トレンド転換時の思考と方法論(2)

前回は、トレンド転換時において初心者が陥りやすい思考について、お話しました。

今回は、テクニカルの面に重点を置いてお話しようと思います。

ここで解説するポンド円のトレードは、「エントリーの実際(セットアップの重要性)」で解説したトレードの続きとなります。ご覧になってない方は、予め読んでもらえると理解しやすいかと思います。

それじゃあ、始まり始まり~!

前略、トレンド転換という丘の上より

トレンドが反転する際の値動き

実際のトレード例を挙げて解説する前に、まずは頭に入れておいてもらいたことがあります。それは、トレンド転換する際の一般的な値動きのありかたについてです。

例えば上昇トレンドの場合、今まで続いていたトレンドが、あるポイントに到達した途端に一気に滝が流れるかの様にだだ下がりすることは、滅多にありません。

あるとしたら、一斉に売りを誘発するような衝撃的なニュースが突然舞い込んだとか、商い薄の中に誰かが意図的に仕掛けた場合とか、極稀な例に限られます。(仮想通貨は別)

基本、トレンドが反転する際は、レンジを挟みます。

で、仮にそれがレンジと言える程ではなくとも、上昇トレンドの場合は下がり出しても1,2回は再度上を目指しますし、下降トレンドの場合は上がり出してもやはり1,2回は再度下を試します。

これ、極めて基本的な事なので、シッカリと覚えておいてください。

こういったことも知らずに天井獲りにいくと、

  1. 自分が想定したポイントで天井獲りに売って
  2. その後下がるとウキウキワクワクして
  3. でも再度上昇する姿に顔面蒼白して
  4. 再び下がり出したらホッとして

を繰り返すことになります。

トレンド転換の物語を読もう

では、なぜトレンドがいきなり転換せずに、少なくとも1,2回は高値低値を試すのでしょうか?

値動きの本質を考えてみましょう。

上昇トレンドとは、「下がれば買われ、下がればまた買われる」を繰り返し、買い勢力が勝ち続けている事象です。

逆に下降トレンドとは、「上がれば売られ、上がればまた売られる」を繰り返し、売り勢力が勝ち続けている事象です。

トレンド転換は、この買い勢力と売り勢力の力関係が逆転する現象です。

であれば、上昇トレンドを経て価格がチャートポイントに到達した途端、売り勢力だけが売りまくって、買い勢力は全く買い上がろうとはしなくなるというのは、むしろ不自然です。

売り勢力が力を増してきたとはいえ、買い勢力は下がれば買うわけですから。

しかし、下がれば買う勢力と上がれば売る勢力の力が徐々に拮抗して、ついには逆転していくことで、トレンド転換が行われます。

この勢力争いの拮抗する場面が、長ければ長いほど、長いレンジが形成されます。

この勢力争いが短い場合でも、上昇トレンドで売り込まれたら、少なくとも1,2回は買い勢力が大きく買い上げていくのが普通です。

で、この売り込まれても再度買い上げようとする行為を、テクニカルの世界では「高値を試す」という言い方で表現するんですね。

で、直近高値を越えようと、高値を試すけれども越えきれず1度で息絶え、次に直近低値を割り込む姿を、「ダブル・トップ」と言います。2度の高値試しで息絶えるのが、「トリプル・トップ」です。

さらに言うと、1度目の高値試しでは直近高値をようやく抜きますが大きく抜けず、その直後に大きく売り込まれ、徐々に買い勢力が力を落として売り勢力が力を増す様子を4段階で見せているのが、「三尊(ヘッド・アンド・ショルダー)」なんですね。

なので、トレードを学習する際に、反転パターンを覚えておくのは非常に得策です。パターンを知っていると、相場でのポイントを手早く見つけることが可能になります。

ただ問題なのは、パターンだけを見様見真似に知るだけで、なぜその様なパターンを値動きが形成するのかという理由を知らないと、痛い目にあったりするので注意が必要です。

以前、「反転確認(ダウ理論編その1)」でもお話しましたが、三尊でないものを形だけで三尊だと判断し、「三尊のダマシ」とか言ってる人って、この界隈では結構多いんですよ。

ですから大切なのは、値動きによって描かれる「物語」をチャートから読み取ることです。

「今まで綺麗に上昇トレンドを描いてきたのに、チャートポイントに到達したら大きく売り込まれた。でも、このポイントで買い方が大きく巻き返してきたなぁ・・・。あ、でも直近高値に届く前にまた売り方が大きく売り下げてきたぞ。う~ん・・・。おっ、前回買い方が巻き返したポイントの低値を、ついに売り方が破ってさらに値を下げてきた。勢力争いに決着がついたぞ!」

ってな感じで。

相場が描く波を見ながら、売り方と買い方の戦国物語を読み取っていくことで、僕らはその勝敗を知ることが出来るんですよ。

チャートを見る時は、そんな視点で値動きが織りなす物語を読み取っていく練習をしてみましょう。きっとチャートを見ることが、今まで以上に楽しくなるはずです。

実際のトレードを用いて解説

さて、ここからは実際のトレードを例に用いて、トレンド展開時の考え方やトレードのやり方を解説していくとしましょう。

用いるのは冒頭でもお話した様に、前々回の「エントリーの実際(セットアップの重要性)」で解説したトレードの続きとなります。

それでは、行ってみましょう!

フラクタル構造を理解しよう

下図は、以前解説したポンド円15分足チャートです。

この時のトレードから時間が経っていますから、皆さんご存知の通り、この後も下降トレンドを描きながら相場は下がり続けていきます。

で、トレンド転換に関して僕はここで、分足や1時間足を用いながら解説します。

が、相場はフラクタル構造です。この相場を日足の様な大きな時間軸で見た場合、

ということで、まだトレンドは継続中です。

「今、調整レンジに入ってるのかなぁ?でも、それにしてはこの値動き大きいぞ。う~ん・・・でも高値は止められても低値は切り上げ続けてるから、レンジだとしても下げ切れずに再度上昇していきそうだけど・・・う~ん・・・」

といたレベルの印象でしかなく、トレンド転換には全く至っていません。

なので、ここで解説するのはもっと短い時間軸の中でのトレンド転換についてです。このことは、忘れずにおいてください。

順張り思考の逆張りトレード

もう1度、ポンド円15分足のチャートを見てみましょう。

前々回は、上の赤い丸のところで売りエントリーし、下の赤丸のところでエグジットしたんでしたね。エントリーについては、既に解説済みです。

で、僕はなぜここでエグジットしたのでしょうか?

まずは、それについてお話します。分かりやすい様に、1時間足に切り替えて話を進めていきますね。

まず上昇トレンドの場合、そのトレード方針はトレンド方向への買いエントリー、つまり順張りが原則です。

以前もお話しましたが、ダウ理論ではトレンドが否定されるまではそのトレンドが継続すると判断します。

なので、今回のポンド円のこの上昇トレンドは、確かに大きな時間軸のレベルでは重要なチャートポイントに到達しましたが、上図の段階ではトレンドがまだ否定されていませんから、順張り目線でいくことが大切です。

つまり、この段階でも上昇トレンドが否定されていないのであれば、押し目を付けて反転上昇したところを買っていくのが、基本方針なんですね。

ただし・・・

トレードの腕が上達してくると、一旦押し目をつける際の調整波を狙って、その下降する一波を獲りに行ったり出来る様になります。

で、今回はこの下降する一波(青色の矢印)を獲りに行ったわけなんですよ。

この下降がズルズルと更に下までダダ下がりするなんてことは、順張り思考の観点からも、また先ほどお話したトレンド転換時にはレンジを挟みやすいという観点からも、全く考えちゃいないわけです。

そして、下降する調整波は最初の目標値に達したわけです。ここでサクッと利確しました。だって上昇トレンドは否定されてないわけですから、直ぐに上昇し出すリスクがあるんだもん。

ただ、ここで利確したのには、もう1つ理由があります。

それは、「時間」です。

この時は確か夕方の5時前だったと思います。つまり、欧州時間が既に始まっているわけです。欧州時間では、今までの流れを否定してくる様な値動きになるのは珍しくありません。

つまり、この後全戻しされる可能性だってあるわけなんですよ。

なので、サクッと獲って、再び上昇し出すのを待つのが、最もリスクの少ない方法です。

で、上昇トレンドの順張りトレードであれば、押し目を付けた後に再度上昇し出すポイントを狙って買いエントリーするのがセオリーです。

この後は、上に向かう波が発生するのを待ち構えてエントリーすることになります。

が、しかし・・・

実のところ僕は、このエグジットの後はトレードすることから離れて、別のことをやり出してました。

なぜか?

正直言うと、とりあえず今日は獲っちゃったんで「

もういっかな」

なんて感じだったんですよ。立て続けにトレードするのって、結構疲れますからね。例えそれが、ながらトレードだったとしてもね。

(* ̄∇ ̄*)ゞ テヘッ♪

とは言え、「もういっかな」と思ったのには、別の理由があります。

そう、大切な理由が・・・

そして、それは「波動」です。

BOZ流波動論、再び

先ほどの1時間足のチャートを見て、何か気づきませんでしたか?

