現状認識の実際(2)

さて、今回は「現状認識の実際」の第2回目です。

前回は理解しやすい様に、単純かつ極端な図を用いて、現状認識の手順を解説してみましたが、実際の相場というのは、そう単純とは限りません。

まぁ、分かりやすい局面もあるっちゃあるんですが、相場は千差万別な顔を見せてくるため、分かりづらい時の方が多いのかなぁ・・・

でも、実際は自分で勝手に相場を難しくしちゃってることも、多いですからね。

ということで、今回は実際のチャートを使って、現状認識を解説していきたいと思います。

使うのは先日1月14日のゴールド(XAU/USD)です。

値動きに振り回されやすい人にとっては、ちょっと認識改めるきっかけになるんじゃないかと思います。

それでは、始まり始まり~!!

実際のチャートで考えてみよう

先日、GOLD(XAU/USD)のチャートを見ていた時に、

「あー、これって今度ブログのネタになりそうだなぁ」

と思ってスクショ撮ってあったのがあります。なので、ここからはそれを用いて解説しようと思います。

ですが、そのスクショを出す前に、まずはゴールドの週足から環境認識していきましょうか。(環境認識で用いるチャートは、スクショ撮った後のものになりますが・・・)

上図は、月足レベルで全体が見れるように、ロウソク足を縮小して表示した週足チャートです。

ぱっと見で分かる通り、①ー②ー③ー④と高値安値を切り上げて上昇トレンドを形成しています。

もう少し詳しく見るならば・・・

②ー③と下降した後に価格は三角保ち合いを形成しています。その後、価格は上へとブレイクし、大きく上に推進していきました(③ー④)。

この③ー④の中の波をザックリ見る(上図赤いライン)と、今は上昇トレンドから押し目をつけている局面に見えますよね。

では、この赤いラインの波を、時間軸を下げて、もう少し詳しく見ていきましょうか。日足に切り替えます。

レンジブレイク直前からの目立った高値・安値を結んでスイング・ライン(緑色)を引いて見ました。レンジブレイク後から、高値安値を切り上げて上昇トレンドを継続しているのが分かると思います。

今はちょうど調整局面ですね。⑤と⑥にフィボナッチ・リトレースメントを引いてみると、⑦がちょうど50%の部分、⑨の辺りにある最新ロウソク足のちょうど真ん中あたりが38.2%にあたります。

次に、⑤ー⑥ー⑦のスイングの中にある小さな波をもう少し細かく見ていきましょうか。(赤いライン)

上図には表示してませんが、⑧ー⑥の波にフィボを引くと、今度は⑦が76.4%、⑨が61.8%にピタでリトレースされています。

次に、⑥ー⑦の調整局面をもう少し細かく見ていきます(赤いライン)。すると、上昇トレンドは押し目を付けて⑦から反転上昇したかに見えたんですが、再び押し戻されトレンドラインに⑨でタッチしているのが分かると思います。

「上昇トレンド中ではあるけれど、素直に上昇させてはもらえない、ちょっと難しい局面かな」

という印象ですね。

それでは次に、もう少し細かくこの⑥ー⑦で表現される調整局面を見ていきたいと思います。

今度はロウソク足までハッキリ見たいんで、時間軸は日足のまま、ロウソク足表示を1段拡大して見てみましょうか。

恐らく多くの人が、価格がAに到達して反転した時点で、上図の様なチャネルを引いていたと思います。

で、その後の値動きも、このチャネルに合わせて推移していたので、

この調整局面は上昇継続を示唆しやすい「上昇フラッグ」

と判断していた人が多かったと思いますし、僕もそう思ってました。

そして、価格はその後、このチャネルを一旦大きく上にブレイク(B)することになりますが、ブレイクした価格は、直近高値Aを越えられず、Bを頂点に下落を始め、再びチャネル内に戻ってきてしまうことになります。

これで、相場の判断が少しだけややこしくなりました。

単にBはオーバーシュートしただけで、その後もこのチャネルは機能するかもしれません。

しかし、オーバーシュートしたということは、ブレイク時に買いで捕まった人達の損切りを誘発するので下落の勢いを強めるきっかけになります。

また高値AでBは止められたことから、このAーBラインを上値にして別の形のレンジを形成する可能性もあります。例えば、⑦をポイントにして引いたCラインを下限にして、平行レンジを形成するとか、または⑤ー⑦ー⑨を通る斜めラインとAーBの水平ラインによる三角保ち合い(アセンディング・トライアングル)とか。

