な解説をします。

しかし、この分かりやすい局面でもリアルでトレードした場合は結構難しいです。

では、実際にリアルトレードしている気分で、①の左側から見ていって、右側部は見えないと思いながら、チャートを細かく見ていきましょう。以下の解説は、ボリンジャーバンドのみを使ってトレードしている前提です。

まずはAの辺りを見てください。リアルタイムでチャートを見ていたら、スクイーズからのエクスパンションとして高値掴みしやすい場面です。

慎重派はここを見送り、少し様子を見てAで反転したことを確認して売りを建てます。また、高値掴みした人も損切りドテン売りの場面です。

Aで売りを建てた人はBで決済できます。ボリンジャーの下のバンドに到達しましたからね。

じゃあ、Bで買いを建てるセオリーを実行した人は、どうなるか?

Cの場面では、ミドルバンドが下を向き始めてます。上下のバンドも下を向き始めてます。ほとんどの人は危険を感じてCの反転場面で決済するか、Dの辺りで建値決済(損失ゼロ)するでしょう。

Eまで持っていれば利益になりますが、恐らくこのチャートのボリンジャーバンドのみで判断してEまで持てる方が不思議です。

Eまで持てた人は、むしろ「損をしたくない」という感情が勝って決済できず、「上がれ!上がれ!」と願いながら持っていたらたまたまEまで到達して勝てたというパターンがほとんどでしょう。

運が良かっただけなので、これを実力と勘違いしたらトレードが上達しません。

Dでのエントリーはボリンジャーバンドだけだと根拠が乏しいので見送りです。

Eの場面では売りを建てやすく、Fで決済しやすい局面です。ここは逃したくない場面ですね。

Fではセオリー通りの買いエントリーも出来ます。下のバンドは上を向いてますが、上のバンドは平行です。買いなら、まだいけそうですね。ただ、全体的にバンドは縮小傾向にあるので油断はできません。慎重派なら、見送る場面かも。

で、Fで買った人の多くはバンドがスクイーズを始めたので薄利決済で一旦逃げているかもしれませんね。

次のスクイーズからのエクスパンションまで持っていた人は、相当な値幅を獲れましたが、正直なところ、ここまで持つ根拠がボリンジャーバンドだけでは見当たりません。スクイーズし始めたらトレードを控えるのがセオリーですから。

ルール違反を犯してまでポジションを保留していた人は(他のテクニカルの根拠を予め持っていたならOKですが)、この局面で勝ったとしても、基本的に感情だけのトレードしているだけなので、実際はトレードが下手な人です。

この手の人は、たまたま勝ったことに大喜びして、何も反省しないので、いつまで経っても下手なままです。むしろ、勝ったことを後悔すべきです。

身に覚えのある人は、気を付けましょうね。(僕は過去に身に覚えがあり過ぎて、むしろ思い出したくもないくらいですが)

この様に実際にリアリティを持ってチャートを見ると、一見分かりやすそうな局面でも、教科書通りのトレードをするのは難しいということが分かってもらえたかと思います。


以上、5パターンの解説ですが、この分類の仕方に関して僕は、バカラ村さんのDVD「15時からのFX ボリンジャーバンドとフォーメーション分析」を参考にしています。興味のある方は、どうぞ視聴してみてください。ボリンジャーバンドだけでなく、上位足と共にボリンジャーを見る使い方や、フォーメーション分析、取引時間など、非常に参考になるお話がされてます。

ただ、これが発売された時から見ると、今その解説のままトレードが出来るかどうかは、正直なところ疑問符が残ります。あと、バカラ村さんのお喋りは、あまり上手くありません。

でもまぁ、その辺を差し引いても、ためになるDVDだと思いますよ。下手なトレード本を買うよりは、ね。

ただ、ボリンジャーの解説だけ知りたいならとか、僕のライントレードに活用するためにボリンジャーだけを知りたいなら、僕のブログ解説だけで十分です。観る時間は、トレードの練習と検証に充てた方が良いかと。


さて、解説が長くなってしまいました。書き始めた当初予定していたよりも、かなり長くなってます。

なので、今回は一旦ここでお終いにします。

トレーダーとして、実践的にボリンジャーバンドを用いるための注意事項等は、次回に持ち越すとしましょう。

それじゃあ、また。