このブログの常連さんなら、

「この下降する波動、V字で回復する前の調整波じゃないな」

と気付いたかもしれません。

ただ、BOZ流波動論に関してはその一部しか解説してませんから、もうここで少し解説をしておきますね。

BOZ流波動論を知らない方は、「これがBOZ流!BOZ波動論(1)」を参照してください。

推進波である緑色の矢印で示した波が、B波。それに対して調整する下降波(青色の矢印)の波動の強さを見比べてください。下降波は単なる調整波にしては波動が強いです。

ということは、この下降波はO-2波です。つまり、この後に続くZ波はV字回復して発生する推進波にはならない、ということが想定できるわけです。

図で次の展開の想定を表すなら、

仮に上昇トレンドが継続するにしても、V字回復せずに調整レンジに一旦入る可能性が強いわけです。もちろん、調整レンジとは上図で描いた平行レンジとは限りません。上昇フラッグや三角保ち合いを形成するかもしれません。

また、O波の強さから、上昇トレンドが継続しない可能性も出てきました。なぜなら、B波と比較してもこのO波は、かなり強い波動だからです。

また、前々回説明した様に、O波が発生する前の上昇B波はその直前で波動が弱まってきていました。

さらにここは週足レベルの強いチャートポイント。

であれば、トレンドが反転する展開のシナリオも想定できます。

  • ①の様に、直近高値は届かずに、そのまま下降トレンドを形成してしまう場合
  • ②や③の様に、ダブルトップやトリプルトップを形成するなど、一旦レンジを挟んでから下落を始める場合

もちろん、どの様なレンジになるのかまでは、この段階では分かりませんよ。

ただ、いずれのシナリオにせよ、

ここからV字回復して大きく上昇する推進波が発生する可能性は低く、虎視眈々と買いエントリーのタイミングを狙ったとしても、旨味が薄いわけで。

それどころか、買いエントリーしたら、いつ強い売りが出て叩き落とされるか分からない状況です。ずっとチャートを監視し続けてないと、落ち着かないわけですよ。

そんなの疲れるじゃん。せっかくの休日なんだから、時間は有効に使いたいよ~。

(* ̄∇ ̄*)ゞ テヘッ♪

ということで、僕はトレードを止めて、一旦チャートから離れたわけなんですね。

次の波動を獲りに行く

さて、その後の展開を見てみましょうか。午前0時の辺りの1時間チャート図がこれです。

想定した通りに、上昇していますね。下から買っておいたら、たいしたストレスもなく十分獲れた値幅まで上昇していました。

「あー、トレードしとけば良かったかな」

そんなセリフは、後の祭りです。

一応、参考のために「買うとしら」の解説をしておきましょうか。下図は15分足です。

 

それほど面倒な局面ではありませんね。

切下げラインを引いてそこをブレイクしたところは、ちょうど20SMAを上抜き、また下支えられたところでもありますから、たいしてストレスなくインできたかと。

そのタイミングを逃しても、低値切上げのダブルボトムを形成してから、そのネックライン越えでエントリーです。こちらも200SMAをブレイクした後に下支えられている状況でしたね。

この辺りの局面は、テクニカル・トレーダーにとっては、何かと状況を掴みやすい展開だったと思います。

図には示していませんが、オシレーター使いの人でも、4時間足、1時間足、15分足、5分足共に反転示唆は明確な場面でしたので、きちんとした腕があれば確実に獲れていた場面です。

こういった自分が得意とするテクニカルにおいて、「分かりやすい局面」というのは、出来れば積極的に獲りに行った方が良いです。(僕は遊んでましたが)

獲れる時、つまり根拠強めな時はガンガン攻めて、根拠が薄く迷いがある時は極力トレードしないという心構えが、大切なんじゃないかと。

巷では「安定的な収益」とか言って商売している自称凄腕トレーダーが蔓延ってますが、トレードに安定性を求める方が、むしろどうかしています。

勝負の世界は、良い時もあれば悪い時だってあるのが当たり前です。そんな世界で「安定性」とか求める人間は、そもそもこの世界には向いていないか、全くの見当違いでこの世界に足を踏み入れています。

安定性が欲しいなら、公務員か何かを目指すべきじゃないでしょうか?

さて、もう一度先ほどの1時間足に戻りましょう。

今はちょうど一番上の水平線(週足・日足レベルでのチャートポイント)で止められているところです。

BOZ波動論での判断では、このまま水平線を上抜いていくことはないとの判断でした。ここからレンジ、もしくは下降トレンドを形成するための値動きに入っていくであろうと。

つまり、ここからは価格は下に向かう。

しかもこの時間は、米国時間真っ只中です。値幅を十分に獲れる値動きをしてくれる期待大です。

ということで、売りエントリーの準備です。

先ほども言いましたが、この辺りはテクニカル的に分かりやすい局面です(もちろん、人にもよりますが)。なので、次の展開を見て売りエントリーを仕掛けるのは、それほど難しい話ではありません。

 

と言いたいところなんですが、

 

実は僕、たまの休日を謳歌し過ぎて、この時間もチャート見てませんでした。

(* ̄∇ ̄*)ゞ テヘッ♪

思い出して、慌ててチャートを覗いたのは、午前1時頃。その時の1時間足が下図です。

前の足を陰線の実体で被せてきました。もう売り一択です。出来れば、分足を見ながらもっと早いタイミングで入りたかった・・・というの正直な感想です。

しかし、僕はもう寝る時間です。エントリーは諦めて、次の機会を狙うことにします。

今度こそ、獲りに行く

では、次の展開を15分足チャートで見ていきましょう。一気に先に進みますよ。

非常に分かりやすい展開です。恐らく5分足でトリガー引いた方がやりやすい人の方が多いとは思いますが、解説の都合上、15分足でお話しますね。

翌朝からは、この下降する流れに何度も乗るチャンスがありました。赤丸がそのポイントです。上から順に簡単に説明すると、

  • アセンディング・トライアングル(本来は上に抜けやすい)と、それと同じ軌道にある200SMAを下抜けたポイントA
  • 下降フラッグを形成し上昇し、フィボナッチ・リトレースメント(以下FR)50%及びトライアングル低値に到達確認後の反転したポイントB
  • 下降フラッグを下抜けたポイントC
  • FR50%戻しから反転したポイントD

ただし、ポイントDには注意です。

このポイントDは、重要な水平線(前回僕が利確したポイント)で跳ね返されたものです。そして事前に建てたシナリオでは、この水平線を下値にレンジを形成する可能性を想定していましたよね。

ですから、ポイントDで売りを仕掛けるのはNGなんですよ。

仮にA~Cのポイントで売っていたら、この水平線で一旦利確するか、もしくはレンジになるのか下降が継続するのかを様子を見ながら、いつでも逃げる準備をしておくことが必要になります。

で、何だかんだ言ってますが、実際の僕は朝から仕事でチャートすら見れなかったため、AからCまでのポイントでは入ることが出来ませんでした。

実際にチャートを見れたのが、夜の8時過ぎです。僕が実際にエントリーできたのは、ポイントEとFになります。

ポイントEは、とてもエントリーしやすい局面でした。重要な水平線を抜けた後、直前の下降波からFR61.8%まで戻した直後に再び水平線下まで押し戻されています。迷わずインできました。

で、ここからの下降波から、直近低値レジサポとFR50%が重なるポイントに到達して反転が確認できたFで玉の上乗せです。

利確したのはちょうど日付が変わる頃。重要なポイントとなる水平線に到達したと同時に利確です(青丸)。

ついでなんで、移動平均線を表示した15分足も載せておきますね。青色が20SMA、緑色が75SMA、赤色は200SMAです。

先ほどライン引いて解説したチャートと見比べてみて下さい。トリガーとなるポイントがMAにおいても重なっている箇所が多いので、より強い根拠でエントリー出来たのが分かると思います。

では、ここまでの軌跡を1時間足で振り返っておきましょう。

上図ラインAは、週足レベルで前回高値をつけた重要なポイントです。

このラインに向かって強く上昇してきたわけですが、このラインに到達する辺りから、高値の更新が鈍ってきました。

この波動①を見て、反転する可能性を見つつも、上昇トレンドはまだ否定されていないので、あくまで目線は上に固定しておきます。

①の波から反転するのを確認したら、あくまでこの段階では「上昇トレンド中に下降する調整波」を獲りに行くとして、売りを建て、欲張らずに利確します。これが②の波での判断ですね。

次に②の波動を見て、トレンドをV字回復する際の調整1波ではないと判断。この後の展開は、

  • 上昇トレンドを継続するにしても、調整レンジを形成する
  • 一旦高値を目指すが、レンジ形成もせずに反転下落が始まる
  • レンジ形成後に下方ブレイクして大きな反転下降が始まる

になるであろうと想定。

少なくとも一旦は上に上昇すると判断しているので(実際の僕はこの後トレードしませんでしたが)、この上昇する③の波を獲りに行くことが可能でした。

③の波は、上昇トレンドを継続させる推進波にはならないと判断しているので、③が高値をつけた後は、売りのセットアップです。レンジの可能性を考えて利確するポイントは水平線Cに設定します。

その後、水平線Cを下方ブレイクしたのを確認して、売りで⑤の波を獲りに行きます。Cをブレイクしたことでダブル・トップの完成でもあります。水平線Dは次のチャートポイントになるので、ここでサクッと利確するのが賢明な選択です。

さて、反転していく状況の解説はここまでにしておきましょう。次回は・・・

と思ってたんですが、ちょっとおまけで次の展開もお話しておきましょうか。

実はこの後の僕は、仕事尽くめの予定だったんですが、週明けの13日月曜日は体調を崩してしまったので、大事をとって仕事をお休みしてたんですね。

で、頭ボ~ッとしながらチャートを横目でチラ見してたら、こんな感じになってたんですよ。

只今、下降フラッグ絶賛形成中。

なので、5分足に切り替えて、様子を伺うことに。すると・・・

チャネルを上にブレイクした時は一瞬、

「あれ?」

と思ったんですが、まぁ時間的に商い薄でしょうし、

「オーバーシュートかな?」

ということで様子を見ていたら、案の定チャネル内部に価格が戻っていったんですね。

「そろそろかな」

ということで、トリガーを引く準備。

まずは最初の赤丸のポイントで売りエントリー。

チャネルをブレイクするどころかチャネル上部での売りエントリーですが、今のチャネルが下降フラッグだと判断しているため、この後は下にブレイクするというシナリオです。仮にブレイクできなくとも、薄利で逃げることが可能な位置です。