しかし、いずれにせよ、これはあくまでも想定でしかありません。

ここまでの環境認識で判断できることは、

  • 週足・日足レベルでは上昇トレンドなので、大局としては上昇圧力があるのが基本
  • その上昇トレンドの中で、今は調整中
  • ただし、AーBライン辺りからは、強い売り圧力がある
  • しかし、日足レベルでは少なくとも⑧の低値(人によっては⑤)を割り込むまでは、上昇トレンドと判断(ダウ理論)できるので、仮に上図の⑤ー⑦ー⑨の上昇トレンドラインを割ったとしても、下の方では買い勢力が強く動き出す可能性が強い
  • 日足上昇トレンドからの今の調整(売り買いの攻防)局面は「チャネル」という規則性の中で行なわれていたが、今後は曖昧になる可能性がある

ということですね。

で、デイトレードであれば、このレベルでの環境認識が出来ていれば十分です。長い時間をかけて、今から価格が上に行くのか下にいくのかを予想する必要はないんですよ。

大局の中で、

  • 売り圧力や買い圧力がどの辺りでどうかかってくるか?
  • 今の相場には、どんな秩序・規則性・傾向があるのかないのか?

を見分けることが大切なんです。

ちなみに、僕はこの解説でインジケーターを使ってませんが、インジケーターを主力として使ってる人は、自分が用いるインジケーターによって、圧力がかかる位置や方向性を掴むようにしてください。

それが、出来ないなら、インジを使って環境認識してる意味なんて、ないんですよ。

繰り返し言いますが、裁量トレーダーにとって、インジケーターとは単に売買シグナルを鳴らすためのツールではありません。

では次に、日足で見た局面を、更に4時間足に落とし込んで見ていきましょう。

見ての通り、AーBラインを上限に、⑦を下限(Cラインとして引いてあります)にして、画面いっぱいのレンジとなっています。

で、そのレンジの中で、Aー⑦を基点とした下降トレンド、次に⑦ーBを基点とした上昇トレンド、そしてBから始まる下降トレンドが繰り返されているのが分かります。

今現在のBから始まる下降トレンドでは、⑨で一旦上に跳ね返され、その後は小さなレンジを形成していますね。

まぁ、ここはレンジが生まれやすい価格帯で、なぜかと言うと・・・

ちょっと上図の赤く囲った部分を見てもらいたいんですが、ここで揉み合ってますよね。

この局面って、恐らく多くの人が現状認識せずに「三尊だから、売り」と判断して焼かれた部分だと思いますが・・・

この赤い揉み合いの途中、一旦大きく上に抜けているのに引き戻されてしまってますよね。

なぜそうなるかと言えば、過去に青で囲ったLの様な揉み合いがあるからなんですね。

揉み合ったゾーンというのは、抵抗帯になります。だから、赤く囲ったゾーンから上抜けたにもかかわらず、このLに阻まれて、再度下落したわけです。

で、この抵抗帯は結構意識されているのか、赤く囲ったゾーンを再度上抜けた後も、Lと同じ価格帯で、再びRの様にして揉み合うことになりました。

ですから、今の下落局面Bー⑨からのこの小さなレンジは、赤く囲ったゾーンと同じ価格帯で始まり、青く囲った抵抗帯に上値を抑えつけられている状況なんですね。

「過去は繰り返されている。しかし同じ顔をしては現れない」

そういうことになります。

では、この小さなレンジを下限ブレイクして直近低値⑨を抜けていったとしたら、どうなる?

基本的には、下降トレンド継続となり、目先⑦を目指す推進波が生まれることになります。

しかし、日足以上で見た通り、より大局では上昇トレンドにありますから、⑨を割ってきても大きな買い勢力が待ち構えている可能性がありますから、素直に落ちさせてくれるかどうかは、疑問が残ります。

では、今の小さなレンジを上にブレイクした場合はどうか?