で、無事に下降フラッグを下抜けた後は、水平線もブレイク。その後にもう一度水平線を試しに上昇しますが、ロールリバーサルしましたね。ここで玉乗せです。

利確目標ですが・・・

この調整レンジであるチャネルは、今までの分足での調整波に比べ、かなり大きいのが分かると思います。

こういった場合は、分足ではなく、もっと上の波に対する調整になるため、分足では判断しません。

で、今回は1時間足で判断しました。

上の時間軸やら何やらで水平線を引いてみたり、斜めラインを引いてみたり、フィボナッチ・リトレースメントやらフィボナッチ・エクスパンションやらを駆使してみたんですが・・・

上図青いラインの価格が濃厚かなと判断。長丁場になる可能性も考慮し、青ラインの少し上に指値を。結果的には、そこでエグジットになりました。ドンピシャとはいきませんでしたけどね。

 

さて、今回のお話はここまでにしておきましょう。トレンド転換時にどの様に考え、どの様にテクニカルを用いるかを、実例をもとに解説してみました。

このブログの常連さんならご存知の通り、ここで解説したトレードは、今まで僕がお話しているテクニカルを使ってトレードしているに過ぎません。

秘密の手法など、どこにも登場してませんよ。

大切なのは、基本的な事柄をいかに有機的に結び付けて、実際のトレードに活かせるかどうかです。

今まで僕がお話してきたテクニカルを実際のトレードに用いるとしたら、こんな感じになるんだよ、ってことが皆さんに伝わったなら、これ幸いです。

知っただけの知識が、生きた知恵、使いこなせる技術になるまで昇華できる様、皆さん、日々の検証と練習に励んでください。

それじゃあ、また。

 

エントリーの実際(スキャル編1)

本来は、前回お話したダウ理論による反転確認の続編を書くべきなんでしょうが、書いてる途中で書く気が失せてきてしまい、

 

全然ブログが更新できねぇ!

ノ( ̄0 ̄;)\オー!!ノー!!!!

 

ということで、今回は趣向を変えていこうかと。

今回お話する内容は、先日トレードしたゴールド(XAU/USD)のスキャルピングの解説です。

スキャルピングやって負け続けてる人って、

元々はデイトレから入って、エントリーすると少しは含み益出るけど結局は損切りで終わったり、たまに勝てた時はチキン利食いするし、目先のちょっとした値動きばかり気になって1分足とかガン見し出したりする結果、

「ひょっとして自分は、デイトレよりスキャの方がむいてるんじゃね?」

って自分に都合の良い解釈してる人ばっかりの様な気がします。

なぜ分かるかって?

そりゃあ、「経験者は語る」だからです。

ということで、

「どんな風に考えて、どうトレードするのか?」

そんな一例をお話することで、多くの人の頭の中にある誤った考え方みたいなのに、少しでも風穴が明けられたらなぁ・・・というつもりでお話していきます。

それでは、はじまりはじまり~!

まずは環境認識

ちょっと、その前に

環境認識する前に、ちょっと確認しておきましょう。

このブログでお話する内容は、基本デイトレです。ただ許容範囲は、数日間ポジションを保有するスイング・トレードからスキャルピングまでと考えています。

で、これから見るチャートは、ゴールド(XAU/USD)の週足です。

では、このブログをご覧の皆さんは、ゴールドの週足で売買する様なトレードをしますか?

週足レベルの、しかもボラティリティの大きなゴールドの「ちょっとの誤差」は「巨大な値幅」です。

普通、しないですよね。少なくとも、僕はやりません。

ですから、週足を見て売買方針を決めることはありません。

あくまで環境認識のみ、つまり今相場がどの様な環境にあるのか?どの様な規則性が見出せるのか?を把握するためだけに、ゴールドの週足を見ます。

この点、勘違いしない様にしておきましょう。

いざ、環境認識

ということで、まずは環境認識から。

下図はゴールドの1週間足ですが・・・

まぁ、ザックリと見ても、上昇トレンドが続いた後、今はレンジだってことが分かると思います。

で、このレンジは形成過程なので、平行レンジなのか、上限は平行で下限は下値を切り上げていくレンジなのかは、断定できません。

もちろん、断定する必要もないんですが、でもまぁ、下値を2,3回試していますから、平行レンジの可能性が強いかな、くらいの認識でOKなんじゃないかと。

ただし、この段階で僕が皆さんにお話しておいた方が良いかな、と思うのは、このレンジの内部構造。

以前にお話したことがあると思いますが、レンジというのは原則として、そのレンジの際にしか優位性はありません。

教科書的なレンジな解説だと、簡易化された値動きなので、

上図の様に、レンジ下限からレンジ上限へと値動きは一気に進み、上限に到達したら次はレンジ下限に向かって値動きが一気に進む様に描かれます。

しかし、実際のレンジ内の値動きというのは、そんなに単純なものではありません。上下に激しく揺れながらようやく上限から下限に到達したり、下限に到達後に上昇したと思ったら再び下値を試してみたり、到達しそうなところで再び踵を返してみたりだとか、不規則な値動きが繰り返されるんですよ。

もう一度チャートを見直して見ても、やっぱりレンジ内ではそんな値動きですよね。

なので、実際のレンジでの売買ポイントは、

レンジ際にしか売買ポイントがないわけです。

レンジ際から離れた中途半端な位置でエントリーしても、値動きは不規則に動くので、

「買えば下がるし、売れば上がる。損切りしたら元の方向へと逆戻り」

という勝てないトレーダーあるあるが頻発します。

じゃあ、今はどこに価格があるのかと言えば・・・

際どころか、レンジの真っただ中にいるわけで。正直この段階では、手を出しづらい位置にいるんですね。

ですから、この週足を見た限りでは、

「値動きは不規則な環境下にある」

と判断することになります。


レンジの内部構造に関しては、実は解説する内容がもっとあります。

例えば、レンジ際ほどではありませんが、レンジ中値にも優位性があるというお話は、以前もしたことがあると思います。

で、今回の週足チャートにもそのレンジ中値にラインを引いて見ると、

見ての通り、やはり意識されている値動きになっています。

しかし、今回はこれらについての解説は省略します。理由は、今回のお話の主旨が、レンジ解説なのではなく、スキャルピングの1例紹介だからです。

でもまぁ、省略しても今回のトレードには何ら問題はありませんし、分析を複雑にしたからといってトレードが上手くいくわけでもありません。

むしろ「週足の値動きは不規則」として、シンプルに判断しておくことの方が、リアルにトレードをする人にとっては、吉と出ることが多いと思います。


それでは、徐々に時間軸を下げていって、現状認識していくとしましょうか。

現状認識

日足

では、週足レベルにおけるレンジ相場を、日足で拡大して見るとどの様な値動きになってるかを覗いてみましょう。

週足で認識したレンジの上限下限が赤い太線、レンジ中値を黒の太線にしてあります。

ではまず、日足直近の値動き(薄青色で囲った丸部分)を見てみましょか。

価格は、順調に下降している様に見えますよね。今現在は、レンジ中値より下のブロックに突入しています。中値を下抜けた後、一旦上昇していますが、中値付近で止められている印象です。ぱっと見で言えば、下降トレンド中の絶好の戻り売りのタイミングかの様に見えます。

しかし、週足で確認した通り、値動きは不規則に動きやすい環境にあるのが現状です。

なので、今の値動きが、このまま素直に下げてくれるかは謎です。

さらには、この図のオレンジ色の丸に注目してみましょう。徐々に低値を切り上げてきていますよね。青丸で囲った下降する値動きも、切り上げた直近低値を下抜けることは出来ず、大きく跳ね返されています。

下の方では、買い上がる勢力が存在すると考えるべきでしょう。

また、波の強弱にも少し注目して見ましょう。下降する波動に対して、下値から仲値に向かって上昇する波動は、負けないくらいの勢いで返してきています。

であれば、今の値動きを見て、素直に下へと再び落ちだすなんてのは、疑問視した方が妥当かもしれません。

ではここで、ちょっと価格付近に数本のラインを引いてみます。

見ての通り、現在の価格は水平線と水平線のちょうど真ん中あたりに位置しています。

う~ん・・・これ、仮に下に向かうにしても、少なくとも一旦は直下の水平線に遮られる可能性がありますよねぇ・・・ひょとしたら揉み合うかなぁ・・・・

いずれにせよ、この日足の段階では、想像の域を脱しません。もう少し詳細を見ていきたいので、時間軸を4時間足に下げて観察しいきましょう。

(ちなみに、ここで引いた水平線は今回のトレードには使わないので、チャート画像が見やすくなる様に、4時間足以下のチャート図には表示させていませんのであしからず)

4時間足

日足チャートで見た青丸部分の値動きを4時間足でもう少し詳しく見ていくと、こんな感じになります。

下降チャネルという規則性の中で下降を続けた後、上にブレイクして今度は上昇チャネルを形成。

典型的なパターンで言えば、この上昇チャネルは下降フラッグと判断し、このチャネルを下にブレイクしたところで、再度下降波が発生することになります。

しかも、この上昇チャネル内の最高値は、下降チャネルに対して38.2%戻しです。この戻り高値をつけた後、この上昇チャネルを下にブレイクしたのが、今の局面なわけです。

絶好の売りエントリーのタイミング!

と言いたいところですが、今まで見てきた週足・日足の環境認識、忘れてないですよね?

値動きは不安定の中にいたんでしたよね。なので、トレンドの継続性は常に疑ってかかる必要があります。

また、日足では買い上がる勢力がいて、下値を買い上がっている形跡がありました。ということは、このまま素直に下落が再開すると判断するには、抵抗があります。

え~っとですねぇ・・・

ここで1つ覚えてもらいたいことがあります。

それは、例えば同じ下降トレンドであっても、さらに上の大きな時間軸の環境によって、値動きの勢いや素直さは変わってくるということです。

  • 下降トレンドの中の下降トレンドなのか
  • 上昇トレンドの中の下降トレンドなのか
  • レンジの中の下降トレンドなのか

これらによって、トレンドの長さや勢い、また値動きの素直さは全く違ってくるんですよ。

この点、絶対に忘れないでください。

で、今はレンジの中の下降トレンド、しかもレンジ際ではなくレンジ中央付近の値動きの比較的不安定な位置にあるわけですから、

安易に「今が下降トレンド戻り売りのチャンス」と判断するには、ちょっと怖すぎなんですね。

もちろん、チャネル下限ブレイク直後では、そのタイミングで売ってくる勢力は存在するでしょうから、その時点で売りを仕掛けるなら、妙味はあるでしょう。

しかし、今はブレイクしてから数十時間経っています。順調に下げていますか?

ここではきちんとロウソク足1本1本の動き方に注目します。

まず、チャネル下限をブレイクして陰線を付けます。が、次のロウソク足を見ると、下げ切ることが出来ずに一旦上に向かい、斜めラインに到達した辺りで再度押し下げられます。ただ、押し返しきれずに小さな陽線の実態となっています。

これ見た時点で僕は、

「あぁ、下の時間軸ではレンジ展開」

と判断します。下に行けば買われて下がらず、上に行けば売られて上がらないんですから。

で、その後のロウソク足の動きを見ても同様に、下げたと思ったら買い上げられ、上げたと思ったら売り下げられが続いていますよね。

ただ厄介なのは、この揉み合いの上値低値がキレイに揃っていないという点です。下値も上値もややオーバーシュート気味になっていて、どちらかというと直近では価格を切り上げているのかな、という印象です。

ということで、トレードするには、もう少し細かい値動きを見ていく必要がありそうです。さらに下の時間足を見ていきましょう。

1時間足

さて、ここからは1時間足チャートを見ていくことになるんですが・・・

その前に、2点お話しておくことがあります。

まず1つ目ですが、ここからは「RoundNr」というインジケータを用います。

先日、Twitterでも紹介したので、既にご利用の方もいると思いますが、このインジはキリ番(ラウンドナンバー)に自動的にラインを引いてくれるというものです。

相場というのは、キリ番を意識して売買されることが多いんですね。なので、水平線をわざわざ引かなくとも、キリ番にラインが引いてあれば、それを意識してチャートを見ることが可能なわけです。

設定の仕方ですが、ゴールド(XAU/USD)の場合は、

1つのチャートにこのRoundNrを2つ入れます。100pと50p単位で表示したいので、設定値はそれぞれ「1000」と「500」にします。

ラインの表示の仕方ですが、実際に手動でラインを引いたりもすることもあると思うので、それとは別な表示にしておきましょう。僕の場合は、「1000」に設定した方を濃い目のグレー、「500」に設定した方を薄いグレーにし、両方とも実線ではなく点線表示にしています。

すると、こんな感じに表示されます。(下図は、別の期間のゴールド15分足です)

わざわざラインを引かなくとも、キリ番が意識されて相場が動いているのが分かると思います。

ただ、このキリ番ラインを全ての時間軸に適用すると、大きな時間足ではチャートが横線で溢れかえって見づらくなります。

なので、「1000」に設定した方の表示は1時間足までとし、4時間足以上には表示しない様に設定してください。「500」の方は1時間足でもゴチャゴチャし過ぎるので、表示できるのは15分足以下までで、それ以上は非表示にしておきましょう。

さて、次に2つ目ですが、実はリアルタイムでチャート画像を保存していなかったので、実際にトレードした時よりも時間が経ってしまったチャート図を使います。

しかし、いつものごとく解説に合わせて先の値動きは画像処理して消しておくんですが、先ほどのインジ「RoundNr」が自動的にラインを引いてしまった上に白塗りでロウソク足を消してしまうため、点線表示が途中途切れたりして表示されてしまいます。

点線を後から編集で補足すれば良いんですが、面倒臭いのでそのまま塗り潰したままにします。不細工な画像になるかもですが、その点はご了承ください。

ということで、以上の点を踏まえて、1時間足チャートを見てみましょう。

上昇チャネルを下抜けた後、下げることはなく揉み合っているのがわかりますね。どちらかと言えば価格は切り上がってきている様な印象。

でもまぁ、この段階でトレードを試みようとすれば、想定できるシナリオは様々になるかと。

まず、レンジ想定であれば、青色の枠組みになるのか、オレンジ色の枠組みになるのか?また、その他にもいくつかのパターンが考えられます。

仮に青色の枠組みで値動きが進行するとしても、上図の様に様々なパターンが考えられます。

また、レンジとはならず、上値低値を切り上げてせり上がっていくケースもあるわけで。その場合は、ブレイクしたはずのチャネルラインを上限にしてせり上がってくパターンが結構多くなるわけで。

いずれにせよ、この段階では売りか買いを判断するには早計かなと。

ということで、もう少し様子を見ることにします。

で、1時間後・・・

陰線をつけて終わりました。これ、ちょっと気になる感じですよねぇ。2回高値を試してからの陰線ですし、ひょっとしたらここから下値を試すのかなぁ?ってな感じで。

ということで、5分足で詳細を確認。展開を見守ることにしましょう。

5分足

そう言えば明言してませんでしたが、1時間足を見た時点で、今のところ方向性が明確ではありませんし、東京時間ということもあって、一定の方向性が出にくい側面も考えられます。また、僕は午後からは仕事なんですよ。

ということで、この時点での僕のトレード方針は、超短期的に方向感が出たらエントリーして即逃げるというスキャル一択です。

では、そんなつもりで5分足チャートを覗いてみましょう。

チャート・パターンで見る

直近高値を2回試してから下落していますから、チャート・パターンで言えばこれはダブル・トップに見えます。であれば今は、ネックラインを割り込んで、もう一度ネックラインを試しているところですね。

ここで弾き返されて再度下に行くようであれば、ダブル・トップ完成と言うことで、売りエントリーになります。

ただし、相場を見る場合は複眼的な視点が必要です。この段階で、

「ダブル・トップだ!売ったら儲かる!ワクo( ̄▽ ̄o)(o ̄▽ ̄)oワク」

なんて決めつけは、危険です。

ということで、視点を変えてみましょう。

移動平均線で見る

さっきからずっと表示し続けているのは、ご存知200SMAです。5分足200SMAは1時間足20SMAと比較的似た動きをして、チャートポイントが一致することが多いというのは、僕のブログの読者なら既にご存知でしょう。

今現在の価格は、この200SMAに止められている感を醸し出してるのが分かると思います。

で、この5分足200SMAを過去に辿ってみてください。やっぱり、以前にも何度もこの200SMAは効いてるのが見て取れると思います。

であれば、この200SMAに止められて、再び上に行く可能性は大いにあり得ます。

ラインで見る

次に、チャートに形成する高値・低値に注目して相場の状況を判断してみたいと思います。分かりやすい様にラインを引いてみました。すると、こんな感じ。

まず薄緑色で囲った部分を見てください。揉み合ってますよね。

揉み合っているゾーンが直近であるというのは、この価格帯に侵入しようとする値動きをブロックする機能があります。

なので、ここに侵入するのが難しく、落ちてきても黒ラインFの辺りで止められてしまうんですね。

ということで、今が小さなレンジの中に環境にあると仮定して、ここから再度上に行くとしたら、黒ラインEもしくはDの辺りまでは到達するかな、と僕は考えました。

しかし、もう少し大きな枠組みのレンジとして考えた場合、その上限はオレンジ色ラインA、下限はラインB(伸びたとしてもラインC)です。

なので、ラインDを越えてさらに上に行くなら、次の目標値はラインAとなります。

逆にラインFを割り込み薄緑色のゾーンへの侵入に成功した場合は、やはりBのラインまでは到達しそうです。

ダブル・トップが完成した場合、そのセオリーとして考えても、D-Fと同程度の長さまでは落ちると考えますから、そうなるとやはりラインBまでは到達しそうです。

ということで、今の段階では上に行くのか下に行くのか判断しづらい状況です。

なのでセットアップはとらず、この後の展開を見て、

  • 短期目線で強い買い勢力が生まれたなら、そちらについていく
  • 短期目線で強い売り勢力が生まれたなら、そちらについていく

というスキャルピングの方針を採ることにします。

買った場合の利確第1目標はE、次がD、さらに伸びる様であればAまで引っ張る方針で。売った場合の利確目標はB付近。勢いよく越えていくのであれば、目先Cあたりで利確する方針で。

それでは、その後の展開を5分足チャートで見守っていきましょう。


注意!

今回は5分足を見てラインを引いてますが、基本的に5分足でしか認識できない様なラインは大口市場参加者には意識されないケースが多く、簡単に破られたりしますので、基本やらないでください。

いや、ライン初心者は絶対に止めておけ。


いざ、エントリー!

値動きで判断する

5分足で様子をうかがっていると、こんな感じになりました。

上にも行けず下にも行けないという展開で、ラインFとキリ番の間で揉み合いが続いています。最後のロウソク足も一旦ラインFを越えますが、直ぐに押し上げられ、ラインFの上に収まってしまっています。

結果として、クラスターが出来てビルドアップされている状況なのが分かると思います。ついに、トレードチャンスがやってきたようです。

やったね!( ̄∇+ ̄)vキラーン

(「クラスター」「ビルドアップ」に関して知らない方は、「エントリーポイントの狙い方(3)」をご覧ください)

上向きかけている200SMAに支えられてビルドアップした値動きは、上に向かう可能性が強まってきました。

が、「予想はよそう」です。価格が下に向かう可能性はまだ完全には排除されていないんですから。

なので、あくまで値動きの「結果」を見て判断します。このクラスターを上抜けてキリ番を越えていくなら買い、下抜けてラインFを越えていけば売りです。どちらにでも反応できる様に準備しておくことが大切です。

ということで、次の展開ですが・・・

クラスターを上抜け、一気にせり上がりました。強い買いが入っている様子です。

もう、完全に買いですね。

僕自身は、このクラスターを上抜けた場合、即エントリーしようと考えていたんですが、

正直言うと、他のことやっていて見逃してしまいました。気が付いたのは、この最新の5分足が確定した段階。

ノ( ̄0 ̄;)\オー!!ノー!!!!