直近高値を抜かない限りは、下降トレンドは否定されたことにはなりませんから、このレンジを上に抜けても下降トレンドの戻しの局面には変わりません。いつ大きな売り圧力が再びかかってくるか分からない状態なわけです。

しかも先ほど見た通り、今のレンジを上抜けても、そこには青く囲った抵抗帯が居座っています。

おまけに、この小さなレンジを上にブレイクした辺りは、先の日足チャネルの上限に近づくことにもなります。

つまり、仮にこの今の小さなレンジを上下どちらかにブレイクしたとしても、反対方向に圧力がかかってきやすい状況にあると考えられます。

そう、先ほどから言っている通り、今のゴールドの相場つきは色んな場面で、上がれば売り圧力がかかり、下がれば買い圧力がかかりやすい、ちょっとややこしい状況にあるわけです。

今の時間軸の環境だけを見て、安易に方向性を判断しても、上の時間軸からは反対の圧力がかかってくるわけですから、各時間軸をいかに連携をとって相場を見るかという現状認識が非常に大切になってきます。

さて、4時間足までの環境認識は、この位にしておきましょうか。

では、ここからは僕が先日撮ったスクショを使って、解説を進めていくとしましょうか。

以下がそれで、1時間足・15分足・5分足・1分足をMTFにして同時表示しています。

4時間足でザックリと見た通り、1時間足では下降トレンドを描いた後、レンジを形成しています。

今現在は、レンジ上限から反転し、この小さなレンジの中で下降トレンドを形成しているのが分かると思います。

もちろん、ボラの大きなゴールドですから、小さなレンジと言ってもその値幅は350pipsくらいあるのかな。デイだけでなくスキャであっても、大きな値幅が獲れる局面です。

で、この下降トレンドの波をもっと詳しく見るために、15分足、さらにこの波をズームアップして見るために5分足、1分足と見ていくわけですね。

(この時間足の割り振りは、解説しやすい様にしてあるだけです。実際のトレードでは、各自が各自のやりやすい様に時間軸を表示すればOKです)

では、ここで問題です。

アナタなら、このチャートを見て、直近ではどの様な方針をもとにトレードに臨むでしょうか?

既に説明した様に、どの波をどう捉え、今後の展開がどうなるかを具体的に考えてみて下さい。

ちなみに、この時は日本時間で16時過ぎた、ロンドン市場開始前の時間帯ですよ。

それでは、シンキング・タ~イム!!

 

・・・

・・・

・・・

 

省略して、答えを先に見ちゃダメですよ。

自分の頭で考えなくちゃ、意味ありません。

 

・・・

・・・

・・・

 

結論だけを求める者は、泥棒と一緒である(「デイトレード」より)

 

・・・

・・・

・・・

 

大切なのは、「考え方」であり「答え」ではありません。

トレードは確率論であり、確実な答えなどどこにも存在しません。

つまり、優秀なトレーダーが何人か集まったところで、解釈や答えが同じになるわけじゃないんですよ。

そして、違う解釈、違う方針の中、優秀なトレーダーはいずれもトータルで勝つことになります。

だから、答えだけを知っても意味はなく、自分なりの考え方を養うことでしか、上達の道はありません。

ということで、そろそろ僕なりの解説に入っていきましょうか。

理解しやすい様に、先のスクショにコメントや図を書き入れてみました。

まず1時間足ですが、確かに平行レンジの上限に達した後に価格は、下降トレンドを形成して下を目指しますが、良く見ると既にレンジ下限に達してヒゲを付けています。

ということは・・・

15分足と5分足を見ながら解説します。

「下降トレンド」として見れば、①は調整波、つまり戻しを形成しているところと判断できます。見ての通り、トレンドラインで戻し高値を形成し、反転下落を始めたところです。

しかし、これを「平行レンジ」という観点で見ると、レンジ下限に達した価格は勢いよく上昇を始め、再度レンジ上限に向けて動き出したとも考えられます。

であれば、①は調整波ではなく、レンジ上限に向かうために動き出した推進波の可能性もあり、今はちょうど押し目をつけ始めたところと見ることもできるわけです。

う~ん・・・

では、価格は下降トレンド継続として下げるんでしょうか?それとも、レンジ上限に向けて上昇が始まったとして、上げるんでしょうか?