でもまぁ、実際のところは嘆く必要はありません。

このまま爆上げするなら素直に諦めて次のチャンスを狙えば良いだけの話ですし、もう一度下を試すならそれに便乗して買えば良いだけです。

トレードにおいてやってはいけないのは、バイ~ンと伸びた先で安易に飛び乗ることです。

特にスキャルピングの場合は、獲得する値幅が小さいため、さらに注意する必要があります。出来るだけ引き付けてエントリーしなくちゃ、小さな利益はより小さくなり、小さな損切りはより大きくなって、勝ちからは遠のいていくんですよ。

ということで、次の展開を見守ります。すると・・・

先ほど、バイ~ンと伸びたロウソク足の次に陰線が出来ました。見れば分かる通り、下へ向かおうとした陰線はキリ番に止められています。

ここで買いエントリーです。

と言いたいところなんですが・・・

実際の僕は、さらにもう一度キリ番を試して割り込む可能性を排除したかったため、次のロウソク足の値動きを観察し、再度キリ番で止められて陽線の実体が生まれるタイミングでエントリーしています。

で、見ての通りその後は陽線をつけ2本前のロウソク足の高値を更新して終わっています。

( ̄∇+ ̄)vキラーン

ということで、まずは利確第一目標のEもしくはDに価格が到達するのを待ち構えます。

すると、次のロウソク足で、

Dにはわずかに到達しませんでしたが、Eはあっさりと抜けました。

スキャルは欲張ったらダメ!

ということで、ここで僕は「利確しようかなぁー」とも思ったんですが、一応ロウソク足の終値がEより上で終わっていたので、「次のロウソク足でEを少しでも割り込んだらその瞬間にエグジットする」と決めて、次の値動きを見守ることに。

すると・・・

Eを割り込むことなく、あっさりと上昇。

次の到達目標はAです。大きな枠のレンジであると仮定した場合、少なくともここで一旦は止められるはずです。

なので、Aにタッチしたと同時に利確する方針で、次の展開を見守ります。

で、上図の通り、見事Aに到達しました。ここでエグジットして、トレード終了です。ポジションの保有時間は約20分でしたので、あまり期待していなかったこの時間帯のトレードにしては、ラッキーな展開でした。

( ̄∇+ ̄)vキラーン

 

ということで、今回の解説はこの辺で終わりにしようと思います。

今回の実際のトレードの解説において気付いてもらいたいことは、やっぱり

秘密の手法なんてのは、これっぽっちも使っちゃいねぇ

ってことです。

今回使ったテクニカルは、一般的に公開されているものばかりです。

大切なのは、そのテクニカルをどう考え、どう使いこなせるのか?

ってことなんですよ。

要するに、それがトレーダーとしての「腕前」になるわけです。

そのことに気づけさえすれば、今まで勝てなかった人でも、勝てる様になる道筋を立てることが出来る様になると思います。

まぁ少なくとも、自称凄腕トレーダーの

「手法公開します」

とかいう営業トークに、

「ぜひお願いします!」

とかいって群がる様な醜態を晒すことはなくなるかと。

 

ということで、腕磨きのための練習と検証、頑張ってください。

それじゃあ、また。

反転確認(ダウ理論編その1)

随分とご無沙汰してました。前回の記事をアップしたのが去年の5月ですから、もう1年近く経ってしまった様です。

仕事が忙しいのもありますが、他にも色々とやりたいことがあったりして、ブログを書くのがついつい後回しになってました。

ということで、久しぶりにブログを更新するわけですが・・・

今回は、僕がエントリーポイントを決める際のロジックの1つである反転確認について、極めて基本的なお話でもしていこうかな、と思います。

それでは、はじまりはじまり~!!

エントリーの考え方(復習)

どの波を獲るのか?

久しぶりの更新ってこともありますから、まずは再確認の意味も込めて、基本的なおさらいから入っていきましょう。

相場において価格は、決して一直線に進むものではなく、ジグザグと波を描いて進んでいきます。

で、それが上昇トレンドの場合、例えばこんな感じになります。

トレンドと同じ方向に進む波(上図緑色の波)を「推進波」と呼び、トレンドとは逆の(正確に言えば「同じ方向に進まない」)波(上図オレンジ色の波)のことを「調整波」と呼ぶんでしたね。

で、例えば下図の様な只今絶賛上昇トレンド中の相場があったとして、

これを見て、

「どこでエントリーしたら良いか?」

を考えるわけですが・・・

勝てない人にありがちなのは、大体2つのパターンに分かれます。

まずは、グングンと上昇している価格を見て

「これを逃したらもったいない!」

と飛び乗ってしまい、しかし買った途端に下がってしまうというパターン。

もう1つのパターンは、爆益を狙って

「ここが天井だ!」

なんて具合に、トレンドの真っただ中で逆張りの売りを仕掛けてしまい、焼かれてしまうケース。

いずれにせよ、こういったトレードをする人の頭の中って、一生懸命分析したり考えてる気になってるけど、実は単に欲望に振り回されてるトレードしかしてないわけです。

щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ

なので、トレードをしようとする場合には、きちんとした方法論をもって臨むことが必要です。

では、具体的にどう考えるかと言うと、

まずは、今上昇している推進波が終わるのを待ち(①)、さらには次の調整波も終わるのを待って(②)から、次の推進波となる波の1辺をトレードによって獲りに行く(③)、

ということを想定してトレードするわけです。

では、次の推進波を獲りに行くとした場合、一体その波のどこで入れば(エントリーすれば)良いのでしょうか?

エントリーのタイミングは?

エントリーポイントを狙うためのロジックと言えば、このブログの常連さんにはもうお馴染みでしょうが、ここでも簡単におさらいをしておきましょう。

上昇トレンドの際、エントリーポイントとする箇所は2箇所でした。

赤丸1は高値を切り上げたポイント、赤丸2は押し目を付けた後に反転上昇を始めたポイントです。

赤丸1でエントリーするのは、テクニカル的には簡単ですが、ダマシも多く、またリスク許容範囲が大きくなります。

逆に赤丸2でエントリーすると、リスク許容量も小さく収益幅も大きくなりますが、テクニカルを使いこなす技術がなければ、むしろリスクは増大します。

で、どちらのポイントでエントリーするかは、各トレーダーの性格やリスク許容量、またテクニカルの腕などによるものなので、どちらを用いても構いませんが、BOZ流では基本的に赤丸2を推奨しています。

ただし、赤丸2のポイントでトリガーを引く場合、そのロジックとして、

  • 到達確認
  • 反転確認

の2つの視点が必要だったんでしたね。

で、今回はその赤丸2のポイントでエントリーする場合の「反転確認」についてお話していくわけです。

(この辺の話について良く知らないって人は、「エントリーポイントの狙い方(1)」でも参照しておいてください)

反転確認とは、想定したポイントに価格が到達した後、そこからきちんと反転したかどうかを確認する作業です。

で、反転確認を行なう際に用いるテクニカルの代表格は、

  • プライスアクション
  • 移動平均線
  • オシレーター

ということでした。

 

ただし、

 

実はまだお話していませんでしたが、それ以前の極めて基本的な話として、絶対に理解しておかなくちゃいけないことがあるんですよ。それは

反転を確認するために、まずはダウ理論で波を見る

ということです。

しかし、実際にはこの極めて基本的なことを全く考慮せずにトレードしてる人って多いんじゃないですかね。

「ダウ理論?ああ、知ってる知ってる」

と言いつつ、単に舐めてかかってるだけで、使いこなすことが出来ない人ばっかりじゃないかと。

 

だから勝てねーんだよ。щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ

 

ということで、チャートに描かれた波をダウ理論で見ていける様に、これから学んでいくことにしましょう。

 

ダウ理論について

反転確認においてダウ理論で必要なこと

ダウ理論とは、

  1. 平均は全ての事象を織り込む
  2. トレンドには3種類ある
  3. 主要トレンドは3段階からなる
  4. 平均は相互に確認されなければならない
  5. トレンドは出来高でも確認されなければならない
  6. トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する

の6つの基本法則からなります。

で、そこには細々としたことが色々と説明されているんですが・・・

「反転確認」という点に絞ってダウ理論で必要なことは、以下の通りになります。

  1. 相場はフラクタル構造
  2. 上昇トレンドの定義は「高値・低値を切り上げ続けること」
  3. 下降トレンドの定義は「高値・低値を切り下げ続けること」
  4. トレンドの定義が崩れるまでトレンドは継続する
  5. トレンドの定義に当てはまらないものは「レンジ」と判断

これを常に意識しながら、というより、もう呼吸をするかのように無意識にチャートの波を見ていく様にする必要があります。

(実はもう1点、「推進波の再開を出来高で確認する」という考え方もあるんですが、FXでは基本的に、株式と違ってリアルタイムでその出来高を確認することが出来ません。なので、これについては省略します)

では次に、以上のポイントを、図を使って具体的に見ていきましょう。

1.相場はフラクタル構造

フラクタルというのは、部分と全体が自己相似となっているもののことを言うんですが・・・

それだけじゃ何言ってるか分からない人も多いと思います。

でもまぁ、ここは数学の勉強をするところじゃないんで、厳密な理解は必要ないと思います。

が、ある程度はフラクタルという構造の意味を知ってもらわないと困るんで、どう説明したら良いか迷うんですが・・・

皆さん、「入れ子」ってご存知ですよね?

大きな箱を開けると、そこには小さな箱が入っていて、その小さな箱を開けると更に小さな箱が入っていて、その箱を開けると更に小さな・・・

ってことが繰り返されるやつのことです。人形で言えば、ロシアのマトリョーシカ人形が有名ですね。

で、「フラクタル」というのは、厳密に言えばそんな入れ子とは違うんですが、その程度の理解でも良いのかな、と。

ただ、もう少しだけ「フラクタル」の意味に近づけて説明するならば、そうですねぇ・・・

例えば、図形Aの一部分(仮にBと呼ぶ)をズームアップして見ると、そのBは図形Aと同じ形になっていて、さらにそのBの一部分(仮にCと呼ぶ)をズームアップして見ると、そのCは図形Aとやっぱり同じになっていて、さらに・・・

が繰り返される構造のことを「フラクタル」と呼ぶわけです。

そして、相場というのもまた、そんなフラクタルな構造で出来ているんですね。

一辺の波の様に見えても、実は複数の小さな波でそれは構成されているわけなんです。

例えば1時間足チャートでは一辺にしか見えない波を、5分足チャートなどでズームアップして見ると、実は複数の波で構成されているというのが分かります。

逆に言えば、1時間足で描かれるジグザグとした波を日足で俯瞰して見ると、一辺の波にしか見えないわけで。

で、僕たちが実際にトレードをする場合に大切なのは、このフラクタル構造を理解し、またそのフラクタル構造を利用してトレードするということです。

例えば、1時間足の波をトレードで獲りに行くとした場合、その1時間足の波の変化を細かく知る必要が出てきます。

その際、5分足などの小さなチャートを使ってズームアップして見て、波の細かい挙動を観察するわけです。そうやって、今トレードをすべきかどうかを判断したり、またエントリーのタイミングを計ったりするんですね。

まぁ、具体的にどの様に観察してトレードするのかは、後ほどたっぷりと説明していきますので、ご安心を。

2.上昇トレンドの定義は「高値・低値」を切り上げ続けること

上昇トレンドとは下図の様に、高値を切り上げ続け、それと同時に低値も切り上げ続ける値動きのことをいいます。

この時の注意点は、高値と低値の切上げは、同時に行われていなければならいということです。

高値は切り上がっているけれども、低値は切り上がらない場合や、その逆で低値は切り上がっていても高値が切り上がっていない場合は、上昇トレンドとは定義されません。

「そんなの分かってるよ」

と思っていても、実際のトレードでチャートと向き合っている時に、常にそれを判断材料にできている人はあまりいないと思うので、侮らない様に。

3.下降トレンドの定義は「高値・低値」を切り下げ続けること

下降トレンドとは下図の様に、高値を切り下げ続け、それと同時に低値も切り下げ続ける値動きのことをいいます。

この時の注意点は、上昇トレンドの時と同じで、高値と低値の切下げは同時に行われてなければならないということです。

高値が切り下げ続けていても低値が切り下げ続けてなかったり、逆に低値が切り下がり続けていても高値は切下げ続けていなければ、それは下降トレンドではありません。

4.トレンドの定義が崩れるまでトレンドは継続する

トレンドはトレンドの定義が崩れるまで継続します。

まぁ、当たり前っちゃ当たり前のことなんですが、このことを逆に言うと、

トレンドの定義が崩れた時点で、トレンドは終了する

ということになります。

例えばこんな感じで。

高値低値を切り上げ続けていた上昇トレンドが低値を切り下げてしまいました。

この段階で、上昇トレンドは終了したと判断します。

 

ただし!

 

だからと言って直ぐに「天井についた!売りだ!」ってことにはならないですからね。

例えば極まれですが、低値を切り下げたと思ったら、それは単なるオーバーシュートでしかなく、直ぐに切り返して高値を更新してトレンドを再開するという展開も考えられます。

また、天井に着いたところで直ぐに下降を一直線に始めることは稀な事例でしかなく、基本的には踵を返して一旦は上に向かいながらレンジを形成し、十分な時間を経てから下降トレンドに転じるということが一般的です。

なので、実際のトレードする場合は、その後の展開を見て判断していくことになります。

では、今度は逆に、高値を切り下げた場合はどうでしょう?

高値低値を切り上げて続けていた上昇トレンドが高値を越えられませんでした。

こういった場合は、上昇トレンドは終了したと判断し・・・

と言いたいところですが、正確に言うとこの場合は、

上昇トレンドが終了するのか継続するのかを様子見することになります。

スイングラインの捉え方が確立している方は、

「もちろん!」

と思うでしょうけど、そうでない方にとっては、この辺がちょっとややこしいかなぁ?

ということで、少し説明しますね。

実は、上昇トレンドの最中に高値を切り上げられなかった場合、その波は今まで基準にして見てきた波よりも構造上1段下の波である可能性があるんですよ。

文章だけだと「???」となると思うので、図で説明します。

今まで上昇トレンドとして追ってきた波は緑色にしてあります。

で、その途中で前回の高値を今回の高値が越えられなかった場合のその波(オレンジ色の波)は、構造的に緑色の波の一段下、つまり緑色の中にある小さな波に相当する可能性があるんですよ。

なので、この場合に注目すべき低値は青色の丸で囲った低値になります。

う~ん・・・これだけじゃ何を言ってるか分からないですかね?

でも、この後に進んだ値動きの結果を見れば、何となく分かると思いますよ。それが下の図です。

上昇トレンド中に高値を一旦切り上げられない場合、実は調整レンジに入ってしまってるだけの場合が結構あります。

上の図で言えば、「上昇フラッグ」という調整レンジを形成しているわけで、この黒の斜めラインで囲った中にある複数の波をまとめて1つの波としてみることになります。

なので、これが形成された場合にみる上昇トレンドの前回低値とは、上図青い丸で囲った部分になるんですね。②の様に、この青丸を割り込んで初めて「上昇トレンドが終了」となるわけです。

なお、上昇フラッグというパターンは上昇継続を示唆するパターンですから、多くの場合①の様に調整レンジを上にブレイクして、上昇トレンドを継続させることになります。

なので、高値を切り下げたからといって、上昇トレンドが終了したという根拠にはならないんですね。

以上が、上昇トレンドが崩れる際の判断の基本です。

面倒なので、下降トレンドの場合の図による解説は省略しますが、理屈は上昇トレンドも下降トレンドも同じです。

  • 下降トレンド中に高値を切り上げてしまったら、下降トレンドは(少なくとも一旦)終了
  • 下降トレンド中に低値を切り上げてきたら、トレンドが終了するのか調整レンジに入るのか一旦様子見

ということになります。

でね、

この視点は「反転確認」を行なう上で、とっても重要ですから、きちんと把握しておいてください。

5.トレンドの定義に当てはまらないものは「レンジ」と判断

レンジについては以前、「相場の局面を考えてみる」でお話していますが、レンジと言えば以下の様なものをイメージすると思います。

ただ、これはレンジとしての一部でしかなく・・・

上図の様な値動きも全てレンジです。

③の様にトータルで見ると上昇している様に見えても、「高値・低値を切り上げ続ける」という定義には当てはまらないので、上昇トレンドではなくレンジに相当します。

で、これも復習ですが、BOZ流では相場の4大局面を

  • 上昇トレンド
  • 下降トレンド
  • レンジ(トレードできるレンジ)
  • 分からない(トレードできないレンジ)

としています。

この場合の「レンジ(トレードできるレンジ)」とは、高値・低値に規則性のある値動きのもの、つまり先ほどの

といった値動きのもののことであり、高値低値に規則性があるため、それを規則性を利用することでトレードが可能な局面のことになります。

しかし、同じレンジであったとしても、

上図の様な高値・低値に規則性を見出せない値動きの場合は、「分からない」局面として、トレードしない方針となるわけです。

だって、規則性がないんだもん。

普通に考えれば、規則性のない局面でトレードできることの方が不思議なんですけどね。欲に目が眩んだ人間は、そんな当たり前のことも分からないわけで。

なので、チャートを見る場合は、値動きの高値と低値がどの様に推移しているのかをきちんと見るクセをつけておかないと、実際のトレードで上手く立ち回ることが難しくなってきます。

 

さて、反転確認が出来る様になるためのダウ理論の基礎知識の解説は以上です。

次からは、僕らがトレードする際に、ダウ理論を使ってどの様に反転確認するのかを、具体的にお話していこうと思います。

ダウ理論による反転確認

まずはどの時間軸の波を捉えるのかを決めよう

既に説明した通り、相場はフラクタル構造なので、日足チャート1辺の波の中には4時間足や1時間足の複数の波があり、1時間足の1辺の波の中には分足の波が複数存在します。

なので、自分がトレードをする際に、どの時間軸のどの波を獲りに行くつもりなのかを明確にするのは、非常に重要です。

つか、基本中の基本な。

勝てない人というのは、目先の値動きばかりが気になって、5分足や1分足をガン見ばかりして、一体自分がどの波を獲りにいこうとしているのか全く頭にありません。

では、どの時間軸の波を獲りに行くべきでしょうか?