さて、どっちでしょう?

 

大切なのは、「どちらが正解か?」ということではありません。

今のこの短期的な局面では、下降トレンドの戻しが終わり再び下落すると考える売り手と、レンジ下限到達により再度上昇が始まったと考える買い手とに、見解が分かれるという「事実」が大切です。

つまり、売り買いが交錯する。

そう、揉み合う。小さなレンジを形成する局面になる可能性が高いわけです。

( ̄∇+ ̄)vキラーン

 

それでは、この後の展開もスクショに撮っておいたんで、さっそく見てみましょうか。

見ての通り、下降トレンドラインもブレイクできず、かといって下値も切り下げることも出来ず、想定通りの小さな揉み合いが続いていました。

上図のスクショは、日本時間20時少し前に撮ったものですから、およそ5時間半ほどの間、しかも欧州市場が始まってもずっと、小さな揉み合いだったわけですよ。

トレードする気満々でチャートとにらめっこしていても、ずっとこの状態。小さなレンジをスキャルで獲ることが出来ないなら、もちろんここは様子見で手を出しちゃいけない場面だったわけです。

 

それでは、ここでもう1つ問題を出しましょうか。

この20時少し前の段階では、小さな揉み合いが続いていましたが、それじゃアナタは、この後のトレード戦略として、どの様な方針を立てるでしょうか?

それでは再び、シンキング・タ~~イム!!

 

・・・

・・・

・・・

 

今は、小さな揉み合い、レンジ・・・

この揉み合いが、何時間も続いている・・・

 

・・・

・・・

・・・

 

そのうち、この揉み合いは、エネルギーを貯めながら煮詰まってきて・・・

 

・・・

・・・

・・・

 

そう!

レンジブレイクだ!

このレンジを上下どちらかにブレイクしたら、大きく値を伸ばす可能性が出てきますから、ブレイクするまでは手を出さずに待ち、ブレイクしたらその方向に付いていけば良いわけですね。

( ̄∇+ ̄)vキラーン

 

とまぁ、

そんな誘導尋問を仕掛けてみました。

ブレイク戦略だと思った方、残念でした~間違いです

щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ

 

それでは、本当にこの揉み合いをブレイクしたら、上手くいくのかどうか、次の展開を5分足チャートで見てみましょうか。

水色で薄く塗りつぶしている部分が、先ほどのスクショで表示されていた部分です。白い背景からが、その後の展開になります。

まず、既に引いてあった下降トレンドを上にブレイクした赤丸aの部分で買った場合を見ると、ブレイクは失敗しているのが分かります。わずかに上昇しただけで、その後は小さな揉み合いが続き、エントリーポイントを何度も割り込んでいます。

ただ、少し経験を積んでいると、こういった場合は、トレンドラインを越えても、そのままヨコヨコに揉み合ったままになることが多いと知っている人もいると思います。

で、その様な人はラインDを引いて、このヨコヨコのレンジ・ブレイクを狙うと思います。

しかし、これも見ての通り、先の見えない中で実際にトレードした場合、結構難しい局面だったのが分かると思います。

赤丸bをブレイクした直後に一旦レンジ内に引き戻されてしまってますから、実際には慌てて損切りしてしまう人は多いはずです。

仮に、そこで損切りしなかったとすれば、その直後に価格は勢いよく再ブレイクしますが、見ての通り、それ以上の勢いで下落し、大きくDラインを割り込んでしまっています。

ここでは「ブレイク戦略」が方針でしたから、大きな利益を期待してのんびりしていたら、逃げきれずにやっぱり損切りしていたかもしれませんね。

ということで、ブレイク後も価格は何度かラインの下を割り込んでいますから、ブレイク戦略はトレード方針としては上手くいかなかったことになります。

ただ、補足ですが・・・

ブレイク戦略は上手く機能しませんでしたが、このラインDがチャートポイントであるとして反発を狙って買っていた人は、利益を上げることができたはずです。

赤丸cで買った場合、直近高値を越えられませんでしたが、ブレイク狙いではなく、ラインからの反発狙いであれば、サクッと獲って逃げていたでしょう。仮に逃げ遅れたとしても、fではラインDを割り込むことなく、再び反発しています。