もちろんそれは、トレーダーのトレード・スタイルによってマチマチです。

数日から数週間ポジションを保有するトレーダーなら、日足などが基準になることが多いでしょうし、丸1日から数日程度なら4時間足だったりします。

デイトレーダーなら1時間足メインの人が多いんじゃなかな。

もちろん、ボラティリティ等の相場つきによっても、それは変わってきます。普段1時間足をメインしていても、4時間足の方が分かりやすい相場つきの場合は、それをメインに持ってきたりします。

なので、どの時間軸の波を獲りに行くのかを固定するのか臨機応変にするのかは、各トレーダーのスタイルや得手不得手によって変わってくるのが、むしろ当然です。

(ちなみに僕は、臨機応変型です。( ̄∇+ ̄)vキラーン)

ただ、ここからは便宜上、メインとする時間軸を1時間足として解説していきますね。固定して説明した方が、混乱を避けやすいかなぁと思ったので。

では、理解しやすい様に、またしても手書きの図で解説を進めて行きたいと思います。

まずは、下の図の様な上昇トレンドが、1時間足で展開していたとしましょうか。

推進波が終わり、押し(調整)が始まっている様です。

ということで、この調整が終わった後の、次の推進波を狙っていきたいと思います。

まずはエントリーロジックの1つである「到達確認」のための到達ポイントの想定を行ないましょう。するとこんな感じに。

前回高値がレジサポとなる可能性が高く、またこのポイントはフィボ50%、つまり半値押しとなるポイントでもあります。

ここが到達ポイントとなる可能性は大きく、少なくとも一旦買いが入るであろうと想定しました。

で、価格がここまで到達するのかを待ち構えます。

すると・・・

おぉ!今まさに到達しようとしてます。

ここからは、エントリーすべきかどうか、するとしたらどのタイミングでエントリーすべきかを、判断してくことになります。

しかしそのためには、値動きの挙動、波の挙動を細かく観察していく必要があります。

ということで、ここでズームアップ!

下位足である5分足チャートを見て、この想定ポイントの挙動を詳しく見ていくことにしましょう。

下位足でズームアップして観察しよう

メイン時間足である1時間足がチャートポイントに近づいてきたので、これからはその価格の挙動を詳しく見るために、下位足である5分足で波の動きを観察していきます。

もちろん、この「5分足」というのも解説における便宜上のものです。必ず5分足でなければいけないというわけではありませんからね。

(ただまぁ、上位足が1時間足の場合、下位足は5分足の方が相性が良いことが多いのは、確かですけど)

で、その前に1つ、確認しておきますが・・・

相場がフラクタル構造であることから、

  • 上位足の推進波を、下位足でズームアップしてみた場合、それは「上昇トレンド」
  • 上位足の調整波を、下位足でズームアップしてみた場合、それは「下降トレンド」

となります。

つまり、メイン時間軸を1時間足として1時間足の上昇トレンドを見た場合、

  • 1時間足の推進波を5分足で見ると、それは上昇トレンド
  • 1時間足の調整波を5分足で見ると、それは下降トレンド

となるわけです。

では、このことを頭に入れておきながら、1時間足の調整波を5分足チャートで見ていくことにしましょう。

先ほどの1時間足はこんな感じの場面でした。

で、この下降する調整波の局面を5分足でみると、以下の様な感じになります。

では、このままチャートポイントとなる到達想定ポイント付近で価格がどう振る舞うかを観察していくことにしましょう。

すると、下図の様になりました。

ややオーバーシュート気味でラインをわずかに抜けましたが、その後はもう一度戻ってきています。買いが入ってますねぇ。

この後の展開を見守ることにします。

が、ここでさらに解説を差し込みます。

「展開を見守る」

っていってますが、それはどの様な展開を想定して見守るということなんでしょうか?

そもそも、僕らが狙っているエントリーポイントというは、1時間足でいうと、

上図赤丸2のポイントでした。

想定した到達ポイントに達した後に反転上昇が確定したポイントですね。

で、それはつまり、1時間足上昇トレンドにおける調整波が終了し、再び推進波が発生したポイントのことです。

つまり反転確認とは、調整波が終了して再び推進波が発生したことを確認する作業なんですよ。

で、その反転上昇するかどうかを詳しく見るために、下位足である5分足にズームアップして見ることにしたわけですが、

  • 1時間足の推進波を5分足で見ると、それは上昇トレンド
  • 1時間足の調整波を5分足で見ると、それは下降トレンド

だったわけですから、

1時間足上昇トレンドの調整下降から再度上昇に転じる反転ポイントとは、5分足下降トレンドが終了し、次に上昇トレンドが発生したポイントのこと

になります。

ということはつまり、

ダウ理論による反転確認とは、メイン時間軸の中にあるさらに小さな波(下位時間軸の波)を見て、トレンドが転換する様子を確認するということ

なんですよ。

このことは、キッチリと理解しておいてください。

で、話を元に戻しましょう。そんな5分足下降トレンドが、想定していた到達ポイントに到達したんでしたね。

で、ここから僕らが観察すべきことは、「反転確認」。つまり、

  • 下降トレンドが終了したことを確認し
  • さらに上昇トレドが始まったことを確認する

ということになります。

そして、その上昇トレンドが発生したタイミングでエントリーするわけです。

もちろん、下降トレンドが終了せずに続いた場合は、エントリーを諦め、次の到達想定ポイントに価格が到達するのを待ち構えることになります。

では、この後の展開をいくつかのパターン別にして解説していきましょうか。

すんなりと前回高値を越えた場合

まずは、到達確認後に下降トレンド中だった前回高値を越えたパターンを考えてみましょう。

上図の通り、すんなりと前回高値を切り上げました。

これによって、下降トレンドの「高値・低値を切り下げ続ける」という定義が崩れることになり、5分足下降トレンド、つまり1時間足下降修正波は少なくとも一旦は終了したと判断することになります。

では、この段階で買いエントリして良いのか?

答えは、NOだぜ!

単に下降トレンドが終了しただけで、上昇トレンドに転じたという根拠はありませんからね。

次に5分足で上昇トレンドがはじまるかどうかを観察します。これが確認出来てはじめて「反転確認が出来た」ということになるわけです。

で、例えば下図の様な感じに進展したとしましょうか。

前回高値Zを抜き、Bの高値をつけた後、価格はCの低値をつけて、再び上昇をはじめているのが分かると思います。

では、この値動きをどう判断していくのか?

まず、到達想定ポイントで付けた低値Aを低値Cが切り上げました。

ということは、上昇トレンドの定義の1つである「低値の切上げ」が完成したわけですから、後は「高値の切上げ」が発生するのを待つだけです。

すると、価格は赤丸yのところで高値Bを抜くことになります。高値が切り上がりました。

この時点で、「高値・低値の切上げ」が完成し、「5分足では上昇トレンドが発生した」と判断できることになります。

つまり1時間足においては、押し(下降修正波)が終わり、反転上昇を開始(推進波の発生)したと判断することになるわけです。

これがダウ理論による反転確認です。

では、実際はどこで買いエントリーを仕掛けたら良いでしょうか?もう1度先ほどの図を見てみましょう。

ダウ理論によって反転確認がとれたのは、高値低値の切上げが完成した(つまり、上昇トレンドが発生した)赤丸yのポイントです。

ですから、赤丸yのポイントで買いエントリーを仕掛けるのが基本となります。

注意点その1

さて、この時点で頭が混乱しちゃった人が出てきたかもしれません。

BOZ流では確か、下図で言うところの

赤丸2のポイントでエントリーするはずだったのに、こっちの図では

赤丸xではなく赤丸yでエントリーしましょう、って矛盾してない?

と思って混乱している人もいるんじゃないでしょうか。

しかし安心してください、穿いてますよ。矛盾はしていません。

よ~く見て下さい。

こちらの画像は、既に上昇トレンドが確定しているうえでのエントリーポイントです。

上昇トレンドが確定しているから、赤丸2のポイントでエントリーしても、そこは推進波のはじまりである可能性が高く、高い勝率が導き出せるわけです。

しかし、下図は

赤丸xのポイントでは、まだ上昇トレンドが発生したとは言えません。単に低値が切り上がっただけでしかないんですね。

低値と高値が両方切り上がって初めて「上昇トレンドが発生した」と言えるわけで、そうであれば赤丸yに来て、ようやく上昇トレンドの発生が確認できるわけなんですよ。

こういったことをおざなりにして、見切り発車で赤丸xで買いエントリーなんかしちゃうと、痛い目にあいがちです。

Cで低値を切り上げたと判断して赤丸xで買ったとしても、Bを越えられず再度下げ始めるなんてことは、ザラにあるんですよ。

もちろん、下降トレンドは(少なくとも一旦は)終了しているので、そのままAの低値を割って再び下降トレンドが直ぐに始まる可能性は低いです

しかし、Cの低値を付けた後にBの高値を越えられない場合、通常はレンジに移行することなります。

上図で言えば、Zが高値ライン、到達想定ポイントが低値ラインとなる平行レンジ(レクタングル・フォーメーション)となるわけです。この上下のラインを越えた低値Aと高値Bは単にオーバーシュートしただけの意味しか持たないんですね。

にもかかわらず、赤丸xで買ってしまった場合は、そのレンジ高値で買ってしまったことになり、含み損を抱え続ける時間をたっぷり味合わされることになり、たまらず損切りなんてことも十分あり得るわけです。

ですから、エントリーポイントは、高値Bを越えて上昇トレンド発生が確定した赤丸yのポイントで行なうことが基本となります。

注意点その2

先ほどの画像をもう一度見てみましょう。

気付いた人も多いと思いますが、この反転上昇の形、実は逆三尊(ヘッド・アンド・ショルダー・ボトム)です。

要するに、三尊というのはダウ理論上トレンド転換した際の1つのパターンでしかないということなんですね。

ところが最近、こういった値動きの原理原則を踏まえずに、闇雲に三尊を崇める人が増えている気がします。

しかもこの手の人たちの多くが、三尊でのエントリーポイントであるネック割れ(上の図で言えば赤丸y)で入るのではなく、三尊の右肩(上の図で言えば赤丸x)で入ろうとしたがります。

で、上手くいかずに焼かれてしまったりするんですね。

三尊というのはチャートパターンです。右肩が出来た時点ではまだ三尊は完成してないんですよ。ネック割れして初めて「三尊」が出現するわけです。

なぜ、基本通りにやらないんでしょうか?