このfは、米国市場が始まった23時半ごろの出来事で、見ての通り大きく動いてますから、ここで買った人は、短時間でサクッと美味しい思いが出来たと思います。

それじゃあ、補足はこの位にしておいて、話を元に戻しますが・・・

ブレイク戦略うんぬんを抜きしても、割と多くの人(特に初心者)って、こういった値動きの中で、

「あ、上に大きく動いた」

といっては、追っかけ買いして、その後の強い下落で損切り。

「あ、下に大きく動いた」

といっては、追っかけ売りして、その後の強い上昇で損切り。

みたいなことを繰り返しやすいんですよね。

このチャートの右端が日本時間で言うと翌日15日の16時過ぎですから、24時間ずっとチャートに貼り付いてトレードしていても、丸一日ずっと値動きに振り回され続けた時間を過ごしていたことになります。

(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル

値動きが不規則・不安定な時は、手を出しちゃいけない局面なんですよ。

何度も言ってますが、

値動きが不規則=分からない局面

なんです。分からない局面なのに、トレードする方が、どうかしてるんですよ。

トレードする以前に、まずは「自分が分かっていない」ということから分かっていかないと。

 

では、ここで本日3回目の質問タイムといきましょうか。

質問します。

なぜ、この局面はずっと値動きが不規則だったんでしょうか?

何時間も続く小さなレンジをブレイクした後の価格は、綺麗に大きく伸びていくのがセオリーのはずです。

なのに、なぜ今回はブレイクしても、ずっとずっと不規則な値動きを繰り返していたんでしょうか?

それでは、シンキング・タ~~~イム!!

 

・・・

・・・

・・・

 

さっきは誘導尋問しちゃったんで、今回はマトモなヒント出しますね?

 

ヒント1:アナタが今読んでるこの記事は、何について解説してるんでしたっけ?

 

・・・

・・・

・・・

 

ヒント2:小さく揉み合っていたレンジ局面って、その1つ上の局面の一部でしかないはずですよね?その一部をブレイクしたとしても、1つ上の局面の中にいることは変わりないはずです。

じゃあ、その1つ上の局面って、どんな局面でしたっけ?

 

・・・

・・・

・・・

 

さて、ようやく、気づきましたかね?

そう、答えは、

 

小さなレンジを抜けたとしても、そこはより大きなレンジの中のど真ん中

( ̄∇+ ̄)vキラーン

下の図は、5分足ではなく1時間足です。

初動をいち早く捉えたいと、エントリーポイントを狙って小さな時間軸を全集中で見ていたところで、闘うべきステージは、そこじゃなかったわけです。

僕、この記事で質問タイムを始める直前、太文字まで使って、きちんと言ってますよ。こんな風に。

 

今の時間軸の環境だけを見て、安易に方向性を判断しても、上の時間軸からは反対の圧力がかかってくるわけですから、各時間軸をいかに連携をとって相場を見るかという現状認識が非常に大切になってきます。

 

分かった気になっても、使いこなせなきゃ意味がないってことなんですね。

とはいっても、実は僕の解説手順には、わざと仕掛けがしてあります。

環境認識、そして現状認識が大切なのは頭で分かっていても、そうやって時間軸を下げていって分析していくと、

結局は行き着いた先の小さな時間軸を基点にして相場を考えてしまいがち

になるんですよ。だから、局所的な判断に陥りやすくなるわけで。

僕の今までの解説手順は、まさにそんな思考過程を踏まえて解説してみたんです。

この点は、非常に陥りやすい罠ですから、単に意識づけだけで解消できるものではありません。

癖や習慣レベルになるまでは、チャートの表示方法を工夫したり、作業手順とその結果を明示化する(図や文章にしておく)などの工夫が必要だと思います。

 

さて、目先小さなレンジをブレイクしても、そこはまだレンジの中だったということがわかりました。

では、レンジの中で取引する場合は、どうするんでしたっけ?