「急いては事を仕損じる」

実力も無いのに、分析した気になっても、それは欲望に振り回されただけの愚かな姿でしかありません。浅はかな企みは、身を亡ぼすだけです。

注意点その3

三尊の話が出たんで、ちょっとそれに関連させて話を続けます。

次の画像を見てください。

いずれも三尊ですが、この三尊の完成を待たずに赤丸の様な右肩でエントリーした場合、結果的に三尊が完成する可能性は、それぞれ違っています。

だって、山と谷の高値低値の関係性が、いずれも違ってるんだもん。

解説は省きますが、赤丸のポイントで入った後に三尊が完成する可能性が最も高いのは②で、最も低いのは③です。

なので先ほど、

エントリーは上手赤丸yで入るべきで、赤丸xで入るべきではないと解説しましたが、このパターンの場合は、赤丸xで入っても成功する確率は高くなります。

ただ、この赤丸xで入るには、波動の強弱や想定した到達ポイントの強さなど、その他の要素を加味しての判断が必要です。

なので、こういったポイントで入ろうとするのは、中級者以上の実力が必要になります。まだ上手く勝てない様な人が入って良いポイントではないんですね。

なので、先ほども言いましたが大切な事なので、もう一度言います。

「急いては事を仕損じる」

実力も無いのに、分析した気になっても、それは欲望に振り回されただけの愚かな姿でしかありません。浅はかな企みは、身を亡ぼすだけです。

では、次に前回の高値を越えられなかったケースを考えてみましょう。

前回の高値を越えられなかった場合

まずは、下降トレンド中だった前回高値までは上昇するも、そこを越えられずに再び下がり出した場合を考えてみましょう。

上図は5分足下降トレンド中の価格は到達想定ポイントAに達した後に上昇し、前回高値Zに到達するも底を越えられず高値Bを付けて再び下落を始めた場面です。

高値ZをBは越えられなかったため、下降トレンドは否定されてはいません。

なので、このまま下降トレンドが継続し、

上図の様に低値Aを切り下げていく可能性があります。

ただ、到達想定ポイントで一旦反発して前回高値Zまで価格が上昇したということは、それは強い買いが入っているという証でもあるわけです。

そのため、このケースでは多くの場合、

上図の様にレンジを形成します(ただし、レンジの形は様々です)。

なので、例えばこのレンジを下抜けた場合は5分足下降トレンドが継続中(つまり1時間足での押しはまだ継続中)だと判断し、次の到達想定ポイントに価格が到達するのを待ち構えることになります。

逆にこのレンジを上にブレイクアウトした場合は、ロールリバーサルを確認できた上図赤丸のポイントで反転上昇が開始(つまり1時間足では押し目を付けて上昇推進波が再開)したと判断し、買いエントリーを行なうことになります。

ただし!

ウッカリしてました。この記事は「ダウ理論による反転確認」の解説でした。

なので、ダウ理論の視点からの反転確認で解説し直すと・・・

1時間足上昇トレンドが押し目を付けて反転上昇する(反転確認)ということは、5分足下降トレンドが終了し、次に5分足上昇トレンドが発生することを確認するということになるんでしたね。

なので、上図で言えば、価格が5分足下降トレンド高値Zの値を越えた時点で、下降トレンドの定義は崩れ、下降トレンドは終了したと判断します。

では、次に上昇トレンドが発生するかどうかを見守ることにしましょう。

すると、価格は高値Zを越えた後に高値Dを付け、次に低値Eをつけます。

この時点で低値Eは低値Cを「切り上げた」ことになります。

であれば、次に高値Dを価格が切り上げれば、「上昇トレンドは高値・低値を切り上げる」という定義を満すわけで、それによって

「上昇トレンドが発生した」

と判断できるわけです。

で、結局のところ価格は図の様に高値Dを越えていくわけですよね。

なので高値Dを越えて上昇トレンドが発生したと判断できる赤丸yのポイントで「反転確認」が出来たとことになり、買いエントリーのポイントとなるわけです。

ダウ理論上で反転確認を行なう場合、基本となるエントリーポイントはこの赤丸yとなるという考え方は、キッチリ覚えておいてください。そして実践で使える様になってください。

では、別のケースを見ていきましょう。

前回高値を切り下げてきた場合

次に、到達確認後に前回高値を目指して上昇するも、高値を越えるどころか切り下げてしまった場合を考えてみます。

到達想定ポイントに到達して上昇を始めたかに見えましたが、結局は前回高値Zを越えられずに、結果として高値を切り下げる形になった場合ですが・・・

この場合は「下降トレンド継続中」と判断して、その後の展開を見守ります。

で、結果的に到達想定ポイントもAも切り下げてきてしまった場合は、完全に下降トレンドは継続していることになりますから、このポイントで反転上昇はしなかった(つまり反転確認できなかった)ということになります。

この場合は、次の到達想定ポイントに価格が到達するのを待ち構えることになります。

ただし、高値Zを切り下げて高値Bを付けたとしても、絶対に再度到達想定ポイントを越えて低値Aも切り下げるとは限りません。

なぜなら、到達想定ポイントとは、到達ポイントとして想定できるくらいに買いが入るであろう根拠があるわけですから、再度下げてきても再び買いが入る可能性があるからです。

ですから例えば、

この様に下では買いが入り上では売りが入ることでレンジを形成することが多々あり、結果として①の様に上にブレイクしたり、②の様に下にブレイクしたりするわけです。

ちなみに②で下にブレイクした場合は下降トレンド継続中が決定するため、先ほどと同じ様に次の到達想定ポイントに価格が来るのを待ち構えることになります。

また、仮に①の様に上にブレイクした場合は、様々な波を形成します。

上図は、その中のほんの一例でしかありません。

この例をとって、エントリーポイントを探る場合は、以下の様に考えます。

赤丸aや赤丸bの様に、高値と低値の切上げが確認できたポイント、つまりトレンド発生が確定したポイントで買いエントリーするのが基本となります。

また、難易度は上がり、成功確率は下がりますが、応用的なエントリー方法として、

  • ZとAをレンジの高値低値と考えて、ブレイクアウト後にロールリバーサルした赤丸cのポイント
  • BとAをレンジの高値低値と考えて、ブレイクアウト後のロールリバーサルした赤丸eのポイント

で入るという考えた方も出来ます。

いずれにせよ、まずはダウ理論で反転確認をとってエントリーするという基本が出来る様にしてください。それ以上のことは、この基本が出来る様になってから、「応用」としてチャレンジしていくことが大切です。

基本が出来ちゃいないのにホームラン狙うのは、単なる素人の欲望と妄想のトレードにしか過ぎませんから。

 

さて、ここまででいくつかのパターンを紹介しながら、その考え方をお話しましたが、それ以外にも数々のパターン、というか様々な波の形を形成します。

ただ、どんなに複雑な値動きをしたところで、ダウ理論という相場の原理原則に違いはありません。目先の値動きに惑わされず、

ダウ理論による下降トレンド終了と上昇トレンド発生を確認し、その確認がとれた段階でエントリーする

という基本を忘れずにトレードに取り組むことが大切です。

相場の実際

さて、ここまでのお話を要約すると、

1時間足の上昇トレンドで反転ポイントをエントリーするということはつまり、5分足チャート(下位時間軸とという意味で、5分足とは限らない)における「下降トレンドが終了し上昇トレンドが始まったポイント」である

という解説でした。

ダウ理論をこの様にして実践で用いるなんて、夢にも思っていなかった人が多いんじゃないでしょうか?

しかし、この記事を読んで反転確認の方法を学んだアナタは、これからは押し目や戻しを捉えて利益を出すことが可能になったわけです。

やったね!

 

 

って、そんな都合の良い話なんて、あるわけねーだろ。

щ( ̄∀ ̄)ш ヶヶヶ

 

 

実はですね、

ここまでの解説は、「基本的」というよりは「理解しやすくするための初歩的な解説」でしかありません。

実際の相場というのは、そう単純ではないんですよ。

このことは以前、「エントリーポイントの狙い方(3)」や「エントリーポイントの狙い方(4)」では長々とお話したと思いますが・・・

実際の相場では、

  • 「下降トレンド→上昇トレンド」
  • 「下降トレンド→レンジ→上昇トレンド」

といった、今まで解説してきた様な分かりやすい(イメージしやすい)V字回復の反転だけではなく、もっと違った展開をすることが多いんですね。

例えば、下の図はポンド円1時間足チャートですが、この部分だけを見ても

ご覧の通り調整波のほとんどは、一辺の波ではなく、複数の小さな波で構成される調整レンジです。(青色のラインが調整レンジのパターンラインです)

このチャートの下位足である5分足で下降トレンドが分かりやすく確認できるのは、上図赤矢印の部分だけしかないんですよ。

しかも、この赤矢印も推進波からすんなりと調整波になっているわけでなく、見ての通りその多くが、調整レンジの後に発生しています。

実際の相場というのは、基本を解説した教科書通りの様になることは早々にはなく、複雑怪奇な動きで構成されているんです。

だからね、

トレードとは技術なんですよ。ピッチャーが常にバッターに打ちやすい球を投げてくれるわけはないんですよ。当たり前の話です。

相手を出し抜く技術を身に着ける必要があるんですよ。

 

・・・とまぁ、今回のお話はここまでとしましょう。いつものごとく、長くなり過ぎました。

今回は、値動きの追いかけ方を理解してもらいやすくするために解説したものだと思ってもらえれば、幸いです。

次回は、もう少し実際の相場に合わせた解説をしていこうかな、と思っていますので、お楽しみに。

 

それじゃあ、また。