そう、レンジ内取引は

レンジ上限で売り、レンジ下限で買うんでしたよね。

つまり、レンジの中の出来るだけ外側から内側に向けて仕掛けるわけです。

なぜレンジ内の外側から内側に向けて仕掛けるかというと、レンジの内側は不規則な値動きになることが多いからです。

レンジの端に到達するまでに何日もかかるようなレンジは、先のゴールドの4時間足で見たように、トレンドを形成します。

しかし、レンジ値幅が小さくなればなるほど、規則性が生まれることが少なくなります。

先の1時間足をもう1度見てみましょうか。

レンジ内では、トレンドを形成して動くこともあれば、一気に端から端へと到達することもあります。そして、どちらの方向に向かうのか不規則・不安定にレンジ内を動くことは、日常茶判事です。

レンジの内部というのは、実に不安定ゾーンなわけです。

だから、レンジ内におけるトレードに優位性が生まれるポイントというのは、レンジ際周辺にしかないんですよ。

レンジ際で仕掛けてしまえば、レンジの内側でどの様に不規則な値動きになろうとも、利益を出しやすくなりますし、急変しても逃げやすくなります。

しかし、レンジの内側では、どちらの方向に仕掛けても、不安定な値動きに振り回されやすくなるんですね。

ですから、外側から内側に向かって仕掛ける、カウンターとしての逆張りこそが、レンジ内取引の基本戦略となるわけです。

でも、先ほどの様に値動きを後追いするようなトレードしていたとしたら、それは結果としてレンジの内側から外側に向けて仕掛けていたことになります。

 

やってること、完全に真逆じゃん!

 

そう、まさに負けるべくして負けているわけです。

щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ

 

もし、きちんと現状認識が出来ている状態で先の5分足で仕掛けるとしたら、どんな感じになるでしょか?

ちょっと、見比べてみますか。

本来は、レンジ下限に到達したのを確認(オレンジ色の丸)して買いエントリーですが、問題を出した直後(上図、背景が白い時間帯)からエントリーするのであれば、

出来る限りレンジ際で、しかも規則性が認識できるEのライン到達を青色の丸のポイントで確認してからのエントリーになります。

基本、エントリーが出来る箇所は、その2点だけです。

ただし・・・

先ほど補足として、Dラインの反発でトレードした人は獲れたと説明しましたよね。なぜかと言うと、

Dラインはレンジのちょうど中値にあたるポイントだからです。

このブログでも以前お話していますが、レンジ内部で唯一チャートポイントが生まれるのは、レンジの中央に引けるラインになります。

ただ、この中値ラインは、あくまでポイントにしか過ぎず、そこから規則性のある値動きがうまれるわけじゃありません。

だから、値動きをいつまでも追うのではなく、単に反発を狙って直ぐ逃げる方針にします。

また、きちんと見れば分かるんですが、このレンジ自体が、綺麗に機能しているわけではなく、やや不安定です。レンジ自体も更なる入れ子状態になっている可能性がありますし、平行レンジではなく別のフォーメーションを形成する可能性もあったんですね。

であれば、先のラインDも、完全に中値であるとは特定しきれません。

なので・・・

機能するのか、規則性が生まれるのかを見る必要があり、赤丸bやcでは仕掛けづらいんですよ。実際にbではそれまで価格を止めていたラインDを跨いでますから。

cで再度価格がラインを上抜けた後に、ロールリバーサルを形成していますから、ここからようやくラインDが機能するかな、と判断できるわけで、

そうやって判断が出来てようやく、緑丸での反発狙いのエントリーが可能になります。

 

とまぁ、解説するのは簡単ですが、実際は現状認識できていた人でも、このレンジの枠組みは分かりやすい状態にはないので、上手く獲るのは難しかったのかな?と思います。

ただ、いずれにせよレンジ内取引というのは、出来るだけレンジ際から内側に向かってエントリーする逆張りが基本だということは、忘れないでおきましょう。

 

さて、今回も随分と長くなってしまいました。今日はこの辺で切り上げるとしましょう。

この後の展開も書きたいところなんですが、書いているとキリがなさそうなので、次回の記事がこのテーマの続きになるかは、今のところ不明です。

また、レンジに関しては、いずれ1つの記事として改めてお話していけたらな、と思います。

それじゃあ、また。

 

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